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ふたつの月に濡れる
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『ふたつの月に濡れる』(ふたつの月に濡れる)は、滝川杏奴による日本の小説。及びこれを原作とする日本映画[2]。2020年10月26日にジーウォーク(紅文庫)から書下ろし小説として発売。
この記事には性的な表現や記述が含まれます。 |
2024年12月11日に佐々木浩久監督により映画化され劇場公開[3]。2024年11月開始の『OP PICTURES+フェス2024』内で公開される作品の一つとなっている[4]。
劇場版は2025年3月21日より成人映画館にて『背徳の山開き 卑猥に湿って』のタイトルでも公開(R18再編集版)[5]。
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あらすじ
本来は大学生の健吾だが、大学も通わず、ジャズの流れるバーでのバイト兼店長の仕事に従事している。定期試験の前だけ、店の客であり友人の柚季がテスト範囲をまとめたノートを持ってきてくれる。健吾は山で遭難し行方不明だった父の救出・発見費用を稼ぐためにアルバイトに精を出していたが、次第にこちらがメインとなっていた。
ある夜、父親の愛人だったという奈美がフラリと店に現れ、ふたりで山へ出かけることになる。
登場人物
- 有村健吾
- 住宅街の5階建て賃貸マンション1階にあるバー「ホワイトライオン」の雇われ新米マスターであり、バーテンダー[6]。22歳。バーテン歴約1年半。店を任されて約3か月。通称・ケンちゃん。物語開始時点では童貞。大学生であるが父親の死去後学費をためるためにバーでバイトし、現在では大学は休学。バーテンダーが事実上本業になっている。
- 店舗は約10坪。10席ほどのカウンター席と2つのソファセットで構成され、ジャズボーカルナンバーが流れている[6]。店の内装やBGMの選曲はオーナーである前マスターからのもの。マスターからは聞き上手であることを褒められている。
- 南野柚季
- 官能小説家をめざす大学生。22歳。健吾とは同級生。小学生から高校までをスイスで過ごし、語学は堪能。小説家ではなく、官能小説化を目指す理由は、「セックスは人間の最も大切な営み」であり、「(セックスを)汚いもののような扱う風潮に(異を唱えるため)あえて官能小説化になりたい」とのこと[7]。意気込みとは相反するように性知識は疎いが好奇心は旺盛。家庭教師のアルバイトをしている。
- 早瀬奈美
- バーに突然やってきた客。30歳。ハスキーな声をした大人の女性。実は健吾の父・祐介の愛人であり、健吾は一方的に惚れてしまう。祐介の登山仲間でもあり、足腰は鍛えられて細身であるものの、丸い乳房の膨らみと、谷間が特徴[8]。普段着はワンピースなど脚線美の生えるタイトな服装。祐介からは半分冗談で「俺がもし死んだら、健吾を男にしてやってくれ。不器用で彼女もできないだろうから」と遺言を残されている[9]。
- マスター
- 「ホワイトライオン」のオーナーであり元マスター。40代で髪はワックスで固めている。黒い蝶ネクタイに、チャコールグレーのベスト姿。「バーには埃一つ落ちててはいけない」が口癖[10]。「繁華街にいい物件を見つけた」[11]ことで健吾に店を譲り、新たな店舗をオープンさせた。
- サトちゃん
- 本名は里村。広告代理店の営業マン。「ホワイトライオン」常連客の一人。34歳、独身[12]。天然パーマ。酔うと冗舌であり、調子が良い[12]。特に女性に対しては話が止まらなくなり、口説いては失敗している[12]。奈美に一目ぼれしている。
- 嶋田
- 近隣のコンビニエンスストアの女性店長。「ホワイトライオン」常連客の一人。50代前半[12]。見た目は上品なマダム風だが、性格は豪快[12]。体型はぽっちゃり形[12]。定期的に飲みに行きたいらしいが、アルバイトの欠勤などで、夜勤に入らなくてはいけないときがあり、重要な日に限って来れていない。サトちゃんいわく「ホワイトライオンの肝っ玉母ちゃん」[12]。スコッチが好き。
- 山下
- 小学校教諭。40代独身。「ホワイトライオン」近くの実家に住んでいて、たまにぶらりと顔を出す。ワゴン車の持ち主。羊のように気が優しい[13]。映画鑑賞が趣味で、『巴里のアメリカ人』や『パリの恋人』が好み[14]。
- 有村祐介
- 健吾の父。一昨年の冬に雪山で死亡。仲間と3人で行った北アルプスで雪崩に流された。遺体は見つからなかったので、正確には行方不明であるが、すでに葬儀を終えており、健吾の中では決着している。大手鉄鋼所の経理部勤務[15]。
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おもな作中登場楽曲
- エラ・フィッツジェラルド『ス・ワンダフル』
- サラ・ボーン『サマータイム』
- チェット・ベイカー『枯葉』
- ヘレン・メリル『ス・ワンダフル』
- アストラッド・ジルベルト『イパネマの娘』
- ジョン・コルトレーン『セイ・イット』
- デューク・エリントン楽団『A列車で行こう』
映画版
原作文庫本発売時期に企画されたが、2度の緊急事態宣言によりクランクインが2度延期された。
原作小説では一貫して有村健吾の視点で物語が進むが、映画では柚季がヒロイン役となり、彼女を中心に再構成されている。
登場人物(映画)
スタッフ(映画)
脚注
外部リンク
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