ストライクウィッチーズシリーズの登場兵器(ストライクウィッチーズシリーズのとうじょうへいき)では、島田フミカネおよびProjekt Kagonish原作のメディアミックス作品である『ストライクウィッチーズ』に登場する兵器について記述する。
なお、テレビアニメ『ストライクウィッチーズ』『ストライクウィッチーズ2』『ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN』『ブレイブウィッチーズ』のそれぞれの略称に関しては「(第)1期」、「(第)2期」または「SW2」、「(第)3期」または「RtB」、「BW」、総称して「TV版」とする。
超高速であったり、合体分離能力を有していたりと、陸、空に渡って様々なバリエーションの個体が存在しているが、ハニカム構造の装甲を持ち黒地に赤のアクセントの配色はすべて共通。その形状は歪であるが、ほとんどは実在した兵器や機体がモデルとなっている。劇中に登場する艦船、航空機、ストライカーユニット等は第二次世界大戦の物が大半だがネウロイはそれに限らず、歴史に残る有名な兵器から構想で終わった幻の機体(所謂トンデモ兵器等)や、果ては現代の最新鋭機体や未来技術まで幅広く模倣している。人工物を模すようになったのは最近の傾向で、近代までは動植物を模した形態が殆どであった。
航空兵器(TV版)
- ネウロイX-1
- 第1期第1話アバンタイトルに登場。ネウロイの巣から出現し、ガリアの都市を焼き払った。
- モデルは旧ドイツ空軍のブロームウントフォス BV 141[23]。
- ネウロイX-2
- 第1期第1話冒頭に登場。芳佳を除くウィッチーズ10人による集中攻撃を受けて破壊された。
- モデルはフォッケウルフ社が開発したラムジェットエンジン搭載の試作戦闘機Ta283[23]。
- ネウロイX-3
- 第1期第1・2話に登場。ブリタニア近海で扶桑皇国海軍の遣欧艦隊の前に現われ、同艦隊に大きな損害を与えたが、美緒、そして芳佳の反撃を受けてコアを暴かれたところをフランチェスカに狙撃されて消滅した。
- モデルは旧ドイツ空軍のホルテン Ho229[23]。
- ネウロイX-4
- 第1期第3話に登場。ウィッチーズを引き付けるおとりの役目を果たす機体であり、内部にコアは存在しない。
- モデルはフォッケウルフ社が構想したVTOL機[24]。
- ネウロイX-5
- 第1期第3話に登場。X-4がウィッチーズを陽動している間に501基地を急襲した。超高速で飛来し、多段ロケットのように後部を切り離すことでさらに加速することが出来る。そのスピードでミーナとエイラの追撃を振り切ろうとしたが、リネットと芳佳の協同しての狙撃によって撃墜された。
- モデルはドイツの研究していた地対空ミサイル、ライントホターR-3。分離後の姿は空対空ミサイルのクラマーX-4[24]。
- ネウロイX-6
- オープニングに登場。ウィッチーズの波状攻撃で撃破される。
- モデルはアレキサンダー・リピッシュ博士が開発したラムジェットエンジンのデルタ翼迎撃機P.13a[24]。
- ネウロイX-7
- 第1期第4話に登場。強力なビーム攻撃でゲルトルートを負傷に追い込むが、芳佳に治療されて復活したゲルトルートによって反撃され、撃破された。
- モデルはフォッケウルフ社が設計したトリープフリューゲル[25]。
- ネウロイX-8
- 第1期第5話に登場。高高度を高速で巡航する機体。音速を超えて追撃してきたシャーロットに体当たりされ、機体を貫かれて撃破された。
- モデルはアメリカ空軍のSR-71 ブラックバード[25]。
- ネウロイX-9
- 第1期第6話に登場。夜間に出現し、姿を見せずに接近してくる。サーニャの唄を模倣するなど、謎の行動をしながらビーム攻撃を行ってきた。サーニャ、エイラ、芳佳のチームワークにより撃破された。
- モデルはヘンシェル社が開発した地対空ミサイル、Hs 117シュメッターリンク(Schmetterling、蝶)[26]。
- ネウロイX-10
- 第1期第8話に登場。キューブ型という不可思議な姿のネウロイ。200機以上に分割し、コアをもつキューブの監視の下で自律的に動き、ウィッチーズを包囲攻撃しようとした。美緒によってコアを持つキューブを見抜かれて、芳佳の攻撃で撃墜された。
- モデルは旧ドイツ軍が用いていた暗号機、エニグマ[26]。
- ネウロイX-12
- 第2期第1・2話に登場。従来の物より生物的なフォルムを持つ。外装の強固さに加えて再生能力も高く、更にコアが内部で高速移動しており捉えにくい。芳佳と美緒を乗せてロマーニャへ向かう二式大艇を襲撃、一度は美緒の烈風斬により破壊されるが、コアが無傷だったため破片から完全再生した。その後再集結した501メンバーの連係攻撃により弱体化、露出したコアを再度美緒の烈風斬により破壊された。
- モデルはアメリカ軍が開発した円盤翼型実験機、V173[27]。
- ネウロイX-13
- 第2期第3話に登場。双胴輸送機のようなフォルムを持つ。ヴェネツィアの巣からスエズ運河方面に向かう途上で、ルート上の小島に訓練で滞在していた芳佳・リネット・ペリーヌと交戦、リネットのストライカーを損傷させるも、3人の連係攻撃により撃破された。
- モデルは大日本帝国陸軍が開発した試作輸送機、キ105[27]。
- ネウロイX-14
- 第2期第4話に登場。ロケット型の高速機で、中央の親機から4機の子機が分離、さらに各々が2機に分離して攻撃する。シャーロットの高速度をもってしても苦戦を強いられた(彼女のBARがジャムを起こした不運もあったが)。ジェットストライカーを装備したゲルトルートにより撃破された。
- モデルはソ連のスプートニク型衛星打ち上げ用ロケット、R-7[28]。
- ネウロイX-15
- 第2期第5話に登場。やや小型でステルス性に優れ、ローマ上空まで容易に侵入したが、偶然ローマを訪れていた芳佳、フランチェスカ、シャーロットによる「X攻撃」によって撃破された。
- モデルはノースロップ社がアメリカ陸軍向けに開発した無尾翼機XP-56。
- ネウロイX-16
- 第2期第6話に登場。全高33,333mの塔状という恐るべき形態をもち、その頂上にコアがあるため通常のストライカーユニットでは到達できない。最下部は空中に浮遊しており、ロマーニャ軍の攻撃を受けた際は最下部ユニットを分離投下して大津波を引き起こし艦隊を壊滅させた。ロケットブースターの使用と501全員による多段式加速により頂部に到達したエイラとサーニャの攻撃により撃破された。
- モデルは近代研究が進んでいる軌道エレベーター。
- ネウロイX-17
- 第2期第7話に登場。外観、サイズ共にテントウムシそっくりの本体と、その子機である大型の機体とで構成される。本体が501基地に侵入して(最初はフランチェスカが本物の昆虫と思いこんで捕獲した)配電設備から盗電し、子機に転送して成長させていた。ウィッチ達のズボンに入り込む癖があったために騒動を巻き起こしたが、最後はミーナの大臀筋により撃破され、子機も消失した。
- 子機のモデルはアメリカ海軍が試作した垂直離着陸機X-22。コアのある本体はてんとう虫。
- ネウロイX-18
- 第2期第8話に登場。マルタ島のネウロイ施設から出現した。巨大な爆弾型をしており、攻撃力・防御力共に最強クラス。扶桑の連合艦隊を強襲し、殿を務めたリネットを追い詰めるが、新型ストライカー震電を装備した芳佳に粉砕された。
- モデルはアメリカ軍のマンハッタン計画で開発された原子爆弾。
- ネウロイX-19
- ロマーニャの鉄橋付近に出現したネウロイ。再生能力はわりと高めである。「STRIKE WITCHES」の総攻撃によって撃破された。
- モデルは超高高度偵察機ロッキードU-2。
- ネウロイX-20
- マルタ島を占領していた要塞型のネウロイ。全長2kmのドーム状の形で港や町を覆い尽くしている。ドーム内は空洞で中には40機もの小型ネウロイが待機している。扶桑艦隊を襲ったネウロイX-18はここから出撃したと想定されている。エーリカ・マルセイユが潜水艦でドーム内部に侵入し、コアを直接破壊した。
- ネウロイX-21
- 第11話に登場。X-03の発展型と考えられており、各地の戦場で目撃されているらしい。比較的戦いやすいネウロイであり、ウィッチーズの連携攻撃により撃破された。
- モデルはドイツのホルテン兄弟が考案した超音速全翼戦闘機ホルテンHoXlllB。
- ネウロイX-22
- 第2期第11話から最終話に登場。コアを持たない大型ネウロイの巣の防衛用の小型ネウロイ。アダムスキー型UFOのような形をしており、従来のビームの他に下部についている円状のものを投下型爆弾として落下させることができる。行動パターンが単純であり、簡単な陽動に引っかかる程度である。ネウロイの巣を破壊しない限り無数に出現してくる。
- モデルはナチスドイツが秘密裏に開発していたとされている円盤型戦闘機、ハウニブ。
- ネウロイX-23
- 第2期第11話から最終話に登場。大型ネウロイの巣を撃破した後に出現した。12面体の超巨大コアであり単体としての攻撃力はないが、防衛兼攻撃用として、X-22と同超巨大コアに似た子機を生産する。従来のネウロイとは比べのものにならないような破壊力をもち、戦艦を一撃で撃沈できる。
- また、「魔導ダイナモ」を再起動させた美緒を取り込んでおり、美緒の魔法力を利用してネウロイ初のシールドを張ることができ、戦艦の主砲の攻撃を無力化した。過去に登場したネウロイよりも、攻撃力・防御力ともにもっとも強力なネウロイである。
- 芳佳が美緒を助けるために魔法力をすべて使い果たして真・烈風斬で破壊した。
- ネウロイX-00P
- 第2期のオープニングに登場。特に目立った能力はなく戦いやすいネウロイである。
- 氷山型ネウロイ
- 第3期1~2話に登場。超巨大氷山を内部から操り、ベルギカのアントウェルペン港の補給を破壊する目的で襲来。本体自体は中型程度で形状は円盤型。水を苦手とするネウロイの特徴を覆すように海を航行した。攻撃手段は氷山の一部を落とす、氷山から多数の円柱状が連なった触手を出し、先端からビームを発する。また、触手は爆弾にもなっており、先端からミサイルのように飛ばして爆撃を行う。立ちはだかる戦艦ドージェやスヘルデ要塞を攻撃しながら港に進んでいたが、501JFWメンバーが集結して圧倒されると氷山から脱出して逃亡を図るも、最後はエーリカに破壊される。しかし、氷山は消滅せず、慣性でそのまま港に進んで501JFWの阻止も間に合わず港湾施設に衝突する。これにより、予定されていた反攻作戦の延期を余儀なくされる。
- 三位一体型ネウロイ
- 第3期3話に登場。501JFW再結成後に最初に襲来した三位一体の中型ネウロイ。二機の子機が迎撃に出た501メンバーの囮となっている隙にコアのある本体が501基地に強襲を仕掛けようとしたが、待機していたミーナ、芳佳、静夏と交戦した末、宮藤と静夏によって撃破される。
- 高速爆撃機型ネウロイ
- 第3期4話に登場。エーリカやエイラでも追い切れないほどの驚異的な加速力を持つ。501基地に襲来し、迎撃に出た501メンバーを振り切って格納庫に爆撃しすぐに撤退。後日、再び襲来するがP-51Hを装着したシャーリーに追いつかれ撃墜される。
- 多脚型ネウロイ
- 第3期5話に登場。ネーデルランド王室があるベハール城の温室近くにある井戸に潜んでいたが、静夏が使った魔法力に反応し地上に出てきた。上部がひし形の多脚型でペリーヌと静夏と交戦しつつ温室を盾にし、尚もビーム攻撃を加えようとした。ペリーヌのトネールにより反撃され円盤型に変形し、空中で回転しながらビームを乱射するが、最後は魔法圧の制御を取り戻した芳佳の農具が本体に食い込み、そこへトネールを撃ちこまれ破壊される。
- 超音速戦闘機型ネウロイ
- 第3期6、9話に登場。ハンブルク近郊の森林地帯に潜んでいたネウロイで、小型だが高速戦闘に特化し、遠距離の偵察中のバルクホルンとエーリカの前に現れ、二人を翻弄した末にエーリカを撃墜している。バルクホルンは芳佳と静夏の救援により離脱に成功するがエーリカが行方不明となり、そのエーリカ救出にシャーリーと芳佳と静夏が派遣されるが返り討ちにしている。その後肉体やユニットを軽量化した上でバルクホルンと芳佳と静夏が再度派遣され、今度はバルクホルンが優勢に戦い1機を撃墜するが2機目が現われパージして更に高速化した上で攻撃を加えるが最後はバルクホルンに撃墜されている。9話で再び登場し、「ウォルフ」から放たれるロケット型ネウロイと砲台を守るために現れ、バルクホルンとエーリカと交戦するが撃墜される。
- ヒンメリ型ネウロイ
- 第3期8話に登場。ハンブルク近郊の森林地帯に現れたネウロイで、キールにまで届く濃霧を発生する能力を持っている。その能力でキールを覆いピンポイント爆撃を困難にした。哨戒中のサーニャとエイラの前に現れ濃霧を利用して翻弄し撤退させ、芳佳と静夏を加え霧の中でのフォーメーションを確立した上での再攻撃も失敗させた。実はサーニャの固有魔法ですら反応しない上にコアが移動するヒンメリのような骨組み状の親機とコアを持たない子機の2体であり、それで翻弄をしていたに過ぎなかった。最後は増援に来たエイラが親機に取りつくことにより居場所を知らせサーニャの攻撃により撃破され、キール周辺の霧も晴れキール奪還作戦は成功をした。
- ロケット型ネウロイ
- 第3期9話に登場。「ウォルフ」の上部から発射されるロケット型のネウロイで、最高速度は音速を超えるほどの速さを持つ。キールを奪還された後、キール破壊のために何度も発射され、徐々にキールに近づきながら着弾している。破壊にやってきたミーナに一度破壊されるも、すぐに数十門の砲台が現れるが、そのすべてをミーナに破壊される。
- 戦略爆撃機型ネウロイ
- 第3期10話に登場。小型ネウロイが多数融合して出現したネウロイで形状は6発の戦略爆撃機型。ビームを各部から放つ他、翼部からは機雷型を射出してそれを弾幕とする能力を持つ。最初に現れた個体はコアは下部にあったものの、キールを襲撃した個体はコアの位置が尾部に移動している。一度目は撤退するB-17編隊を追撃するために現れたが静夏に撃破される。二度目は更に大型化しておりキールに特攻しようとするが、芳佳のシールドに妨げられている隙を突かれ、サーニャに撃破される。
- 壁型ネウロイ
- 第3期10話から登場。「オペレーション・サウスウィンド」実施中に突如現れた四角い壁の形状のネウロイ。一見すると大型ネウロイにも見えるが、実際は小型ネウロイの集合体。ベルリンを囲うように上空から大量に現れて、501メンバーとB-17編隊を迎撃する。「ヴィクトーリア作戦」ではラーテに一度はすべて破壊されるものの、「ウォルフ」によって新たに出現させることが可能。
- ゲルマニア
- 第3期12話に登場。ベルリン地下に展開している都市型ネウロイ。かつてのカールスラント皇帝が構想していた世界都市「ゲルマニア」がモデル。都市を逆さまにしたような形状で、中央にある宮殿のような場所にコアがある。地上に構築されたシールドはこの個体が張った物で、攻撃を受けた時はシールドが薄くなっていた。地下道を通って来た501メンバーを迎撃し、最後はエイラとサーニャによって撃破される。
- H型ネウロイ
- 「ウォルフ」から放出される小型ネウロイ。大群で襲い掛かり、融合して大型ネウロイに変貌することが出来る。
- 「ウォルフ」
- ベルリン上空にいるネウロイの巣の中にいる第3期の最終目標のネウロイ。当初の形状はナチスのベル型UFO「ディグロッケ」に似る。当初は雲で隠れていたものの「オペレーション・サウスウィンド」の序盤、B-17編隊の対ネウロイ気化爆弾の投下により雲が剥がされ本体が露わとなるが、地上へ降下し広場へ着陸した。下部にあったコアも当初は露出していたものの格納された。更に上部から小型ネウロイを多数射出する能力を持つ。最終的には大量の小型ネウロイと融合してゲルマニアの形状となって501メンバーを交戦し、本体がある場所を攻撃されると本体は逃亡を図るが、宮藤のシールドで阻害されたところをミーナ・バルクホルン・エーリカの集中砲火を浴びて撃破され、ベルリンが解放される。
航空兵器(小説版)
- ラロス
- 艦上戦闘機の形をしている主力戦闘機。
- ラロス改
- ラロスの改良型で、防弾装甲で覆われており、旋回性能も上がっている。
- ケファラス
- 中型爆撃機。
- トゥーパリェフ
- 大型爆撃機。
- ディオミディア
- ケファラスの3倍は大きい推進型の超大型爆撃機で4つの巨大なエンジンで不気味な排気音を立てながら飛行し、全身を防弾装甲と大口径の機銃で覆われている姿から「凶悪な白鯨」と恐れられている。全機銃から発射される弾が青白く光り途切れることなく連なっている姿から「アイスキャンデー」とあだ名が付けられ、これを喰らうと魔女の防御シールドであろうとも長くはもたない。
陸上兵器(OVA)
- 砲撃型兵器
- 「Operation Victory Arrow」Vol.2に登場。エーゲ海の島の洞窟に巣食って身を守りながら、人類側船舶を撃沈していた。
陸上兵器(小説版)
- 人型兵器
- 人の姿をした歩兵兵器。対空砲台の操作などを行う。
- 多脚戦車
- 四角い車体に砲塔を持っており、一見戦車のようだが、キャタピラがなく、代わりに、車体の四隅に昆虫の脚のような歩行脚が付いているため昆虫の様に見える。そのサイズは戦車のゆうに4倍はあり、20メートル四方ほどの車体に10メートルほどの長さの歩行脚が付いている。その主砲は200ミリクラス(巡洋艦の主砲並の口径)で、全方向にハリネズミのように機銃座が付いている。ネウロイの主要陸上兵器。
- ジグラット
- ビルなどの巨大建築物を母体に歩行脚を持たせた移動要塞で、ハリネズミのように全方向に備えられた機銃と、200ミリクラスの大砲を数門、そして対空ロケットを装備している。建築物自体をそのまま防弾装甲としているため、撃破するには大砲クラスの砲撃を加えるか、内部から破壊するしか方法がない。
- 大蜘蛛
- 1582年の扶桑に現れたネウロイ。比叡山に封印されていたらしいが、その破壊によって蘇った。本能寺の変で織田信長を取り逃がした明智軍の前に現れた。
陸上・航空兵器(劇場版)
- 地上型ネウロイ
- 4足歩行の地上型ネウロイで通称「クモ」、大きさは戦車程度。脚部を巧みに動かすことで地形起伏や障害物をものともせずに進む。劇場版冒頭にて登場し、連合軍艦隊と連合軍地上部隊が攻撃を仕掛けるが、撃破することはできなかった。
- 魚雷ネウロイ
- 超大型母艦型ネウロイX-26型から発射される小型ネウロイ。電波を攪乱させるチャフを撒き散らしながら飛行し、連合軍の通信網を破壊して人間の部隊を孤立化させる。ビーム攻撃をする。このネウロイ自身にコアはない。
- 非常に高軌道で自爆機能を持ち合わせているが、戦闘可能時間は短く密集状態で撃破されると簡単に連鎖爆破を起してしまう弱点がある。
- 魚雷と呼ばれているが、外形は空対空ミサイルや空対地ミサイルに近い。
- 中型ネウロイX-24
- 劇場版に登場。超大型母艦型ネウロイX-26型から発射される中型ネウロイ。
- コアを持ち、自己修復能力を持つとともに航続距離も長い。魚雷ネウロイと同じく電波を攪乱するチャフを撒き散らしながら飛行する。変形前は全長20メートル、変形後は全長約26メートル。変形後は強力なビーム攻撃と高機動で敵を圧倒する。おそらくブラウテルマーを大地に埋め込む能力を持つと想定されている[29]。
- モデルはドイツ軍のVTOL機ハインケルレルフェII[30]。
- 小型ネウロイX-25
- 劇場版に登場。超大型母艦型ネウロイX-26型から出撃する変形する小型ネウロイ。
- コアは持たない。航続距離は長くはないようだが、群体で行動し、強力な魔法力を持っているものをビームで攻撃する[29]。
- ガリアの村を救うために緊急発進した静夏によって撃破される。
- モデルはドイツで試作された迎撃機Ba349。
- 超大型母艦型ネウロイX-26
- 劇場版に登場。魚雷ネウロイ、小型ネウロイ、中型ネウロイを無数に搭載している母艦型の超大型ネウロイ。地中を進む能力を持ち、地上での国境監視防衛網を突破する。地中を進むときは潜望鏡型ネウロイを展開する。電波を攪乱するチャフを散布し、ビーム攻撃を行う[29]。
- 美緒に同行した扶桑皇国海軍のサポートの後、再集結した501メンバーの多重シールド突撃によって撃破される。
- デザインモデルはUボートをモチーフとし、最新型の自動車のシルエットなども取り入れられたオリジナル。
- 潜望鏡型ネウロイ
- 超大型ネウロイX-26をサポートするネウロイ。地中を進むX-26で展開され、地上に現れる。他のネウロイと同じくチャフを撒き散らし、電子機器を妨害する。六角柱状の先端にコアがあり、通常は閉じているが、ビームで攻撃する時は展開してむき出しとなる。
- ガリアの村にて墜落した静夏の銃を持った芳佳によって撃破された。
その他のネウロイ軍兵器
- ネウロイX-11
- 人型兵器に飛行脚を装備し、外見もウィッチに似せたネウロイ。そのままでは「ただの飛行型ネウロイ」でしかなく、単純な動きしか出来ない。しかし、近くにいるウィッチの動きを観察し、姿や行動を模倣することによって複雑な機動を行うようになる。
- 小説版では「ウィッチもどき」と呼ばれ、ウィッチを捕縛・洗脳してエースパイロットの戦術機動(飛行データ)を入手し、コピーしていた。エースパイロットのデータを入れられたネウロイの攻撃にスオムス義勇独立飛行中隊の面々は苦戦した。だが、データにすらない人間独自の「突発行動」にはすぐには対処できず、白兵戦のデータしかコピーされていなかったため、編隊でのチームワークが問われる「編隊戦術機動」に関するデータがなかった所を突かれて全滅した。
- TV版では単独行動中の芳佳の前に出現して、彼女に胸のコアをわざと見せるなどコミュニケーションを取ろうとし、ある重大な事実を伝えた。第2期冒頭では竹井醇子が別の個体とのコミュニケーション実験に挑むが、新たなネウロイ勢力の出現により失敗している。
- ウォーロック
- ブリタニア空軍のトレヴァー・マロニー大将が捕獲したネウロイのコアを使い、軍上層部にも秘密裏に製造した無人人型航空兵器。
- 制御部にコアを使用し、航空機に変形する事で高速で飛ぶことができ、両腕部から機銃とビームを撃つことができる。ネウロイのコアについては未知数で調査段階であるが、功を焦るマロニーが実験段階のままネウロイの巣へ実戦投入した。
- はじめの内は多数のネウロイを撃破、巣から大量に出てきたネウロイに対し、コアを同調する事で指揮系統を統括し支配下に置くことができる「コアコントロールシステム」にて同士討ちをさせるなど善戦するも、壊滅させた直後にウォーロックが自我に目覚め暴走、近くを航行中の赤城やウィッチーズ基地などに攻撃を始めた。
- 一時は芳佳との戦闘中にリネットの狙撃により撃墜、衝突した赤城と共に沈没したがその後赤城と融合しコアは赤城の動力機関部に移動した、ネウロイでもウォーロックでもない「別の存在」と化した。その後、「STRIKE WITCHES」の猛攻を受け、ウォーロックのボディはフランチェスカの「巨大弾丸」に跡形もなく吹き飛ばされ、最終的にはリネット、ペリーヌと共に内部に突入した芳佳がコアを破壊し、赤城と共に崩壊した。
- この一連の騒動やその責任を問われてマロニー大将が失脚したことでウォーロック計画は頓挫したが、人類兵器のネウロイ化そのものは有効とされて研究は継続されることとなる。そして安全性を高め10分間のみ完全制御が可能とされた「魔導ダイナモ」が開発され、扶桑軍艦・大和に搭載された。
- モデルはドイツ軍が計画していたラムジェット戦闘機Ta283と、同じくドイツ軍の巡航ミサイルであるFi103[31]。
『第五〇一統合戦闘航空団全記録 第一集』での機体カラーイラストでは、更なる発展型の五二型が描かれている。2期BD/DVD初回生産分付属ブックレットに、より詳細な設定が追加
『オフィシャルファンブック』174、178頁より。
『第五〇一統合戦闘航空団活動写真全記録』51頁より。
『SW2 オフィシャルファンブック』183頁より。
小説版第3巻89ページより。なお、ここではメーカー名も「フォッケウルフ」とモデルになった機体の名をそのまま使っている。
秘め声CD第5巻Track#16にて、エイラは同機を「あれもいい機体だった」と評している。
『第五〇一統合戦闘航空団全記録 第一集』より。モデルとなった機体と名称が異なるのは、制式採用された年度が現実とは異なった設定になっているためである。
2期BD/DVD1巻特典ブックレットより。九八式と異なり、こちらは史実通りの年号で採用されている。なお、三菱に相当する宮菱で開発、製造されていることも同様である。
「ダイナモ」撤退作戦のときに広い格納庫を利用して多くの人員などを収容することができたことから、後に強襲揚陸艦を建造するときにそのときの経験が大いに役立っている。強襲揚陸艦建造には扶桑皇国が当初から参画し、後にリベリオン合衆国も参画している。「第五〇一統合戦闘航空団活動写真全記録」より。
「坂本美緒少佐 陣中日誌 一九四五年八月」CDより。
史実に同名の爆撃機Ju88が存在するが、関連性は不明。 「ストライクウィッチーズ零」より。ISBN-978-4047157392など