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コバルトの同位体

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天然のコバルト(Co)は、1種の安定同位体59Coで構成される。22種の放射性同位体が確認されており、その中でも安定なのが半減期が5.2714年の60Co、271.79日の57Co、70.86日の58Co、77.27日の56Coである。他の放射性同位体は半減期が18時間以下で、そのうちのほとんどが1秒以下である。また、コバルトは11種の核異性体を持ち、その半減期は10時間以下である。

安定同位体(59Co)より原子量が小さい同位体の主な崩壊モード電子捕獲で、安定同位体より原子量が大きい同位体のそれはβ崩壊である。主な崩壊生成物は、59Coより小さなものが鉄の同位体、大きなものがニッケルの同位体となる。

標準原子量:58.933195(5) u

医学分野でのコバルトの放射性同位体の利用

コバルト60(60Co)は放射線療法で用いられる放射性金属の一つで、エネルギーが1.17 MeV と 1.33 MeVのガンマ線を放出する。

コバルト57(57Co)は医学的検査で使われる放射性金属の一つで、ビタミンB12のラベル付けに使われる。これはシリング試験(ビタミンB12吸収試験)で有用である。

工業での利用

60Coは、原子炉で天然コバルトに中性子を晒すことで作り出すことができる有用なガンマ線源であるため、医薬品や医療廃棄物の殺菌食品照射(低温パスチャライゼーション)、工業的なX線写真(溶接部X線写真)などに使われている。

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さらに見る 同位体核種, Z(p) ...
  • #でマークされた値は、全てが純粋に実験値から算出されたものではなく、一部体系的な傾向から導き出された推定値を含んでいる。明確なデータが得られていない核スピンに関しては、かっこ書きで表記している。
  • 数値の最後にかっこ書きで表記しているのは、その値の誤差を示している。誤差の値は、同位体の構成と標準の原子質量に関しては、IUPACが公表する誤差で表記しており、それ以外の値は、標準偏差を表記している。

参考文献

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