邪宗門 (高橋和巳)
高橋和巳の長編小説作品 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
『邪宗門』(じゃしゅうもん)は、高橋和巳の長編小説。『朝日ジャーナル』の1965年(昭和40年)1月3日号から、1966年(昭和41年)5月29日号にかけて連載され[1][2]、大幅な加筆修正を施した上で、1966年(昭和41年)10月と11月に、河出書房新社より上下巻で刊行された[2]。文庫版は当初は新潮文庫、のちに講談社文庫、朝日文庫、河出文庫より刊行されている。
概要 邪宗門, 作者 ...
邪宗門 | |
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作者 | 高橋和巳 |
国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
ジャンル | 長編小説 |
発表形態 | 雑誌連載 |
初出情報 | |
初出 | 『朝日ジャーナル』1965年1月3日号 - 1966年5月29日号 |
出版元 | 朝日新聞社 |
刊本情報 | |
刊行 | 『邪宗門』(上下巻) |
出版元 | 河出書房新社 |
出版年月日 |
上巻:1966年10月15日 下巻:1966年11月15日 |
装幀 | 片岡眞太郎 |
総ページ数 |
上巻:320 下巻:324 |
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新興宗教団体「ひのもと救霊会」の、弾圧と滅亡の歴史を描いた小説である[2][3]。明治中期に悟りを開いた下層農民の行徳まさを開祖とする教団が、二代目教主の行徳仁二郎によって教勢を拡大してのち、戦時下の弾圧を受け、最後には敗戦後、三代目教主の千葉潔に率いられた信徒たちが〈世なおし〉のために武装蜂起し、決定的な破滅に至るまでの、教団史の消長が描かれる[4]。
分量は高橋の作品中、最も長い2,000枚に及び[1]、時間の流れは1931年(昭和6年)から1946年(昭和21年)まで、主要登場人物は30人、空間は戦前日本の勢力圏全域である樺太・満洲国・カロリン群島にまで広がる、規模雄大な作品である[5]。