ハマ (王妃)
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ハマ(アッカド語: 、Ḫamâ[3])は、古代メソポタミア地方にあった新アッシリア帝国の王妃であり、シャルマネセル4世(在位:前783年-前773年)の正妃[注釈 3]。
概要 ハマ Ḫamâ, 出生 ...
ハマ Ḫamâ | |
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宮廷夫人[注釈 1][注釈 2] | |
ハマの黄金の印章。ハマ(右)が女神に拝礼している。 | |
出生 |
前803年頃から前793年頃の間 |
死去 |
前783年頃から前773年頃の間(18~20歳頃) |
埋葬 | 新アッシリア帝国ニムルド 北西宮殿王妃の墓 |
配偶者 | シャルマネセル4世 |
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ハマについて明らかにできる史料はほとんど無く、彼女についての情報の大部分は彼女の遺骨とそれが埋葬されていた青銅製の棺の副葬品の研究によって得られたものである。これらは1988年に研究者によって発見されたが、確実にハマのものだと特定されたのは2017年になってからである。ハマの遺骨から、彼女が若くして亡くなったことがわかる。死亡時には18歳から20歳の間であり、歯肉炎、歯垢、慢性副鼻腔炎などいくつもの健康上の問題に苦しんでいた。
死後、ハマはアッシリアの首都ニムルドの他の王妃たちの墓の中に埋葬された。彼女の棺は大きな墓の入り口で発見されたが、これは最終的な埋葬予定場所ではなく彼女が若くして死亡し適切な墓地の準備が間に合わなかったための一時的な仮置きを意図したものであったのかもしれない。ハマは、多量の黄金製品を含む、この王墓群の中で最も荘厳な宝物と共に埋葬された。これらの黄金製品の中で、現代の歴史学者たちから最も注目を受けているものは、(ネックレス状の)彼女の印章と王冠である。