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さそり座シグマ星

さそり座の恒星 ウィキペディアから

さそり座シグマ星
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さそり座σ(さそりざシグマせい、σ Sco, σ Scorpii)は、さそり座にある恒星で3等星。

概要 さそり座σ星 Sigma Scorpii, 星座 ...
概要 さそり座σ星B, 見かけの等級 (mv) ...
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概要

ヒッパルコスによる視差の測定より、地球からの距離は696光年(214パーセク)と推定されている[10]。2007年にNorthらは、さらに正確な568+75-59光年(174+23-18パーセク)という推計値を出した[3]

恒星系の主星は、二重線の分光連星であり、望遠鏡では解像できない。その代り、ドップラーシフトによるスペクトルの変化から軌道は確定しており、33.01日の軌道周期で軌道離心率は0.32と推定されている[3]

連星系の主星さそり座σ星Aは、スペクトル型B1 IIIから巨星への進化の途上にある[11]太陽質量の約18倍、太陽半径の約12倍で[3]有効温度26,150Kの外層から太陽の29,000倍の光を放出する[3]ケフェウス座β型変光星であり、視等級は+2.86から+2.94まで0.2468429日、0.239671日、8.2日の複数の周期で変化する。それぞれの周期で、恒星の温度は4,000K ± 2,000Kの範囲で変化する[3]

伴星のさそり座σ星Bは、スペクトル型B1 Vの主系列星である[3]。この連星の周りを約0.5秒離れて100年以上の周期で公転するのが、+5.2等級のさそり座σ星Cである。この距離は少なくとも120天文単位で、太陽海王星の距離の約4倍である。さらに遠く約20秒、4500天文単位以上離れた位置に+8.7等級のB9型の主系列星であるさそり座σ星Dがある。

その位置、若さ、空間速度から、さそり座σ星系はグールド・ベルト[12]、特にさそり-ケンタウルス OBアソシエーションのサブグループさそり座上部アソシエーション (Upper Scorpius Association) [13]のメンバーであると考えられている。最近の年代推定により、さそり座σ星の年齢は800万歳から1000万歳とされ、主系列星の段階にあると考えられている[3][4]。これは、このサブグループの年齢が1100万歳と推定されていることとよく一致している[4]

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名称

固有名のアル・ニヤト[14] (Alniyat[15][16]) は、アラビア語で「動脈」を意味するal-niyāţ に由来する[15]。これは元々σ星とτから構成されるアステリズムの呼び名であった[15]。2017年2月1日に国際天文学連合の恒星の命名に関するワーキンググループ (Working Group on Star Names, WGSN) は、Alniyat をさそり座σ星Aa1の固有名として正式に承認した[16]

文化

ビクトリア州北西部のブーロン族は、この恒星とさそり座τをアンタレス(Djuit)の妻とみなしていた[17]

画像

脚注

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