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日本の落語家、タレント、俳優 (1959-) ウィキペディアから
春風亭 昇太(しゅんぷうてい しょうた、1959年〈昭和34年〉12月9日 - )は、落語芸術協会に所属[2]している落語家、日本のタレント・俳優。2019年より落語芸術協会会長[3][4]。現・『笑点』司会者。出囃子は『デイビー・クロケット (The Ballad of Davy Crockett)』。定紋は『五瓜に唐花』または『クラゲ』『赤鳥紋』[5][6]。血液型O型[7]。妻は元宝塚歌劇団雪組娘役の宝珠小夏。静岡県静岡市清水区(旧・清水市)出身。
Shunpûtei Shōta | |
本名 | |
---|---|
生年月日 | 1959年12月9日(64歳) |
出身地 | 日本・静岡県静岡市清水区 |
師匠 | 五代目春風亭柳昇 |
弟子 | 春風亭柳太郎 春風亭昇々 春風亭昇吉 春風亭昇也 春風亭昇吾 春風亭昇羊 春風亭昇市 春風亭昇りん 春風亭昇咲 玉川太福 |
名跡 | 1. 春風亭昇八 (1982年 - 1986年) 2. 春風亭昇太 (1986年 - ) |
出囃子 | デイビー・クロケット (The Ballad of Davy Crockett) |
活動期間 | 1982年 - |
活動内容 | 新作落語 |
配偶者 | 田ノ下林依(青山ケンネル株式会社代表取締役、元・宝塚歌劇団83期生・宝珠小夏 (2019年 - ) |
所属 | 落語芸術協会 |
公式サイト | 春風亭昇太 |
受賞歴 | |
1989年 NHK新人演芸コンクール優秀賞 1998年 浅草芸能大賞新人賞 1999年 国立演芸場花形演芸大賞 2000年 文化庁芸術祭賞大賞 2016年 静岡県文化奨励賞 2016年 日本メガネベストドレッサー賞文化界部門 2020年 文化庁長官表彰[1] | |
備考 | |
落語芸術協会理事(? - 2019年) 落語芸術協会会長(2019年 - ) 日本演芸家連合理事 | |
昇太の師である春風亭柳昇は、落語を始める前に兵役負傷で手指を数本欠いたことから、新作落語専門で大成した人物であった。弟子は新作派の昔昔亭桃太郎、古典派の9代目春風亭小柳枝、瀧川鯉昇など分野多彩である。昇太は新作を得手とするが、多くの古典も手掛け、他者に似ない昇太流の唯一無二の演出を施している。
テレビの視聴者参加番組から弟子入りした経緯もあるが、テレビ活動に力を入れるところも師の柳昇譲りである。
元々は6代目春風亭柳橋の一門で、柳派だが春風亭柳枝(4代目とそれ以前の)の流れをくむ。
なお、同じ笑点メンバーである春風亭一之輔は林家彦六(八代目林家正蔵)の一門で、元々は3代目柳家小さんの系統である。彦六は一之輔の大師匠・5代目春風亭柳朝の真打昇進時に、6代目柳橋から「柳朝」の名跡を譲り受けたが、昇太と一之輔は一門の関係では無い。
静岡県清水市高橋南町[9]出身。秋葉幼稚園[9]、清水市立辻小学校[9]、清水市立第六中学校[9]、東海大学第一高校を卒業。父親は日本軽金属勤務のサラリーマン(研究職)[10]、2歳年上の兄がいる[11]。兄は小学生の時から落語を聴いているような子であったが、昇太は当時落語に興味は全くなかった。兄嫁は昇太の小学校時代の同級生である[11]。
高校時代はソフトボール部に所属していた。1978年(昭和53年)東海大学文学部に入学し、ラテンアメリカ研究会に入部するため部室を訪ねたが不在であった。部室が隣の落語研究部の先輩に「ここで待ってれば?」と招き入れられ、稽古などを観て「楽しそうなので」入部し、同時に学生プロレスのリングアナウンサー兼実況として活動する。落研時代の高座名は「頭下位亭切奴」(とうかいてい きりど[12]・「きりやっこ」表記もあり[13])。春風亭小朝などの落語を生で聞いた時に面白く、落語に一気に興味を持ち始めるようになる[14]。大学2年生の時にテレビ番組『大学対抗落語選手権』にて優勝して学生落語名人となる[13]。その後、落研の先輩[注釈 1][15]のすすめでテレビ朝日の『ザ・テレビ演芸』に漫才コンビ、ザ・まんだらーず[注釈 2][16]として出演。初代グランドチャンピオンになったのを期に大学を中退し、1982年(昭和57年)、春風亭柳昇に入門[17]。
前座時代より『演芸ひろば』司会など、テレビに多数出演している。前座名の昇八は、柳昇の8番弟子であることから付けられている。師匠が新作落語の名手と謳われた柳昇ということもあり、同じく新作落語を活動の中心に置き、「悲しみにてやんでい」など型破りな新作落語で人気を得た[注釈 3]。
1986年(昭和61年)に二つ目に昇進、春風亭昇太に改名[17]。
1988年(昭和63年)NHK 銀河テレビ小説「新橋烏森口青春篇」(原作・椎名誠)に高橋イサオ役で出演。
1989年(平成元年)にNHK新人演芸コンクール優秀賞受賞。
1992年(平成4年)に席亭推薦による抜擢で真打に昇進[17]。
1998年(平成10年)に平成9年度の浅草芸能大賞新人賞受賞[17]。
2000年(平成12年)独演会「古典とわたし」など独自の解釈を加えた古典落語にも挑戦[注釈 4]。同年国立演芸場花形演芸大賞、文化庁芸術祭大賞受賞[17]。
2003年(平成15年)、柳家喬太郎らとともに「SWA(創作話芸アソシエーション)」を旗揚げした。SWAでの背番号は「4」。同年、タレントの松尾貴史、マジシャンのパルト小石(ナポレオンズ)、コメディ作家の須田泰成らと、東京都世田谷区のバー「bar-closed」の共同経営をはじめた。
2005年(平成17年)には落語を題材にしたテレビドラマ『タイガー&ドラゴン』に出演し、自ら出演俳優らに落語の演技指導も行った。同年10月からは『オールナイトニッポン』のパーソナリティーを務める。伊東四朗と三宅裕司を中心に2004年に結成された演劇ユニット熱海五郎一座に参加、その後の作品に出演を続ける。
2006年(平成18年)1月8日に毎日放送制作のドキュメンタリー番組『情熱大陸』で特集された落語家によるデキシーバンド「にゅうおいらんず」で、トロンボーンを担当する。東西落語界の壁を超えた六人の会の一人である。
2006年5月21日より、日本テレビ『笑点』の大喜利メンバーに加入。
2007年2月13日から25日まで、下北沢演芸祭をプロデュース。[18]
2008年、大名古屋らくご祭(主催:東海テレビ放送)がスタート、毎年中心メンバーとして出演する[注釈 5]。
2012年3月[19]、静岡市観光親善大使の委嘱を受ける[20]。
2012年4月、落語家生活30周年を記念して歌と落語のCD「ざぶとんとおたまじゃくし」をリリース。それに先立って2月にCDに収録した本人作詞・岡田徹作曲の昭和ムード歌謡風の楽曲「城好きの人」を配信、歌手デビューした[21]。
2013年4月、プロデューサーをつとめる清水にぎわい落語まつりが静岡市清水文化会館マリナートでスタート[22]。年1回開催。
2013年11月24日、滋賀県長浜市お城大使に就任[23]。
後述の通り2019年まで独身を通し、出演番組でもそのことをネタにされることが多かった。本人はしばしば「結婚はしない」と発言しており、弟子の春風亭昇也が2014年5月6日に挙式をした際に、昇太は「仲人」「師匠」ではなく「友人代表」として出席した[24][25]。
2016年5月、平成28年度静岡県文化奨励賞を受賞[26]。8月25日に川勝平太静岡県知事を表敬訪問[27][28]。
2016年5月22日に『笑点』5代目司会者の桂歌丸が降板して6代目司会者に抜擢され、5月29日から司会を務める[29]。
2016年9月、富山県砺波市の増山城の名誉城主に任命[30]。2018年からは城の音声ガイドのナレーションも務めている[31]。
同年、第29回日本メガネベストドレッサー賞・文化界部門を受賞[32]。
2016年12月31日、第67回NHK紅白歌合戦にゲスト審査員として登場したが、事前収録された裏番組『絶対に笑ってはいけない科学博士24時』の「DVD 笑点大喜利」コーナーにも出演した[33]。
2018年4月、研ナオコ・百田夏菜子らとともに、静岡県からふじのくに観光大使を委嘱される[34]。
2019年6月30日放送の笑点の番組エンディングで、自身の結婚を報告した[35]。当初相手は40代の一般人女性としていたが、その後『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』で昇太本人が認めたことや『女性自身』の取材から、青山ケンネル専務取締役の下薗(旧姓)利依(「林依」表記もあり、元宝塚歌劇団83期生・雪組娘役の宝珠小夏)である事が明らかとなった[36][37]。
2019年10月19日、東京・帝国ホテルで結婚披露宴を行う。落語家や芸能人を中心に400名あまりが出席した[38]。新婦側のスピーチに立った笑福亭鶴瓶の話の中で、鶴瓶が2人の出会いを取り持ったキューピッド役であることが明かされた[39][40]。
2021年10月1日付で東海大学海洋学部客員教授に就任[41]した一方で、2024年10月より東海大学の4年次に編入し復学することを発表している(復学とともに客員教授は退任となる)。翌年9月までに退学時に残存していた単位の修得を目指す[42]。
東海大学映画研究会出身の映画監督の松本貴子は、東海大学落語研究会出身の昇太とは旧知の仲(昇太が先輩)。松本が制作したドキュメンタリー映画『氷の花火 山口小夜子』(2015年)に、主要出資者としてエンドロールに昇太の名前が出ている[48][49][50]。
以下の新作がある。
他
新作中心ではあるが、円熟期に入り古典落語を演ずる機会も多くなっており『時そば』『看板のピン』『寝床』『愛宕山』『崇徳院』『不動坊』などを持ちネタとしている。
2007年に初めて直弟子を持った。オフィシャル本[要文献特定詳細情報]の中では、男同士でサシで向き合うのがこんなにも気恥ずかしいことなのかと感じ、柳昇への弟子入り当時のことを思い出しながら、どう稽古を付けたらよいか模索しているという。
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