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オオカワウソ
イタチ科の動物 ウィキペディアから
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オオカワウソ(大獺、Pteronura brasiliensis)は、哺乳綱 食肉目イタチ科オオカワウソ属に分類される食肉類。本種のみでオオカワウソ属を構成する[2]。
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分類
南北の2亜種に分ける説もあるが、遺伝子学的研究では支持されていない[2]。
分布
南アメリカ大陸のアマゾン川の流域に分布する[2]。以前はより広範囲に分布していたが、個体数の減少に伴い分布域も断片的になっている[4]。アルゼンチンでは絶滅したと考えられていたが、2021年に再発見された[8]。
形態
体長(頭胴長)85–140cm[7]。尾長33–100cm[6]。体重オス26–34kg、メス20–26kg[6][7]。尾は大型で、幅広く(中央部が最も幅広い[6][7])扁平[6]。全身は0.4cmの短い体毛で密に被われる[7]。鼻面や上唇、下顎から胸部にかけて白や黄白色の斑紋や斑点が入る[5][6][7]。
眼と鼻孔は大型で、同時に水面に出せる位置にある[7]。吻端にある板状の皮膚(鼻鏡)は体毛で被われる[6][7]。歯列は門歯が上下6本、犬歯が上下2本、小臼歯が上顎8本、下顎6本、大臼歯が上顎2本、下顎4本と計34本の歯を持つ[6]。指趾の先端まで水掻きが発達する[5][6][7]。指趾には鉤爪が発達する[5][6]。
生態
流れの緩やかな大型河川[7]、湿原などに生息する[6]。昼行性[5][6][7]。雨期になると冠水林に産卵のために集まる魚類を求めて移動し、行動域も拡大する[5][6][7]。主にペアとその幼獣からなる4-10頭の群れを形成して生活する[7]。よく鳴き声をあげ、9種類の鳴き声を使い分けていると考えられている[6][7]。水辺の開けた場所に1.2-1.8mの長さがある寝床とトンネルからなる巣穴を作る[6][7]。
食性は動物食で、主に魚類(カラシン、ナマズ)、甲殻類などを食べる[5][6][7]。時に集団で小型のワニを襲うこともある[9](大型のワニは逆に天敵である)。獲物は口で捕え、肘を水底に付けて獲物を前肢で押さえながら頭部から食べる[5]。小型の獲物は水中で捕食するが、大型の獲物は陸上にあげてから食べる[7]。
繁殖形態は胎生。妊娠期間は65–70日[5][6][7]。ガイアナの個体群は8–10月に、1回に1-6頭[5]の幼獣を産む[6]。幼獣は生後30日で開眼する[7]。生後3–4ヶ月で離乳し[4]、硬い食物も食べ始める[7]。生後2年で性成熟する[7]。飼育下では14年以上生きる[4]。
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人間との関係
毛皮目的の乱獲により生息数は激減している[5][7]。1960年代にブラジルから輸出された本種の毛皮は20,000枚に達する[5][7]。ブラジルでは1970年代に法的に毛皮取引が禁止されたが、密猟されることもある[5][7]。
関連項目
脚注
参考資料
外部リンク
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