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『もうひとつのJリーグ』は、1993年10月22日から12月3日まで、日本テレビ系列で毎週金曜20:00 - 20:54(JST)に全5話が放送された、東宝制作のテレビドラマ。
本作品が放送された1993年は、5月に日本のプロサッカー・Jリーグが発足し、にわかに一大ブームを巻き起こしていた。その影響はテレビドラマにも少なからず波及しており、『オレたちのオーレ!』(毎日放送制作、TBS系列)、『青春オフサイド!女教師と熱血イレブン』(朝日放送制作、テレビ朝日系列)、『ふぞろいのイレブン』(関西テレビ放送)など、Jリーグブームに便乗したようにサッカーを題材にしたドラマが、この時期乱造気味に制作されていた[1][2]。
本作品もヴェルディ川崎(現・東京ヴェルディ)の全面協力の元、そうしたJリーグブームに便乗した形で世に送り出されたドラマの一つとして数えられており[1]、サテライトリーグに参加する架空のチーム「東京セインツ」の選手たちの青春を描いている。また、実際にサッカーをプレーすることができるタレントをオーディションにより採用し、当時ヴェルディ川崎に所属していた永井秀樹や阿部良則らを登場させるなど、プロの世界の「本物らしさ」を演出しようと試みられた[3]。
もっとも、その内容は「1960年代から1970年代に流行した青春ドラマに少女漫画の要素を加えたものである」とも指摘されており[4]、視聴率も伸び悩んだ末に当初全11話を予定していた放送話数を大幅に短縮[4][1]。11月下旬に開催された、バレーボールのワールドグランドチャンピオンズカップの放送による2週間の休止を挟み、本作品は12月3日放送分(第5話)をもって打ち切りとなった。この最終回の視聴率も、4.6パーセントを記録するに留まった[5]。
高校卒業後に漁師となった新田仁は、サッカー選手になる夢を諦めることができず、プロサッカークラブの「東京セインツ」に入団しサテライトチームに加入する。生活のためにピザ屋でアルバイトをしながら日々の練習をこなす新田だったが、同じく東京セインツのサテライトチームに所属し、イギリス留学経験がある鳴沢裕司と険悪な関係となり、トップチーム昇格をかけた紅白戦で激しく削りあう。この試合を観戦したスポーツライター志望の望月陽子は、新田のプレーを「粗暴なだけで夢がない」と批評する。
その後も、新田は一刻も早くトップチーム昇格を果たしたいという焦りから、鳴沢は医師から「このままサッカーを続けた場合、歩行困難な状態になる」と診断された不安感から、共にスタンドプレイを繰り返す。陽子は新田の力になろうと務めるが、新田は聞く耳を持とうとしない。一方、鳴沢には林菜穂が積極的に近づいていき、戸惑いつつも鳴沢は心を開いていくが、菜穂からの励ましの言葉が重く圧し掛かるのであった。
放送回 | 放送日 | 脚本 | 監督 | 視聴率 |
---|---|---|---|---|
1 | 10月22日 | 丸山比朗 | 原隆仁 | 6.6% |
2 | 10月29日 | 深沢正樹 | 5.4% | |
3 | 11月 | 5日藤得悦 | 4.1% | |
4 | 11月12日 | 4.6% | ||
5 | 12月 | 3日丸山比朗 | 4.6% |
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