エマーヌエル・モール(ハンガリー語: Emánuel Moór([ˈɛmaːnuɛl ˈmoːr]), *1863年2月19日 ケチケメート – †1931年10月20日 ヴォー州シャルドンヌ)はハンガリーの作曲家・ピアニスト・楽器発明家。
略歴
1863年、ケチケメート生まれ。プラハやウィーン、ブダペストで学んだ。1885年から1897年にかけて、ヨーロッパや、はるばるアメリカ合衆国に渡航して演奏旅行を行なった。
5つのオペラや8つの交響曲、4つのピアノ協奏曲や4つのヴァイオリン協奏曲、2つのチェロ協奏曲、1つのヴィオラ協奏曲、1つのハープ協奏曲、ヴァイオリンとチェロ、ピアノのための三重協奏曲、室内楽曲、レクィエム、歌曲を遺した。
発明した楽器の中で最も有名なものに、片手で2オクターブの音程を掴むことができるように手鍵盤を上下2段に重ねた[1]「エマヌエル・モール式ピアノフォルテ(英語: Emánuel Moór Pianoforte)」がある。「デュプレクス=カプラー・グランド・フォルテピアノ(英語: Duplex-Coupler Grand Pianoforte、「2段鍵盤式グランドピアノ」の意味)」との通称でも知られるが、この別名はモール本人が名付けたものではない。モーアは、再婚相手のイギリス人ピアニスト、ウィニフレッド・クリスティとともに、この2段鍵盤式ピアノを欧米の演奏会で用いて積極的な普及に努めた。モーリス・ラヴェルは、標準的なピアノで2手で弾くために自分が作曲した作品の場合でも、エマヌエル・モール式ピアノフォルテで演奏すると、自分が真に意図した響きが再現できると太鼓判を押している[2]。
ピアノのための技術的な練習法(ウィニフレッド夫人と共著)を出版した。
外部リンク
註記
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