漆器
木や紙などに漆を塗り重ねて作る工芸品 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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漆器(しっき)は、木や紙などに漆を塗り重ねて作る工芸品である。狭義には「漆を塗った食器」の意味であるが、広義では漆が塗られた漆工品全般が含まれる。歴史的にアジアを中心とした国で、食器、箱、箪笥、台、棚、車体などの様々な用途で作られ、日用品から高度に装飾された美術工芸品まで多様な工芸品が作られた[1]。漆を表面に塗ることで器物は格段に長持ちする。
ウルシから採れる加工した樹液を漆と言い、これを加工された素地(きじ:素材が木の場合には「木地」)に下地工程、塗り工程と、細かく挙げると30から40になる手順を経て漆器に仕上げていく。この工程は漆工と言われそれぞれに名前があり、生産地別で考え出された漆工も合わせると多岐にわたる。利用される素地には、よく乾燥された木材、竹、紙、金属などがあり、現代では合成樹脂も使われている。更に、漆にセルロースナノファイバー(CNF)を混ぜて光沢や強度を高める技術が開発される[2] など、時代とともに変化している。 天然の木地や漆を用いた伝統的な漆器に対し、合成樹脂や合成塗料を用いたものを合成漆器という[3][4]。