ウラシル (uracil) は、リボ核酸を構成している 4種類の主な塩基のうちのひとつ。ピリミジン塩基である。IUPAC名はピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (pyrimidin-2,4(1H,3H)-dione)。分子量は 112.09、CAS登録番号は [66-22-8]。右図の構造のほか、互変異体として、ヒドロキシピリミジノン構造、2,4-ジヒドロキシピリミジン構造をとることができる。
概要 ウラシル, 識別情報 ...
ウラシル |
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Pyrimidine-2,4(1H,3H)-dione |
別称 - 2-Oxy-4-oxypyrimidine
- 2,4(1H,3H)-Pyrimidinedione
- 2,4-Dihydroxypyrimidine
- 2,4-Pyrimidinediol
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識別情報 |
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バイルシュタイン |
606623 |
ChEBI |
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ChEMBL |
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ChemSpider |
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DrugBank |
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ECHA InfoCard |
100.000.565 |
EC番号 |
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Gmelin参照 |
2896 |
IUPHAR/BPS |
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KEGG |
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RTECS number |
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UNII |
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InChI=1S/C4H4N2O2/c7-3-1-2-5-4(8)6-3/h1-2H,(H2,5,6,7,8) Key: ISAKRJDGNUQOIC-UHFFFAOYSA-N
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特性 |
化学式 |
C4H4N2O2 |
モル質量 |
112.08676 g/mol |
外観 |
固体 |
密度 |
1.32 g/cm3 |
融点 |
335 °C, 608 K, 635 °F [1] |
沸点 |
N/A – 分解 |
水への溶解度 |
溶ける |
危険性 |
労働安全衛生 (OHS/OSH): |
主な危険性 |
慢性暴露による発癌性および催奇形性 |
GHS表示: |
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Warning |
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H315, H319, H335, H361 |
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P201, P202, P261, P264, P271, P280, P281, P302+P352, P304+P340, P305+P351+P338, P308+P313, P312, P321, P332+P313, P337+P313, P362, P403+P233, P405, P501 |
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) |
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引火点 |
不燃性 |
関連する物質 |
関連物質 |
チミン、シトシン |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
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ウラシルから誘導されるヌクレオシドはウリジンである。二本鎖リボ核酸ではアデニンと2つの水素結合を介して塩基対を形成している。塩基配列では U と略記される。
核酸を構成する 5種類の主な塩基(ウラシル、アデニン、グアニン、シトシン、チミン)のうち、ウラシルはリボ核酸 (RNA) 中に主に存在し、デオキシリボ核酸 (DNA) にはほとんど存在しない。DNA 中ではウラシルの代わりに、5位にメチル基が置換したチミンが存在している。
ウラシルの 5位にフッ素が導入されたフルオロウラシル (5-FU) は抗がん剤として使われている。