簡単のため、
行列
の固有値
がすべて互いに異なり

であるとする。ここで、
に属する
の固有ベクトルを
とすると、
は

をみたす。また、
は互いに1次独立なので、初期ベクトル
はこれらの1次結合により

と表すことができる。ここで、
とすれば、
は以下のように表される。

仮定より
なので、
のとき
は絶対値最大の固有値
に属する固有ベクトル
と同じ方向
に近づいていく。
絶対値最大の固有値
を求めるときは、

より、

となることを利用する。
行列
の固有値が重複を持ち更に対角化可能でない場合も、ジョルダン標準形を考えれば同様の考え方で証明できる。