メチルtert-ブチルエーテル
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メチルtert-ブチルエーテル (methyl tert-butyl ether、略称 MTBE) はエーテルに分類される有機化合物。IUPAC命名法では2-メトキシ-2-メチルプロパンと表される。
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メチルtert-ブチルエーテル | |
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一般情報 | |
IUPAC名 | 2-メトキシ-2-メチルプロパン |
別名 | MTBE メチル-tert-ブチルエーテル tert-ブチルメチルエーテル |
分子式 | CH3OC(CH3)3 |
示性式 | CH3OC(CH3)3 |
分子量 | 88.15 |
組成式 | C5H12O |
形状 | 無色液体 |
CAS登録番号 | [1634-04-4] |
性質 | |
密度と相 | 0.7455 g/cm3, 液体 |
水への溶解度 | 4.2 g/100 mL (20 ℃) |
融点 | −109 °C |
沸点 | 55.2 °C |
出典 | ICSC 1164 |
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引火点 -28 ℃、沸点 55.2 ℃。動物実験で発癌性が認められている。日本では消防法による危険物(第四類引火性液体、第一石油類)、労働安全衛生法による2019年有害物ばく露作業報告対象物に指定されている有機化学物質である。
ガソリンに添加することで以下のような効果が得られる。
1987年(昭和62年)、共同石油(現ENEOS)が日本国内で無鉛ハイオクガソリンを販売する際に、アンチノック剤として MTBE を添加し、「環境に優しい。加速が良い」とのキャッチフレーズで販売した。
しかし、米国で老朽化した地下ガソリンタンクからの漏洩による地下水汚染が問題化し、カリフォルニア州などでガソリンへの MTBE 添加が禁止される事態となった。