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カーディオディクティオン

カンブリア紀の葉足動物 ウィキペディアから

カーディオディクティオン
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カーディオディクティオンCardiodictyon[4])は、約5億年前のカンブリア紀に生息した葉足動物の一属。たくさんのアーチ状の甲皮と脚をもつ、中国澄江動物群で見つかった Cardiodictyon catenulum という1種のみによって知られる[5]

概要 カーディオディクティオン, 地質時代 ...
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名称

学名Cardiodictyon」はギリシャ語の「kardia」(心)と「dictyon」(網)の合成語[4]模式種タイプ種)の種小名catenulum」はラテン語の「catenula」(小さな鎖)に由来し、一連の甲皮の並び方に因んで名付けられた[4]中国語は「心網蟲」(簡体字:心网虫、模式種は「鏈狀心網蟲/链状心网虫」)と呼ぶ[6][7]

形態

体長約3cm[4]。丸い頭部の左右には1対の単眼、腹面には触手状に特化した2対の付属肢(葉足 lobopod)をもつ[5]。残りの長い胴部は25節の同規的な胴節が含まれ、これは知られる葉足動物の胴節数の中では最多である[8]。各胴節の背面には甲皮(sclerite)、両腹面には1対の葉足(脚)をもち、胴節の間は環形の筋(annulation)に分かれる。ヒマワリの種の形に似た左右1対の甲皮は背側に向けて癒合しており、1枚のアーチ状の構造体をなしている[5]。甲皮は縁に沿って反り上げて、のように凹凸している[5]。各胴節の細長い脚は環形の筋に分かれ、それぞれの先端は1対の鉤爪のみをもつ[9][10]

分類

汎節足動物

様々な葉足動物側系統群

?A

カーディオディクティオン

様々な葉足動物(側系統群)

?B

カーディオディクティオン

様々な葉足動物(側系統群)

有爪動物カギムシ

緩歩動物クマムシ

様々な葉足動物側系統群

節足動物

系統解析に示されるカーディオディクティオンの様々な系統的位置
A: 基盤的汎節足動物[11][2][12][3]
B: 基盤的な有爪動物[13][10][14][15][16][17][18]

多くの葉足動物と同様、汎節足動物におけるカーディオディクティオンの系統的位置は不確実で、系統解析によっては有爪動物の初期系統(ステムグループ)に含まれる[13][10][14][15][16][17][18]、もしくは独立した別系統の汎節足動物とされる[11][2][12][3]。一部の系統解析では、本属はハルキゲニアタナヒタなどに類縁とされ、共にハルキゲニア科Hallucigenidaeハルキゲニア類)に分類される[2][3]

脚注

関連項目

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