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イギリスの音楽グループ ウィキペディアから
サード・イアー・バンド[1] (Third Ear Band)は、1960年代半ばにロンドンで結成された英国の音楽グループ。ラインナップは最初、ヴァイオリン、チェロ、オーボエ、パーカッションで構成されていた。 彼らの演奏のほとんどはインストであり、一部は即興演奏であった。それにもかかわらず、ハーヴェスト・レーベルから発売されたアルバム『錬金術』『天と地、火と水』は人気を博し、その後、映画のサウンドトラックの制作に成功した。
ロンドンフリースクールでフリーフォームのジャズ・セッションを開始したデイヴ・トムリンは、UFOクラブでも同様のセッションを行うようになっていった。いつも午前4時になると観客のメンバーを集めて、それまでに疲れたダンサーたちのために演奏をするという自由奔放なグループになった。ドラマーのグレン・スウィーニーは、時々、グループの他のメンバーから終わりだと言われても演奏を続け、運び出されなければならなかった。彼らは「ジャイアント・サン・トロレイ(The Giant Sun Trolley)」として知られるようになった。[2]:212-213
サード・イアー・バンドはこのジャイアント・サン・トロレイとピープル・バンドのメンバーから結成され、東洋のラーガ形式、ヨーロッパの民俗音楽、実験音楽および中世の影響を受けて即興の音楽描写を創作していった。1968年、ロン・ギーシン(イギリスの前衛音楽家)のために彼らは最初のセッションを録音した。それは『スタンダード・ミュージック・ライブラリー(Standard Music Library)』と題されたLPの片面に、ナショナル・バルカン・アンサンブル(National-Balkan Ensemble)という仮名の下でリリースされた。
最初のアルバム『錬金術』は、EMI・ハーヴェスト・レーベルで1969年にリリースされ、BBCのディスクジョッキーであるジョン・ピールがグループを宣伝し、アルバムに収録された1曲では口琴を演奏した。翌1970年セカンドアルバムを発表。「天(Air)」「地(Earth)」「火(Fire)」および「水(Water)」の4曲からなり、ジャケットにはバンド名のみが表記され、その曲名を並べた通称で呼ばれることが多く、邦題も「天と地、火と水」であった。この中から「水(Water)」がハーヴェスト・サンプラー『ピクニック』に収録され、広く知られるきっかけとなった。
彼らは2つのサウンドトラックを録音している。1970年の『アベラールとエロイーズ』のHerbert Fuchsによるアニメーション映画(1997年に作家Luca Ferrariの『Necromancers of the Drifting West Sonic Book』の一部として初公開された)と、1971年のロマン・ポランスキー監督による『マクベス』である。
幾度かの再編とアルバム発表を行った後、リーダーでありパーカッショニストのグレン・スウィーニーが進行中の健康問題を抱えたため、1993年に惜しまれつつ解散した。
彼らはまた、1969年7月5日のローリング・ストーンズ主催のハイドパーク・フリーコンサートで前座を担当し、翌月のワイト島音楽祭でも演奏した。
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