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グルームブリッジ34
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グルームブリッジ34とは、アンドロメダ座の方向に位置する連星系である。イギリスの天文学者であるスティーヴン・グルームブリッジによる『周極星表』に34番目の恒星として記載されている。この天体カタログは彼の死後である1838年に出版されている[9]。ガイアによる年周視差の測定に基づくと、この系は太陽から約11.6光年 (3.6パーセク) 離れている。このことから、グルームブリッジ34を構成する2つの恒星は太陽系に最も近い恒星の1つとみなされている。
グルームブリッジ34を構成する2つの恒星(A・B)はどちらも小さくて暗い赤色矮星であり、肉眼で観測することはできない。AとBは約93 au 離れており、共通重心の周囲を約1,230年の周期でかなり離心率の高い軌道で公転している[4]。どちらの恒星もフレアにより明るさが不規則に変化しているため、アルゲランダー記法における名称が与えられており、グルームブリッジ34Aはアンドロメダ座GX星、グルームブリッジ34Bはアンドロメダ座GQ星と指定されている[10]。
この恒星系の固有運動は年間2.9秒角と比較的大きく[11]、太陽系から11.6 km/sの速度で遠ざかっている[12]。約15,000年前に太陽から3.5光年 (1.1パーセク) 以内に接近しており、このときが太陽に一番接近したタイミングである[11]。
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特徴
グルームブリッジ34A
2つの恒星のうち、質量が大きく明るい方の恒星であるグルームブリッジ34Aは、アンドロメダ座GX星と命名されている。この恒星はスペクトル分類がM1.4[5]の主系列星の赤色矮星で、恒星フレアにより明るさが変化する。ガイアの観測によると、自転周期は44日、磁気活動周期は約9年である[13]。
グルームブリッジ34B
小さい方の恒星(伴星)であるグルームブリッジ34Bは、アンドロメダ座GQ星と命名されている。主星と同様にフレア現象を起こす主系列星の赤色矮星である。スペクトル分類はM4.1[5]であるため、有効温度もAより低い。
惑星系
2014年8月、グルームブリッジ34Aの周囲を公転する太陽系外惑星であるグルームブリッジ34Abの存在が報告された[14]。この惑星の存在は、W・M・ケック天文台のHIRESを用いたEta-Earth Surveyによるドップラー分光法の観測データの分析から推定された。発見当時、この惑星は既知の太陽系外惑星の中で6番目に地球から近い惑星であった。
CARMENESとHARPSおよびHIRESの観測結果を組み合わせて分析したところ、研究者らはグルームブリッジ34Abとされる惑星を検出することができなかった。しかし、別の惑星であるグルームブリッジ34Acが公転している可能性があると提唱した[15]。
この矛盾は後にHIRESによるより長期間にわたる観測によって解消された。この観測結果では、両方の惑星の存在が確認され、最小質量はAbが3.03 M🜨、Acが36 M🜨 である。それぞれの公転周期は、11.4日と約7,600日である[4]。
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作品
→詳細は「地球以外の実在天体を扱った事物」を参照
脚注
関連項目
外部リンク
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