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イギリス軍の階級

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イギリス軍の階級グレートブリテン及び北アイルランド連合王国の軍事組織において、その構成員の上下関係を明確にするために定められた序列である。

英国軍の階級

要約
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王立空軍・王立海兵隊・英国陸軍の下級下士官(Junior NCOs)は上級下士官(Senior NCOs)と異なり、兵と同じ兵舎や食堂を使用する。

さらに見る NATO階級符号 (NATO Rank Code), 王立海軍 (Royal Navy) ...

海軍は海兵隊含む。

さらに見る NATO階級符号 (NATO Rank Code), 英国国防省で同等の官等 (Ministry of Defence civilian grade equivalent) ...
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陸軍

要約
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括弧内の英語呼称の右はNATOコード
イギリス陸軍では、外国軍のOF-6相当階級は佐官級准将[注釈 1]であり、伍長と伍長補は下級下士官として扱われる。

将校

将校の階級章は肩章で著される。尉官は◇形の星の数で、佐官は星と王冠の組み合わせで、将官は星、王冠と、と指揮杖をX字型に交差させた意匠の組み合わせで表される。元帥は王冠と、X字形に交差させた元帥杖の組み合わせで表される。
外国軍のOF-6に相当階級は佐官級准将であるため、階級章は佐官系統のものとなっている。

将官

  • 元帥(Field Marshal、OF-10)
  • 大将(General、OF-9)
  • 中将(Lieutenant General、OF-8)
  • 少将(Major General、OF-7)

佐官

尉官

准士官並びに下士官・兵卒

准士官並びに下士官兵卒の階級章は上腕部の袖章で表される。准士官は王冠、紋章を基本にした徽章で、上級軍曹から上等兵まではV字形の徽章で表される。兵卒には階級章が無い。

准士官以下の階級呼称、階級章及び階級数は兵科及び所属部隊によって異なる。以下に示すのは標準的な例である。イギリス陸軍においては、補給物資・需品等の管理は伝統的に部隊の古参下士官の職務とされており、補給担当下士官は一般に高位である。また、小隊先任下士官と分隊長が階級としては同一であるなど、階級数は他国と比較してやや少なめである。

イギリス陸軍では准士官は女王の認証状によって将校に准ずるとされる階級で、米陸軍のような独立した階級では無い。また"Warrant Officer"とは階級の区分であり、実際の階級名・階級章は各連隊等によりまちまちである。中には「連隊蹄鉄鍛冶伍長」「ヨーマン信号手」のような、そうと知らなければ准士官とはまず分からない階級名もある。
1879年発行の認証状に"superior to that of all non-commissioned officers."とあることを根拠に、王立補給軍団付軍曹であるコンダクター(Conductor/補給調整官という程度の意味)が全下士官中の最先任とされている。ただし最先任とは言っても形式上の序列の話であり、米陸軍陸上自衛隊の最先任下士官のような全下士官・兵を統括するような職責があるわけではない。

1等准尉(Cond uctor)
  • 1等准尉(王立補給軍団先任下士官)(Warrant Officer Class One (Conductor)OR-9)
  • 1等准尉(連隊曹長)(Warrant Officer Class One(Regimental Sergeant Major) OR-9)
  • 2等准尉(連隊補給軍曹)(Warrant Officer Class Two (Regimental Quartermaster Sergeant)、OR-8)
  • 2等准尉(中隊曹長)(Warrant Officer Class Two (Company Sergeant Major)、OR-8)

中隊補給軍曹は歩兵部隊ではColour Sergeant、それ以外の部隊ではStaff Sergeantと呼ばれることが多い。いずれの場合も中隊司令部の幕僚要員であり、下士官としては高位である。また、イギリス陸軍では中隊補給軍曹またはそれ以上の下士官を単に"Sergeant"と呼ぶことはたとえ将校であっても非常に失礼なことであり、"Staff sergeant"、"Colour Sergeant"あるいは"Quartermaster sergeant"などのように必ず明確に区分した呼称が用いられる。
Colour Sergeantは直訳すれば「軍旗軍曹」となることからも分かるように、元々は中隊の旗手であり、現代でも式典等では旗手役を務めることが多い。

  • 幕僚軍曹(旧日本陸軍にならって曹長と訳されることが多い)(中隊補給軍曹)(Staff Sergeant/Colour Sergeant、OR-7)
  • 軍曹(小隊先任軍曹/分隊長)(Sergeant、OR-6/OR-5)
  • 伍長/砲兵伍長(Corporal/Bombardier、OR-4)
  • 伍長補(Lance-Corporal/Lance-Bombardier、OR-3)
  • (Private 等(兵科及び所属部隊によって呼称が異なる)、OR-2)
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海軍

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1810年の船の階級。

王立海軍は1948年4月1日に准士官の官階を廃止。これは従来の准士官たる兵曹長(Warrant Officer)を特務士官たる特務少尉(Commissioned Officer)、特務士官たる特務海尉(Commissioned Officers from Warrant Rank[5])を同じく特務中尉(Senior Commissioned Officer)の名称に改め、特務士官の任用は28歳まで引き下げられた。以降、海尉候補生(Midshipman)以上が利用する士官室(Wardroom)の使用が許可され、大型艦で設置されていた准士官室(Warrant Officers Mess)は改装まで暫定的に「第二士官室(Wardroom II)」と称された。

1957年1月1日に特務士官の官階を廃止。それまで特務中尉だった者は海尉へ、特務少尉だった者は准海尉へ任用された。これにより、幅が半分の階級章が王立海軍から消滅した[6]

1985年に准士官が復活したが、陸軍式の上級下士官型であった。その後2004年4月1日に二等兵曹長 (Warrant Officer Class 2) を導入した。この変更の結果、上級上等兵曹 (Charge Chief Petty Officers) は OR-7 から OR-8 に分類し直された。

1999年4月1日に統合された海軍上等兵 (Able Rating) と海軍一等兵 Ordinary Seamen) の階級は、それぞれ一等海兵 (Marine 1st Class) と二等海兵 (Marine 2nd Class) に相当した。海軍二等兵 (Junior Rating) と初等海兵 (Junior Marine) の階級も廃止された。

英国軍ではOF-6 の階級は佐官扱いの将官である。

海兵隊

王立海兵隊将校の階級は1999年7月1日に陸軍の階級に揃えられた(以前は王立海兵隊の大佐 (Colonel) から下の将校は陸軍の階級より1つ上であった)。

空軍

多くの欧米諸国の軍や航空自衛隊では、空軍軍人(特に将校)や航空自衛官の階級は、陸軍軍人と同一の階級呼称が準用されているが、王立空軍士官はイギリス陸軍等とは別枠(海軍寄り)の階級呼称が用いられている。

脚注

関連項目

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