曽我物語
軍記物語 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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『曽我物語』(そがものがたり)は、鎌倉時代に富士野で起きた曾我兄弟の仇討ちを題材にした軍記物風の英雄伝記物語である[1][2]。作者・成立年ともに不詳だが[2][1]、原初形態は鎌倉時代の中期から後期にかけて成立、これが南北朝時代から室町時代にかけて発展したものと推定されている[3]。
初期には関東の地理的・歴史的な実情を色濃く写した「真名本」が盲目の僧らによる語り物として継承された[4]。これが京都に持ち込まれると、史実性が薄められたかわりに、よりドラマチックな「仮名本」が生まれた[4][3] 。「仮名本」の系統は能や歌舞伎などの演劇や物語・小説の題材となり人気を博し、文芸界に「曽我物」と呼ばれるジャンルを築いた[1][3] [4]。「日本三大仇討ちもの」の一つとされる[5][6][注 1]。