コモン・ロー
法律に関する概念 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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「共通法」とは異なります。 |
コモン・ロー(英: common law)は、以下に記すように、多義的な概念である。
もっとも一般的な用法としては、英国法において発生した法概念で、中世以来イングランドで国王の裁判所が伝統や慣習、先例に基づき裁判をしてきた中で発達した法分野のことを指し、エクイティを含まない概念である。
- この概念によれば、「記録のない時代からイギリス人を律してきた慣行(usages)と慣習上の準則(customary rules)で成り立ち、私人間の正義(private justice)と公共の福祉の一般原理で補足され、国会制定法で変更を受ける場合がある」完成された理性(the perfection of reason)であり「神の法」とされる[1]。
広義では、大陸法系の対概念として英米法系を示すものとして用いられる。この文脈では、英国領またはその植民地であった歴史を持つ国々(アングロ・サクソン系諸国)において主に採用されている法体系を指し、エクイティを含む。
コモン・ローは普通法とも訳されるが、同じく普通法と訳されるローマ法や、教会法における「一般法」(ユス・コムーネ、en:jus commune)、ローマ法を継受したドイツ法における「共通法」 (Gemeines Recht) とは異なる概念である。また、教会法との対比では世俗法を、制定法との対比では不文法を指す用語でもある。