糖鎖
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糖鎖(とうさ、英語: glycan)とは、各種の糖がグリコシド結合によって、鎖のように[1]つながりあった一群の化合物を指す。結合した糖の数は2つから数万まで様々であり、10個程度までのものをオリゴ糖とも呼ぶ。多数のα-グルコース分子からが直線上に結合したアミロースやセルロースは最も単純な糖鎖といえる。
糖鎖は糖同士だけでなく、タンパク質や脂質その他の低分子とも結合して多様な分子を作り出す。これら糖タンパク質、糖脂質は生体内で重要な生理作用を担う。
糖鎖は、タンパク質、DNA・ゲノムに続く第三の生命鎖[1](バイオポリマー)と呼ばれる。前者二つに比べ遅れていた研究が本格化しつつあり、日本の東海国立大学機構などが糖鎖のデータベース化などのプロジェクトに2023年度から着手した[1]。