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プロレタリア映画運動出身の松崎啓次がペンネーム「青木義久」で書いた小説を原作とする新東宝のヒット作。邦画史上初めて女優のオールヌードシーン(後ろ姿)が描かれた作品[1]。原作の小説は、雑誌『小説と読物』(桃園書房)に掲載され[2]、映画の原作小説集『復讐は誰がやる』(文芸評論社、1957年)に収録されている[3]。
貿易会社の社長が保養先の箱根で殺害され、会社の事務所金庫から多額の現金が紛失した。その日、殺害現場を訪ねたことが判明しているのは、社員の木崎芳男ひとり。捜査当局は木崎の身柄を確保し、続いて木崎の恋人である同僚の香川夏岐にも目を向ける。しかし、夏岐は浅村専務とともに、アメリカ行きの船上にいた。社長の殺害や現金紛失に浅村が関与しているのではないかと疑いをかける夏岐は、或る夜、浅村に甲板に呼び出されて襲われて抵抗した際に波間に転落し、やがて絶海の孤島の浜辺に打ち上げられる…。
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