かぐや
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の月周回衛星 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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かぐや(SELENE, Selenological and Engineering Explorer、セレーネ)は、宇宙航空研究開発機構 (JAXA) の月周回衛星。開発・製造はNEC東芝スペースシステムが担当した。「SELENE」はギリシア神話の月の女神セレネ (Σελήνη, Selene) にちなんだ名称である。この衛星を利用した月探査計画はSELENE Project(セレーネ計画)と呼ばれ、アメリカ航空宇宙局 (NASA) のアポロ計画以降、最大の月探査計画とされる(日本初の月探査は1990年打ち上げのひてん)。主衛星と2機の子衛星で構成され、14種類の観測機器を搭載していた。
月周回衛星「かぐや(SELENE)」 | |
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所属 | 宇宙航空研究開発機構 (JAXA) |
主製造業者 | NEC東芝スペースシステム |
公式ページ | 月周回衛星「かぐや (SELENE)」 |
国際標識番号 | 2007-039A |
カタログ番号 | 32054 |
状態 | 運用終了 |
目的 | 月の周回観測 |
観測対象 | 月 |
計画の期間 | 約1年間 |
設計寿命 | 1年1ヶ月 |
打上げ機 | H-IIAロケット 13号機 |
打上げ日時 |
2007年9月14日 10時31分01秒 |
軌道投入日 | 2007年10月4日 |
最接近日 | 2009年6月11日(衝突) |
運用終了日 | 2009年6月11日 |
物理的特長 | |
本体寸法 | 2.1 m x 2.1 m x 4.8 m |
質量 |
主衛星 : 2,914 kg(打上げ時) リレー衛星 : 53 kg VRAD衛星 : 53 kg |
発生電力 |
3.5 kW(最大) 3.3 kW以上(寿命末期) |
主な推進器 | 化学スラスタ (500N) |
姿勢制御方式 |
3軸姿勢制御(主衛星) スピン安定(リレー衛星,VRAD衛星) |
軌道要素 | |
周回対象 | 月 |
軌道 | 円軌道 |
高度 (h) | 100 km ± 30 km |
軌道傾斜角 (i) | 約90度 |
軌道周期 (P) | 約2時間 |
回帰日数 | 約30日 |
観測機器 | |
XRS | 蛍光X線分光計 |
GRS | ガンマ線分光計 |
MI | マルチバンドイメージャ |
SP | スペクトルプロファイラ |
TC | 地形カメラ |
LRS | 月レーダサウンダー |
LMAG | 月磁場観測装置 |
LALT | レーザ高度計 |
PACE | プラズマ観測装置 |
CPS | 粒子線計測器 |
RS | 電波科学 |
UPI | 超高層大気プラズマイメージャ |
VRAD | VLBI電波源 |
RSAT | リレー衛星 |
HDTV | ハイビジョンカメラ |
テンプレートを表示 |
「かぐや」の愛称は、JAXAの行った一般公募によって決定された[1]。後に子衛星2機にも愛称がつけられ、リレー衛星は「おきな」(OKINA)、VRAD衛星は「おうな」(OUNA) と命名された。それぞれ、竹取物語の中で月へと帰るかぐや姫と、育ての親の翁(おきな)、嫗(おうな)にちなむ[2]。
当初は2007年8月16日に打上げが予定されていたが、キャパシタの取り付けミスや天候悪化などのため9月14日に延期された[3][4]。打ち上げ後は順調に飛行を続け、予定通りに月周回軌道に入り、2機の子衛星を分離後に月面から高度100kmの月周回観測軌道に投入された[5]。
かぐやはその後の中国(嫦娥1号)・インド(チャンドラヤーン1号)・アメリカ(ルナー・リコネサンス・オービター)と続く一連の月探査機群の先陣を切るプロジェクトとなった。太陽系探査はもともとアジアでは日本が大きく先行していた分野だったが、すでに中国が米ロに次ぐ宇宙大国と認識されていた当時、かぐやは日本が中国に追い付くものとして日本国外メディアからも注目された[6]。
2009年6月に月面に制御落下させられるまで、約1年半にわたり月を周回しながら様々な観測を行った。NHKのハイビジョンカメラを搭載し、 かぐやの周回に伴って月に隠れていた地球が見えてくる「地球の出(アース・ライズ)」なども撮影されている[7]。