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アマテラス粒子
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アマテラス粒子(アマテラスりゅうし、英語: Amaterasu particle)は、2021年にテレスコープアレイ実験で観測された、244エクサ電子ボルトのエネルギーに達する超高エネルギー宇宙線である[1][2]。
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概要
2021年5月27日、大阪公立大学を中心とした8か国による国際研究チームは、アメリカ合衆国・ユタ州ミラード郡の砂漠地帯に設置されたテレスコープアレイ実験の地表検出器507台で、244エクサ電子ボルトという高いエネルギーの宇宙線を検出した[1][3]。この粒子のエネルギーは、1991年に同じくユタ州で観測されたオーマイゴッド粒子(320エクサ電子ボルト)に次いで2番目に大きい[4]。理論的には観測が難しいとされるGZK限界を超えるエネルギーを持つ宇宙線のひとつである[2]。観測された宇宙線のうち、約90 %は陽子である。そこでもしも、仮にこの粒子の正体を陽子だとしたならば、光速の99.99999999999999999999926 %に相当する速度で宇宙空間を飛んできた計算になる[2]。この亜原子粒子ひとつが持つエネルギーは、約84 km/hで投げられた野球ボールの持つ運動エネルギーや[2]、腰の高さから地面へ落ちるレンガ1個の持つエネルギーとおおよそ同等である[5]。
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命名
日本神話の天照大神に因んで「アマテラス粒子」と命名された[2][3]。このように命名された理由は、前例であるオーマイゴッド粒子に神と入っていること、検出されたのが明け方だったこと、日本人(大阪公立大学の藤井俊博)が信号を発見したこと、アマテラス粒子以上の粒子が発見されても命名の余地があること(イザナギやイザナミなど)、などがある[2]。
発生源
この超高エネルギー宇宙線の到来方向はローカル・ボイドのある方向であり加速天体候補は知られておらず、加速源となりうる天体は特定されていない[1][2]。これを説明可能な説は3つある。銀河の磁場によって粒子の進路が大きく曲がったという説、未知の天文現象であるという説、暗黒物質(ダークマター)の崩壊で発生した粒子だという説の3つである[2]。
脚注
関連項目
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