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横浜市中区の町名 ウィキペディアから
元町(もとまち)は、神奈川県横浜市中区の町名。町内の大部分を占め、150年以上の歴史がある元町商店街は、横浜を代表する商業地の一つとして特に有名である。現行行政地名は元町1丁目から元町5丁目(字丁目)。住居表示未実施区域[5]。
1859年7月1日の横浜開港に際して、開港場となる洲干島(しゅうかんじま。後の関内の海寄り)に居住していた横浜村住民が立ち退くこととなり、その移住先となったのが当町である。洲干島・横浜新田(後の横浜中華街)・太田屋新田(後の関内の派大岡川寄り)などを整地してできた関内が「横浜町」を名乗ったため、元々の横浜村住民の移住先である当方は本村・元村・元村町などと呼ばれていたが、翌1860年2月から「横浜元町」と称するようになった。明治維新の頃には外国人向けの商店街として栄え、「元町」と改称された。
開港後の関内は元町寄りの南(南東)半分が外国人居留地(山下居留地)となり、1867年には元町の南側に山手居留地が追加された。山下居留地が多湿であることを嫌って、多くの外国人が高台の山手居留地へ居を構えるようになり、山下居留地は「仕事場」と化した。これにより、山下・山手の両外国人居留地に挟まれた元町は、外国人が日常的に行き交う所となり、外国人を相手にした商売が盛んに行われるようになる。
明治が始まってしばらく経つ頃には居留者がさらに増え、セント・ジョセフ・インターナショナル・カレッジなどのインターナショナルスクールの開校や、当時は日本には珍しい喫茶店やベーカリー、洋服店、洋風家具店などが軒を連ね、文明開化を支えた。これが今の元町商店街の原型となる。
1970年代には、当時流行していたファッションスタイル「ニュートラ」に対抗する「ハマトラ」(横浜トラディショナルの略)というスタイルが同商店街のキタムラ、ミハマ、フクゾー、スタージュエリーなどにより生み出されるなど、独自の文化を色濃く残すエリアの一つである。
東と南は山手町、西は石川町、北は堀川を挟んで山下町に隣接する。町域の東端に横浜高速鉄道みなとみらい線の元町・中華街駅がある。
堀川に並行して町内を3本の道路が通っており、堀川右岸から順に元町河岸通り、元町通り、元町仲通りとなっている。西隣の石川町へ続いており(元町河岸通りは石川町内で歩道になる)、石川町内にあるJR根岸線の石川町駅に至る。いずれの通りも非常に狭く、町内を走る道路の多くは一方通行に指定されている。
堀川には上流から順に西之橋、市場通り橋(歩道橋)、前田橋、代官橋(歩道橋)、谷戸橋が架かっており、対岸の山下町と結ぶ。反対側は、西から順に西之坂、汐汲坂、高田坂、代官坂(箕輪坂)、貝殻坂などの坂道が山手町へ通じている。
住宅地の地価は、2024年(令和6年)1月1日の公示地価によれば、元町1丁目68番1外の地点で40万3000円/m²となっている[6]。
2024年(令和6年)4月30日現在(横浜市発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]。
国勢調査による人口の推移。
国勢調査による世帯数の推移。
市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2023年4月時点)[13]。
丁目 | 番地 | 小学校 | 中学校 |
---|---|---|---|
元町1丁目 | 全域 | 横浜市立元街小学校 | 横浜市立港中学校 |
元町2丁目 | 全域 | ||
元町3丁目 | 全域 | ||
元町4丁目 | 全域 | ||
元町5丁目 | 全域 |
2021年現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[14]。
丁目 | 事業所数 | 従業員数 |
---|---|---|
元町1丁目 | 134事業所 | 897人 |
元町2丁目 | 92事業所 | 568人 |
元町3丁目 | 102事業所 | 588人 |
元町4丁目 | 71事業所 | 607人 |
元町5丁目 | 99事業所 | 568人 |
計 | 498事業所 | 3,228人 |
経済センサスによる事業所数の推移。
経済センサスによる従業員数の推移。
元町1丁目から5丁目までの元町通りを中心とする商店街。
元町ショッピングストリートの両端にあるウェルカムゲートで商店街の目印となっている。1985年に建立、アーチの高さは10.5m。「翔べ光の中へ」という意味がある。
チャーミングセールなど人出が多い時に、元町ショッピングストリート内で交通整理や案内などを行う女性のこと。それまでは男性警備員が交通整理を行っていたが、元町に訪れる人の多くが女性であるため、女性に交通整理を行わせるアイデアを元町SS会と横浜のイベント企画会社が共同で考え、元町の近くにあるフェリス女学院大学の女子学生をアルバイトとして採用し、1987年2月のチャーミングセールでデビュー。揃いの制服姿で交通整理を行う光景は元町ショッピングストリートの名物にもなっている。名前の由来は、商店街のシンボル「フェニックス」と光を意味する「ライト」を併せたもの。
元町ショッピングストリートよりも1本山側の元町仲通りを中心とする商店街。元町仲通り、本牧通り、汐汲坂通り、代官坂通り、水屋敷通りの5本の通りで構成されている。1994年7月に元町仲通り会が発足し、2004年12月に「元町クラフトマンシップ・ストリート」という名称になった。
毎年2月末と9月末の2回、約1週間にわたって開催される元町ショッピングストリートを代表するバーゲンセールイベント。期間中は関東近郊のみならず全国からこのイベント目当てに大勢の人が訪れる。以前は「謝恩セール」という名称であったが、1961年に現在の「チャーミングセール」という名前が付けられた。期間中は日本テレビやtvk、fm yokohamaなどでCMが流れる。
毎年3月に開催されるアイルランドのお祭り(聖パトリックの祝日)。同国のシンボルカラーである緑の衣装を身に着けたパレード隊が元町ショッピングストリートを練り歩く。
毎年10月31日に開催される。仮装した大勢の子供たちが元町ショッピングストリートに集まる。店舗の従業員も仮装して、子供たちにお菓子をプレゼントする。
町内の警察の管轄区域は以下の通りである[19]。
丁目 | 番・番地等 | 警察署 | 交番・駐在所 |
---|---|---|---|
元町1丁目 | 全域 | 加賀町警察署 | 元町交番 |
元町2丁目 | 全域 | ||
元町3丁目 | 全域 | ||
元町4丁目 | 全域 | ||
元町5丁目 | 全域 |
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