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イーゾラ・デル・ジリオ

コムーネ ウィキペディアから

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イーゾラ・デル・ジリオ: Isola del Giglio)は、イタリア共和国トスカーナ州グロッセート県にある、人口約1,300人の基礎自治体コムーネ)。ティレニア海に浮かぶジリオ島(イーゾラ・デル・ジリオ)と、その属島からなる。

概要 イーゾラ・デル・ジリオ Isola del Giglio, 行政 ...

ジリオ島は、自然と史跡に恵まれたリゾート地として知られる。2012年1月にはコスタ・コンコルディアの座礁事故が発生した。

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名称

島の名は、もともとラテン語で「羊の島」アエギリウム(Aegilium)と呼んでいたものが変化したものであるが、ジリオ(giglio)はイタリア語で「ユリ」を意味する。ユリはかつてこの島を治めていたフィレンツェの紋章でもある。

地理

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トスカーナ諸島

位置・広がり

島としてのジリオ島(イーゾラ・デル・ジリオ)は、ティレニア海トスカーナ群島に属する7つの島のうちのひとつ。本土で最も近いモンテ・アルジェンターリオの海岸からは、西へ約14km離れている。ジリオ島の南東約16kmにはジャンヌートリ島が、西約45kmにはモンテクリスト島がある。

コムーネとしてのイーゾラ・デル・ジリオは、ジリオ島とジャンヌートリ島(人口約100人)からなっている。グロッセート県では最も南に位置するコムーネで、県都グロッセートの南南西約49km、州都フィレンツェの南約160km、チヴィタヴェッキアの西北西約79km、首都ローマの西北西約140kmの距離にある。[4]

地勢

ジリオ島はほとんどが花崗岩からなり、地形は山がちである。島の最高峰は Poggio della Pagana(496 m)。岩がちな海岸線の延長は27kmで、いくつかの入り江(Arenella、Cannelle、Caldane、Campese)がある。

ジリオ島はトスカーナ群島国立公園 (it:Parco nazionale dell'Arcipelago Toscano) に含まれ、豊かな生態系に恵まれている。島の90%は地中海性森林 (en) であり、広大なマツ林が広がっている。

島の平滑な崖には多くのブドウ畑があり、ここで栽培される「ヴィーノ・アンソナコ」(Vino Ansonaco)と呼ばれる品種のブドウからは島特産のワインが生産されている。

気候分類・地震分類

イーゾラ・デル・ジリオにおけるイタリアの気候分類 (it) および度日は、zona D, 2084 GGである[5]。 また、イタリアの地震リスク階級 (it) では、zona 4 (sismicità molto bassa) に分類される[6]

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行政

分離集落

コムーネとしてのイーゾラ・デル・ジリオには4つの地区(分離集落、フラツィオーネ)があり、ジリオ島は3つの地区に分けられる。

  • ジャンヌートリIsola di Giannutri
  • ジリオ・カステッロ(Giglio Castello
  • ジリオ・ポルト(Giglio Porto
  • ジリオ・カンペーゼ(Giglio Campese

島の東海岸にあるジリオ・ポルトGiglio Porto)は、島の玄関となるジリオ港を擁している。Chiesa や Moletto、Saraceno といった集落はこの地区に属する。島の西北、最大の入り江であるカンペーゼ湾に面したジリオ・カンペーゼGiglio Campese)は、近代的な海岸リゾート地区となっている。島の中央、ポルトとカンペーゼの中間の丘の上にあるジリオ・カステッロGiglio Castello)は、古い城砦都市である。この地区にはCasamatta、Centro、Cisterna、Rocca といった集落が属する。

歴史

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コスタ・コンコルディアが座礁した事故

古代

ジリオ島には鉄器時代から居住者がおり、のちにエトルリア人たちが軍事的な要塞として利用した。

中世・近世

805年、カール大帝によってローマのトレ・フォンターネ英語版修道院に寄進された。その後、島はアルドブランデスキ家英語版カエターニ家英語版オルシーニ家といった有力貴族や、ペルージャ市の統治下におかれた。1241年、シチリア王国のフェデリーコ1世(神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世)はジェノヴァの艦隊を打ち破っている。1264年からはピサ市の領有となり、その後メディチ家の領地となった。島はたびたびイスラム教徒の侵攻を受けており、最後のものは1799年であった。

近代・現代

2012年1月13日、島の東岸ジリオ・ポルト(ジリオ港)の沖合で、豪華客船コスタ・コンコルディアが座礁・転覆する事故が発生した(コスタ・コンコルディアの座礁事故参照)。

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社会

経済・産業

主要な産業は観光業である。島は自然に恵まれ、多様な動植物がみられる。海洋の生物相も豊かであり、スキューバダイビングのポイントとしても知られている。

原産地統制呼称(DOP)ワインである「アンソニカ・コスタ・デッラルジェンタリオ」 (it:Ansonica Costa dell'Argentario) の産地である。このワインは、このコムーネ(およびモンテ・アルジェンターリオ)で栽培される「ヴィーノ・アンソナコ」(Vino Ansonaco)から生産される。

人口

人口推移

交通

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ジリオ港
  • ジリオ港(ジリオ・ポルト)

本土(モンテ・アルジェンターリオ)のサント・ステーファノ港 (it:Porto Santo Stefano) との間に、ナヴィガツィイオーネ・マレジリオ社(compagnie di navigazione Maregiglio)とトレマール社 (Toremar) フェリーを運航している。

2004年4月21日からは交通量の調節のため、島を車両で訪れる場合には交通大臣の発行した書類が必要である。

文化・観光・施設

分離集落Giglio Castelloは、「イタリアの最も美しい村」クラブの加盟メンバーである。

カンペーゼの塔 (it:Torre del Campese) など、中世に海沿いに築かれたいくつかの塔がある。

脚注

外部リンク

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