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コンパス座
現代の88星座の一つ ウィキペディアから
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コンパス座(コンパスざ、Circinus)は、現代の88星座の1つ。18世紀半ばに考案された新しい星座である。この星座のモチーフは、製図用具のコンパス(両脚規)であり、方位磁針ではない[1][4]。日本では、星座の全域を見ることができない。全天で4番目に小さな星座で、明るい恒星もない。
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主な天体
恒星
→「コンパス座の恒星の一覧」も参照
星団・星雲・銀河

由来と歴史
コンパス座は、18世紀中頃にフランスの天文学者ニコラ=ルイ・ド・ラカイユによって考案された。ラカイユが考案し現在も使用されている14の星座の中では最も小さい[4]。
1756年に刊行された『Histoire de l'Académie royale des sciences』に掲載されたラカイユの星図の中で、フランス語で「le Compas」という名称が描かれたのが初出である[4][13][14]。ラカイユの死後1763年に刊行された著書『Coelum australe stelliferum』に掲載された第2版の星図では、ラテン語化された「Circinus」と呼称が変更されている[4][15]。ラカイユは、みなみのさんかく座を測量機器に見立て、じょうぎ座と共に製図用具が並ぶように星図を描いたとされる[4]。
1922年5月にローマで開催されたIAUの設立総会で現行の88星座が定められた際にそのうちの1つとして選定され、星座名は Circinus、略称は Cir と正式に定められた[16]。新しい星座のため星座にまつわる神話や伝承はない。
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呼称と方言
日本では当初「両脚規」という訳語が充てられていた。これは、1910年(明治43年)2月に刊行された日本天文学会の会誌『天文月報』の第2巻11号に掲載された、星座の訳名が改訂されたことを伝える「星座名」という記事で確認できる[17]。この訳名は、1925年(大正14年)に初版が刊行された『理科年表』にも引き継がれ、「両脚規(りゃうきゃくき)」として掲載された[18]。
これに対して、天文同好会[注 1]の山本一清らは独自の訳名を用いた。天文同好会の編集により1928年(昭和3年)4月に刊行された『天文年鑑』第1号では、Circinus に「コンパス」という訳が充てられ[19]、以降の号でもこの訳名が継続して用いられた[20]。
1944年(昭和19年)に天文学用語が見直された際も引き続き「両脚規」が使われることとなった[21]が、戦後の1952年(昭和27年)7月に日本天文学会は「星座名はひらがなまたはカタカナで表記する」[22]とし、このとき Circinus の日本語の学名は「コンパス」と改められた[23]。これ以降は「コンパス」という学名が継続して用いられている。
脚注
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