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ウィルソン素数

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ウィルソン素数(ウィルソンそすう、: Wilson prime)とは、p2 が (p  1)! + 1 を割り切るような素数 p である。ここで "!" は階乗。任意の素数 p が (p  1)! + 1 を割り切ることはわかっている(ウィルソンの定理)。名称はイングランドの数学者ジョン・ウィルソン英語版にちなむ。

既知のウィルソン素数は 5, 13, 563 のみである(オンライン整数列大辞典の数列 A007540)。もしこれ以外のウィルソン素数が存在すれば、それは 2×1013 より大きくなければならない[1]。ウィルソン素数は無限個存在し、さらに区間 [x, y] に約 log(log(y)/log(x)) 個存在すると予想されている[2]

新たなウィルソン素数を発見すべく、コンピュータによる探索が幾度か行われた[3][4][5]Ibercivis英語版分散コンピューティングにはウィルソン素数の探索も含まれており[6]、また mersenneforum.org でも探索の連携が行われている[7]

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一般化

要約
視点

オーダー n のウィルソン素数

ウィルソンの定理はより一般に、任意の整数 n  1 と素数 p  n に対し

と表現できる( だから)。オーダー n の一般化ウィルソン素数(generalized Wilson prime of order n)とは p2 が(n  1)!(p  n)!  ( 1)n を割り切るような素数 p のことである。

任意の自然数 n に対し、オーダー n の一般化ウィルソン素数は無限に存在すると予想されている。

さらに見る n, p2 が(n − 1)!(p − n)! − (− 1)n を 割り切るような素数 p ...

オーダー n の一般化ウィルソン素数の最小値を順に並べた数列は以下のとおりである。この次の項(n = 8)の値は 1.4×107 よりも大きいことが分かっている。

5, 2, 7, 10429, 5, 11, 17, ... (A128666

ニアウィルソン素数

さらに見る p, B ...

小さな |B| に対し合同式 (p  1)! ≡ 1 + Bp (mod p2) を満たす素数 pニアウィルソン素数(near-Wilson prime)という。ニアウィルソン素数で B = 0 としたものがウィルソン素数である。本節の表は 106 から 4×1011 までで |B|  100 となる全てのニアウィルソン素数を挙げたものである[1]

ウィルソン数

ウィルソン数(Wilson number)は W(n) ≡ 0 (mod n2) となる自然数 n である。ここで であり、定数 en を法とする原始根が存在するとき 1 , そうでないとき e = 1 とする[8]。全ての自然数 n に対し W(n) は n で割り切れる(この商を一般化ウィルソン商という(A157249))。ウィルソン数は

1, 5, 13, 563, 5971, 558771, 1964215, 8121909, 12326713, 23025711, 26921605, 341569806, 399292158, ... (A157250

と続く。ウィルソン数 n が素数であるとき、ウィルソン素数である。5×108 までに13個のウィルソン数が存在する[9]

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関連項目

脚注

参考文献

外部リンク

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