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file
(ファイル)は、UNIX・UNIX系のオペレーティングシステムにおけるコマンドの一つであり、ファイルに含まれるデータの種別を認識するために使用する。
開発元 | ベル研究所 |
---|---|
初版 |
1973年Research Unixバージョン4の一部として) 1986年 (オープンソース再実装) | (
リポジトリ | https://github.com/file/file |
プログラミング 言語 | C |
対応OS | Unix・Unix系 |
プラットフォーム | クロスプラットフォーム |
種別 | ファイルフォーマットの検出 |
ライセンス | BSDライセンス・CDDL |
公式サイト | https://darwinsys.com/file/ |
file
のオリジナルのバージョンは、1973年にResearch Unixバージョン4の一部としてリリースされたものである[1]。System Vでは、いくつかの重要な変更を含むメジャーアップデートが行われた。特に、プログラムのバイナリ自体に含まれていたファイルタイプ情報が外部のテキストファイルに移された。
ほとんどの主要なBSD・Linuxのディストリビューションでは、1986年から1987年にかけてイアン・ダーウィン(Ian Darwin)がゼロから書き直したフリーのオープンソース再実装を使用している[2]。1989年にジェフ・コルヤーによって拡張され、以来、Guy Harris、Chris Lowth、Eric Fischerなどの多くの人による修正が加えられている。1993年後半から、Christos Zoulasがメンテナンスを行っている。OpenBSDは、ゼロから作成された独自のサブセット実装を使用しているが、ダーウィンとZoulasによるファイルタイプ情報を引き続き使用している。
Single UNIX Specification(SUS)では、コマンドラインの引数で指定されたファイルに対して以下の一連のテストが実行されることを規定している。
file
プログラムは、ファイルが処理されたがその種別が未決定である旨を表示する。file
は、ディレクトリ、名前付きパイプ(FIFO)、ソケット、ブロックデバイスファイル、キャラクタデバイスファイルの種別を判別する。file
は、ファイルの冒頭部分を考慮して、位置依存テストを実施する。file
は、ファイル全体を考慮して、状況依存テストを実施する。file
の位置依存テストは、通常、ファイル内の様々な場所をマジックナンバーのテキストデータベースと照合することで実装される(#使用方法を参照)。これは、拡張子やMIMEなどといった他の簡単なファイル種別識別法とは異なる。
ほとんどの実装では、file
コマンドはデータベースを使用して冒頭部の解析を実施する。そのデータベースは、magic
というファイルに格納されている。このファイルは、通常/etc/magic
や/usr/share/file/magic
などに置かれている。
SUS[3]では、以下のオプションの実装が義務付けられている。
オペレーティングシステムによっては、-s 'special files'、-k 'keep-going'、-r 'raw'などのオプションが追加されている(使用法は#実行例を参照)。
このコマンドは、ファイルの実際の内容ではなく、ファイルの内容が「どのように見えるか」のみを示す。本来のファイル種別とは異なるマジックナンバーを紛れ込ませることで、file
プログラムは簡単に騙すことができる。よって、file
コマンドは特定の状況以外ではセキュリティツールとして使用できない。
$ file file.c file.c: C program text
$ file program program: ELF 32-bit LSB executable, Intel 80386, version 1 (SYSV), dynamically linked (uses shared libs), stripped
$ file /dev/hda1 /dev/hda1: block special (0/0)
$ file -s /dev/hda1 /dev/hda1: Linux/i386 ext2 filesystem
-sは、一部のプラットフォームでのみ使用可能な非標準オプションであるが、デバイスファイルとして識別するのではなく、デバイスファイルを読み取ってその内容を識別するようにfile
に指示することに注意する必要がある。通常、file
はデバイスファイルを読み取ろうとしない。そのようなファイルを読み取ると、望ましくない副作用が生じる可能性があるためである。
$ file -k -r libmagic-dev_5.35-4_armhf.deb # (on Linux) libmagic-dev_5.35-4_armhf.deb: Debian binary package (format 2.0) - current ar archive - data
非標準オプション-kを使用すると、プログラムは最初にヒットが見つかったとき停止せず、他の一致するパターンを探す。一部のバージョンで使用可能な-rオプションを使用すると、印刷できない 改行コードが8進数表現ではなく生の形式で表示される。
$ file compressed.gz compressed.gz: gzip compressed data, deflated, original filename, `compressed', last modified: Thu Jan 26 14:08:23 2006, os: Unix
$ file -i compressed.gz # (on Linux) compressed.gz: application/x-gzip; charset=binary
$ file data.ppm data.ppm: Netpbm PPM "rawbits" image data
$ file /bin/cat /bin/cat: Mach-O universal binary with 2 architectures /bin/cat [for architecture ppc7400): Mach-O executable ppc /bin/cat (for architecture i386): Mach-O executable i386
Ian Darwin/Christos Zoulasバージョンのfile
のバージョン4.00以降、file
の機能はC(およびC互換)リンクを介してアクセス可能なlibmagic
ライブラリに組み込まれている[6][7]。file
はそのライブラリを使用して実装される[8][9]。
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