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ぼくが電話をかけている場所
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『ぼくが電話をかけている場所』は、アメリカの小説家レイモンド・カーヴァーの短編小説集。日本で最初に翻訳出版された短編集で、作品のセレクトと翻訳は村上春樹が行っている。1983年刊行。
1988年5月に本国で出版された、37編から成る精選作品集『Where I'm Calling From: New and Selected Stories』と本書は別のものである。
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概要
文芸誌『海』1983年5月号の特集「今日の海外文学-21- レイモンド・カーヴァー」にカーヴァーの作品が一挙7編掲載される[注 1]。それに「何もかもが彼にくっついていた」を加えたものが本書である。1983年7月25日、中央公論社から刊行された。表紙の絵と装丁は落田謙一。1985年12月25日、中公文庫として文庫化された。
のちにカーヴァーの個人全集を単独で翻訳することになる村上だが、生まれて初めて読み、また最初に訳した作品が「足もとに流れる深い川」(So Much Water So Close to Home)だったという[注 2][3][4]。
村上は1982年から1986年まで『Sports Graphic Number』にアメリカの雑誌や新聞を題材にしたコラム「スクラップ」を連載していたが、同誌1982年7月20日号でいち早くカーヴァーの作品を紹介している。該当箇所は以下のとおり。
「最近では『ニューヨーカー』に載ったレイモンド・カーバーの『僕が電話をかけている場所』(Where I'm Calling From)とドナルド・バーセルミの「落雷」(Lightning)の二冊がお勧め品である。カーバーもいつもながらほれぼれするような好短編である。」[5]
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内容
要約
視点
2. 「出かけるって女たちに言ってくるよ」の雑誌掲載時のタイトルは "Friendship"。
4. 「菓子袋」は "The Fling" というタイトルで2冊目の短編集『怒りの季節』(キャプラ・プレス、1977年11月)に収録されている。それを改題・改稿したものが3冊目の『愛について語るときに我々の語ること』に収録された。本書『ぼくが電話をかけている場所』に収められているバージョンは後者。
7. 「足もとに流れる深い川」はロング・バージョンが『怒りの季節』に収録され、その後ショート・バージョンが『愛について語るときに我々の語ること』に収録された。本書『ぼくが電話をかけている場所』に収められているバージョンは前者。なお『怒りの季節』に収録されたバージョンと、1983年4月に出版された『ファイアズ (炎)』収録のバージョンはほぼ同じである[7]。
8. 「何もかもが彼にくっついていた」は "Distance" というタイトルで『怒りの季節』に収録されている。それを改題・改稿したものが『愛について語るときに我々の語ること』に収録された。本書『ぼくが電話をかけている場所』に収められているバージョンは後者。なお、『ファイアズ (炎)』収録のバージョンはそのどちらとも異なり、編集者ゴードン・リッシュによるいくつかの改変部分とテス・ギャラリーの提案部分が反映されている[8]。
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脚注
関連項目
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