沸点
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沸点(ふってん、英語: boiling point)とは、液体の飽和蒸気圧が外圧[注 1]と等しくなる温度である[1]。沸騰点または沸騰温度(英語: boiling temperature)ともいう。沸騰している液体の温度は、沸点にほぼ等しい。
純物質の沸点は、一定の外圧のもとでは、その物質に固有の値となる。例えば外圧が 1.00 気圧 のときの水の沸点は 100.0 ℃ であり、酸素の沸点は −183.0 ℃ である[2]。外圧が変われば同じ液体でも沸点は変わる。一般に、外圧が高くなると沸点は上がり、低くなると沸点は下がる。例えば外圧が 2.00 気圧になると水の沸点は 120.6 ℃ まで上昇し、外圧が 0.64 気圧になると 87.9 ℃ まで降下する。
外圧を指定しないで単に沸点というときには、1 気圧すなわち 101325Pa のときの沸点を指していうことが多い。1 気圧のときの沸点であることを明示するときには normal boiling point (NBP, 標準沸点[3]、通常沸点[1])という。また、1 バールすなわち 100000Pa のときの沸点を standard boiling point (SBP, 標準沸点[1])という。日本語で標準沸点というときには NBP を指していうことが多いが、SBP を指していうこともある。NBP と SBP の差は小さい。例えば水の NBP は 99.97 ℃[注 2][4] で SBP は 99.61 ℃ である。