局所環
の余接空間は

と定義される.これは剰余体
上のベクトル空間である.その双対線型空間は R の接空間と呼ばれる[1].
スキーム X の点 P における接空間
と余接空間
は
の(余)接空間である.Spec の関手性により,自然な商写像
は準同型
を誘導する.ただし X = Spec(R) であり,P は Y = Spec(R/I) の点である.これは
を
に埋め込むのに用いられる[2].体の間の射は単射だから,g から誘導される剰余体の全射は同型である.すると余接空間の間の射 k が g から誘導され,次で与えられる:

これは全射だから,転置
は単射である.