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第19回日本レコード大賞は、1977年(昭和52年)12月31日に帝国劇場で行われた、19回目の『日本レコード大賞』である。
部門賞の発表は11月22日に「第19回速報!日本レコード大賞」のタイトルで帝劇で発表された。
この回では、開始以来単独担当だった男性司会が2名に増加、今までの高橋圭三を番組を総括する総合司会ポジションに据え、細部進行を担当する「司会」ポジションとして当時テレビ番組『ぴったし カン・カン』と『トップスターショー・歌ある限り』を担当していた久米宏(当時局アナ)が新加入、そして女性司会は森光子から黒柳徹子に交代、放送時は主に久米・黒柳のコンビが舞台下手の司会ブースで進行全般を担当し、上手に一人用の司会ブースを用意された高橋が随所にそこから両司会者をアシストする形で進行に関わる形となっていた[注釈 1]。尚、久米と黒柳は、既に翌年1月からのスタート予定となっていたテレビ音楽番組『ザ・ベストテン』(『トップスターショー』の次番組)の司会を務めることが決定しており、その宣伝を兼ねての起用だった。この他前回では無かった「補佐役」が復活、当時『飛べ!孫悟空』のナレーターで人気を上げた小島一慶(当時局アナ)が主に会場レポート等を担当した。
第19回の大賞は、沢田研二の「勝手にしやがれ」に決定した。沢田研二は初の受賞。[注釈 2]
この年の大賞候補曲ベスト10(大賞・最優秀歌唱賞・歌唱賞の候補)は、八代亜紀の「愛の終着駅」、松崎しげるの「愛のメモリー」、野口五郎の「風の駅」、沢田研二の「勝手にしやがれ」、桜田淳子の「気まぐれヴィーナス」、山口百恵の「秋桜」、岩崎宏美の「思秋期」、石川さゆり「津軽海峡・冬景色」、小柳ルミ子の「星の砂」、西城秀樹の「ボタンを外せ」である[1]。
審査員の得票は、沢田研二「勝手にしやがれ」が42票、次点の石川さゆり「津軽海峡・冬景色」が3票、3位は山口百恵「秋桜」と岩崎宏美「思秋期」が2票など、沢田の圧勝だった。
この回から、従来の「作詩賞」を「西条八十賞」に、「作曲賞」を「中山晋平賞」に名称変更した[1]。
西条八十賞は、阿久悠・さだまさし・島武実・松本隆・竜真知子らがノミネートされ、決選投票でさだが30票、阿久が19票を獲得しさだの受賞が決定した[1]。
中山晋平賞は、大野克夫・さだまさし・都倉俊一・三木たかし・森田公一らがノミネートされ、決選投票で三木が26票、都倉が23票を獲得し三木の受賞が決定した[1]。
編曲賞は、惣領泰則・竹村次郎・馬飼野康二・萩田光雄・船山基紀らがノミネートされ、決選投票で船山が28票、馬飼野が21票を獲得し船山の受賞が決定した[1]。
企画賞は、RVCの「ビューティ・ペア」、CBS・ソニーの「ソウルこれっきりですか」、テイチクの「GO!GO!掛布」、東芝EMIの「演歌の源流を探る(李成愛)」、日本コロムビアの「宇宙戦艦ヤマト」、日本フォノグラムの「オレンジ色のランプ(ボニージャックス)」、ビクター音楽産業の「日本のジャズ・ポピュラー史 -戦前・戦後編-」、ポリドールの「ダーク・ダックスによる甦る大正ロマン」の8社がノミネートされ、決選投票でビクター音楽産業が27票、東芝EMIが22票。3社目はRVCが32票、CBS・ソニーが17票となりビクター・東芝EMI・RVCの受賞が決定した。
特別賞は、満場一致で小畑実・小林旭・フランク永井・春日八郎に決定した[1]。
新人賞(最優秀新人賞の候補)は、まず清水健太郎が過半数の25票を獲得し真っ先に受賞が決定。続いて2位は高田みづえと狩人の決選投票で高田に、3位は狩人、4位は太川陽介と清水由貴子の決選投票で太川に、5位は清水と榊原郁恵の決選投票で榊原に決定した[1]。
大衆賞はキャンディーズ、郷ひろみ、ダウン・タウン・ブギウギ・バンド、ビューティ・ペア、ピンク・レディーらが候補に入り、ピンク・レディーが45票、郷とキャンディーズが各2票でピンク・レディーの受賞が決定した[1]。
今回は審査に当時最先端のコンピューターが導入された[1]。
最優秀歌唱賞は八代亜紀。前年第18回に続いて2年連続の受賞。
視聴率は前年より8.9%上昇の50.8%で、歴代史上最高視聴率を達成(TBSの音楽番組歴代1位、TBSの番組歴代3位)。そして同番組でのこの最高視聴率の記録は、2021年現在でも未だに破られていない。
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