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かに座ゼータ星

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かに座ゼータ星
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かに座ζ (ζ Cnc / ζ Cancri) は、少なくとも4つの恒星から構成されるかに座恒星系である。

概要 かに座ζ星 Zeta Cancri, 星座 ...
概要 かに座ζ1星A Zeta01 Cancri A, 仮符号・別名 ...
概要 かに座ζ1星B Zeta01 Cancri B, 星座 ...
概要 かに座ζ2星 Zeta02 Cancri, 星座 ...
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概要

かに座ζ星は黄道面の付近にあるため、や稀に惑星による掩蔽が観測されることがある。

かに座ζ星系には、2つの連星かに座ζ1かに座ζ2が含まれ、地球からは7.7秒離れて見える[5]。これらの2つの連星系は、平均距離197au(近点150au、遠点244au)の軌道で、互いの共通重心の周りを1,155年の周期で公転している[5]

かに座ζ1星を構成する2つの恒星は、かに座ζ星A、かに座ζ星Bとも呼ばれる。これらはどちらも黄白色のF型主系列星で、2008年の時点で、地球からは2つの恒星の間は1秒しか離れて見えず[5]、分解して見るためには大型の望遠鏡が必要である。この距離は2020年まで広がると予想されている。軌道周期は59.6年である[9]

かに座ζ2星はかに座ζ星Cとも呼ばれ、黄色のG型主系列星赤色矮星の2つの恒星からなる。2つの恒星は平均距離5auの軌道を17年の周期で互いに周っている[5]

かに座ζ星は小さな望遠鏡を用いると二重星のように見える。1756年にトビアス・マイヤーによって初めて2つの恒星として観測された。1781年にウィリアム・ハーシェルがかに座ζ1星自体が連星であることを発見し、三重連星であることが明らかになった。1831年にジョン・ハーシェルがかに座ζ1星の周りのかに座ζ2星の軌道の摂動に気づいた。これによりオットー・シュトルーベは1871年に、かに座ζ2星の主星の近傍を公転する伴星の存在を推定した[10]。近年の観測によってこの4つめの恒星の存在が明らかとなり、さらに1つか2つの未知の恒星の存在も示唆されている[11][12]

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識別

明るい3つの恒星はしばしば混同されるが、カタログではそれぞれ識別されているものもある。Griffinによって正しい対応付けがなされた[10]

さらに見る 恒星, HR ...

名称

固有名の Tegmine は、ラテン語で「(カニの)殻」という意味の言葉に由来する[3]ルネサンス期にかに座についての議論で使われた言葉が、近年になってζ星の名称として使われるようになったものである[3]。2016年9月12日、国際天文学連合の恒星の命名に関するワーキンググループ (Working Group on Star Names, WGSN) は、かに座ζ1星Aの固有名として Tegmine を正式に承認した[4]

脚注

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