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キャムローズ子爵

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キャムローズ子爵
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キャムローズ子爵: Viscount Camrose)は、イギリスの子爵貴族連合王国貴族爵位。実業家ウィリアム・ベリー英語版1941年に叙されたことに始まる。なお、弟ゴーマー英語版も1936年にケムズリー男爵(のち子爵)に叙されたため、兄弟そろって貴族となった。

概要 キャムローズ子爵 Viscount Camrose, 創設時期 ...
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歴史

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初代子爵が社主を務めたデイリー・テレグラフ紙本社

ウィリアム・ベリー英語版(1879-1954)は、弟ゴーマー英語版ととも数々の英大手新聞社を買収した実業家である[1]。ベリー兄弟率いる新聞紙面の論調としては、ポピュリズムに走りがちなビーヴァーブルック男爵(『デイリー・エクスプレス』)、ロザミア子爵(『デイリー・メール』)の各新聞と違い、一貫して政府を支持し、保守本流を支えるスタンスだった[1]。そのため保守党スタンリー・ボールドウィン首相と親しく、やがて兄弟そろって爵位を与えられることとなる。まず兄の方が貴族に叙されることとなり、1921年に連合王国準男爵位の(ハンプシャー州ハックウッド・パークの)準男爵(Baronet, of Hackwood Park, in the County of Hampshire)に授けられた[2][3]。さらに『デイリー・テレグラフ』紙の経営権を得た翌年の1929年、連合王国貴族としてサリー州ロング・クロスのキャムローズ男爵(Baron Camrose, of Long Cross in the County of Surrey)に叙された[註釈 1][2][4]。さらに1941年にはサウサンプトン州ハックウッド・パークのキャムローズ子爵(Viscount Camrose, of Hackwood Park in the County of Southampton)に陛爵している[2][5]

初代子爵ののちは、その息子ジョンが爵位を継承した。2代子爵ジョン(1909-1995)が嗣子なく没すると、爵位は弟ウィリアムの系統に移行することとなった[2]

ウィリアム・マイケル・ベリー(1911-2001)[註釈 2]は父祖の新聞事業を引き継いで活動したほか、1968年1月19日一代貴族たるシティ・オブ・オンドンにおけるピーターバラ・コートのハートウェル男爵(Baron Hartwell, of Peterborough Court in the City of London)に叙せられている[2][6]。彼は最晩年(1995年)に兄ジョンの死去に伴って、キャムローズ子爵を継承すると同時に、1963年貴族法に基づいて爵位一代放棄を行った[註釈 3][2][7]。彼が2001年に没すると、ハートウェル男爵は消滅した[2]

その孫にあたる5代子爵ジョナサン(1970-)が2020年現在のキャムローズ子爵家現当主である[2]

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現当主の保有爵位/準男爵位

現当主である第5代キャムローズ子爵ジョナサン・ウィリアム・ベリーは、以下の爵位を有する[2]

  • 第5代サウサンプトン州ハックウッド・パークのキャムローズ子爵(5th Viscount Camrose, of Hackwood Park in the County of Southampton)
    (1941年1月20日の勅許状による連合王国貴族爵位)
  • 第5代サリー州ロング・クロスのキャムローズ男爵(5th Baron Camrose, of Long Cross in the County of Surrey)
    (1929年6月19日の勅許状による連合王国貴族爵位)
  • 第5代(ハンプシャー州ハックウッド・パークの)準男爵(5th Baronet, of Hackwood Park, in the County of Hampshire)
    (1921年7月4日の勅許状による連合王国準男爵位)

キャムローズ子爵(1941年)

  • 初代キャムローズ子爵ウィリアム・ユワート・ベリー英語版 (1879–1954)
  • 第2代キャムローズ子爵ジョン・シーモア・ベリー英語版 (1909–1995)
  • 第3代キャムローズ子爵ウィリアム・マイケル・ベリー (1911–2001) (1968年ハートウェル男爵叙爵、1995年に爵位一代放棄)
  • 第4代キャムローズ子爵エイドリアン・マイケル・ベリー英語版 (1937–2016)
  • 第5代キャムローズ子爵ジョナサン・ウィリアム・ベリー(1970-)

爵位の推定相続人は、現当主の息子であるヒューゴ・ウィリアム・ベリー(2000-)閣下。

系図

  • 初代キャムローズ子爵ウィリアム・ユワート・ベリー英語版 (1879–1954)
    • 第2代キャムローズ子爵ジョン・シーモア・ベリー英語版 (1909–1995)
    • 第3代キャムローズ子爵ウィリアム・マイケル・ベリー英語版 (1911–2001) 1995年に爵位一代放棄
      • 第4代キャムローズ子爵エイドリアン・マイケル・ベリー英語版 (1937–2016)
        • 第5代キャムローズ子爵ジョナサン・ウィリアム・ベリー (1970 -)
          • (1) ヒューゴ・ウィリアム・ベリー閣下 (2000 - )
          • (2) トビアス・ファーノー・ベリー閣下' (2003 - )
      • ニコラス・ウィリアム・ベリー閣下 (1942–2016)
        • (3) ウィリアム・アレクサンダー・ベリー (1978 - )
    • ジュリアン・ベリー (1920–1988)
      • (4) サイモン・ユワート・ベリー (1955 - )
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脚注

関連項目

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