歴代誌
旧約聖書におさめられたユダヤの歴史書 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
『歴代誌』(れきだいし, ヘブライ語: דברי הימים Dibhrēy hayYāmīm ディブレー・ハイ=ヤーミーム、英: Books of Chronicles)は旧約聖書におさめられたユダヤの歴史書。歴代誌という書名は聖書の日本語訳者によって様々に表記され、歴代志[1]、歴代史[2]、歴代の書[3]、歴代誌略[4]などとも表記される。2巻に分かれており、ダビデの死までが書かれた巻は上や第一、第一巻などと呼ばれ、バビロン捕囚までが書かれた巻は下や第二、第二巻などと呼ばれる。『サムエル記』『列王記』と一部の内容が重複している。ユダヤ教では「預言書」でなく「諸書」の1つになっている[5]。
キリスト教では歴史書として『列王記』と同列に扱われ、その後におさめられている。『歴代誌』(ラテン語:Chronica)という題名はヒエロニムスが初めて使用したものである。ギリシア語聖書では『パレレイポメナ』(省略されたもの)というタイトルがついていて、『列王記』などの歴史書の補足という意味合いをもたされている。
この書物の原作者は、伝統的にエズラであると伝えられている。文体や記述法が似通っているため、批評学的には『エズラ記』『ネヘミヤ記』と同じ著者グループによってかかれたものではないかと考えられている。