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スーファミターボ

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スーファミターボSUFAMI TURBO)は、1996年6月28日にバンダイが発売したスーパーファミコン周辺機器。メーカー希望小売価格3,980円。

概要 開発元, 種別 ...

専用小型ロムカセットをスーパーファミコンに接続し使用するための機器で、スーパーファミコンソフトの低価格供給を主な目的とした[2][3][4][5]が、3か月で新作ソフトの供給を終了した。

概要

スーパーファミコンソフトは大容量化により1994年から1995年にかけて価格高騰が進み、1万円を超えるソフトの発売が常態化した。スーファミターボはこれを打開するとともに、スーパーファミコン市場を活性化する目的で開発・発売された[2][4]。スーパーファミコンのカセット差込口に接続するスーファミターボと、スーファミターボに接続する専用小型カセットの併用によりコスト削減を図り、安価なゲームソフトの供給を実現するとした[2][5]。さらにスーファミターボには同時に2つのカセットを接続することもでき、カセット間のデータ連動でゲームの遊びや機能の追加拡張も行えるとした[3][5]

専用カセットはいずれも当時のスーパーファミコンソフトとしては最安値となる3,980円[注釈 1]で販売され、一部のタイトルはスーファミターボ本体とのバンドル版となる「限定セット」が6,800円で販売された。ゲームソフトは新作のほか、スーファミターボカセットによる旧作スーパーファミコンソフトの廉価版スーパーテトリス2+ボンブリス』の発売が公表された[注釈 2][注釈 3]。しかし同タイトルは発売中止となり、実際に発売されたソフトは低年齢層向けのキャラクターゲームで占められた。

ソフトは年内に30タイトル以上の発売を予定していた[4]ものの、バンダイのグループ会社やそれ以外の他社から発売されることはなく、主流ハードは安価なCD-ROMメディアを採用したPlayStationへ移行していたこともあり、1996年9月27日発売の4タイトル、全13タイトルをもって供給を終えた。旧作廉価版ソフトの供給は実現せず、公表された機能の活用も一部に留まった。

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ハードウェア

スーファミターボとそのシステムは以下の特徴を持つ。

本体搭載の基本プログラムデータ
スーファミターボに搭載されたマスクROMにはフォントなど各ゲームに使用される約2Mbit分の基本プログラムデータ[3]が記録されており、これにより専用ソフトの開発費とデータ容量の削減が図られた[2][5]
通常のスーパーファミコンカセットと同様に海賊版防止およびリージョンコード用のCICチップも搭載する。
2つのカセット差込口
スーファミターボには正面から見て左側のA・右側のBと、カセット差込口が2つあり、通常はゲームカセット1つをAに差して起動する。未接続またはBのみに差して起動した場合、電源を切ってからAへカセットを差すよう促す警告画面が表示される。
対応する2つのカセットを差して使用することもでき、カセット間でマップやユニットなどのデータを持ち寄っての対戦、勝敗成績・アイテムなどのデータ交換ができる。
このほか製品化はされず実現しなかったが、Aにゲームカセット、Bには追加データを収録した「データカセット」を差し込み、Aのゲーム内容の拡張・更新も可能とされた[3][5]。例としてシナリオ・マップ・キャラクターの追加、スポーツゲームのデータ更新が挙げられる。
専用小型カセット
任天堂へ製造委託する通常のスーパーファミコンカセットと異なり、スーファミターボ専用カセットはスーパーファミコン用周辺機器として扱われ、バンダイが自社製造を行った。
最大容量は8Mbit[3]。ゲームによってはバッテリーバックアップ機能も搭載する。カセットの外寸はおよそ縦74mm、幅56mm、厚さ15mmあり、ゲームボーイカートリッジと比較した場合若干縦に長く厚みは倍くらいとなる。
カセットの種類には「ゲームカセット」のほか、前述の「データカセット」、ゲームデータは収録せずセーブデータの記録保存機能のみとなる「メモリーカセット」も計画されていた[5]
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ソフトウェア

バンダイより13タイトル発売され、トムクリエイトがスーファミターボ本体とともに11タイトルの開発を担当した[1]。『SDウルトラバトル』シリーズ、『SDガンダムジェネレーション』シリーズ、『ぽいぽい忍者ワールド』は、同一ソフトもしくは同一シリーズのソフト間でデータのやり取りが可能とされている。

★は限定セット販売タイトル。

1996年6月28日発売

スーファミターボ本体と同時発売

  • SDウルトラバトル ウルトラマン伝説★
  • SDウルトラバトル セブン伝説
  • ぽいぽい忍者ワールド★ - 外部版権に頼らないオリジナルキャラクターによるゲーム[4]
1996年7月19日発売
  • ゲゲゲの鬼太郎 妖怪ドンジャラ★
1996年7月26日発売
  • SDガンダムジェネレーション 一年戦争記★
  • SDガンダムジェネレーション グリプス戦記
1996年8月23日発売
1996年9月27日発売
  • SDガンダムジェネレーション ザンスカール戦記
  • SDガンダムジェネレーション コロニー格闘記
  • 美少女戦士セーラームーン セーラースターズ ふわふわパニック2★
  • クレヨンしんちゃん 長ぐつドボン!! - トムクリエイトの開発履歴には掲載なし。

発売中止ソフト

ターボコイン

スーファミターボ専用ゲームの共通要素に「ターボコイン」がある。ゲーム内で通貨やアイテムとして登場し、入手したコインは連動要素のないカセット間でも移動可能とされている。コイン移動に対応するカセット2つを差込口A・Bに差し、起動したAのタイトル画面でコントローラのL・Rボタンを同時に押すと移動機能が利用できる[8][注釈 4]

差込口A起動時の各ゲームとターボコインの扱いは以下の通り。Bに差すカセットは『SDウルトラバトル』シリーズ、『SDガンダムジェネレーション』シリーズ、『ぽいぽい忍者ワールド』のいずれかとなる。

  • SDウルトラバトルシリーズ、SDガンダムジェネレーションシリーズ、ぽいぽい忍者ワールド
    • コインのゲーム内入手とセーブ機能によるカセットの保持ができ、Bのカセットと相互にコインの移動ができる。
  • 激走戦隊カーレンジャー 全開!レーサー戦士、クレヨンしんちゃん 長ぐつドボン!!
    • ゲーム内で入手したコインをBのカセットへ移動・追加できる。セーブ機能はなくカセットのコイン保持はできない。
  • ゲゲゲの鬼太郎 妖怪ドンジャラ
    • Bのカセットのコインを最大999枚まで利用してゲームをプレイし、その成績によってコインが増減する。このゲーム単体ではコイン入手はできず、セーブ機能もないためカセットのコイン保持はできない。

ソフトの説明書でターボコインの情報が掲載されているのは『SDウルトラバトル』シリーズ2作のみとなる。コインとそれを使用するショップの存在は明記されているものの、開示方法については「タイトル画面でボタン2つを押す」とほのめかすのみで、シリーズ外ソフトとのコイン移動については触れられていない。スーファミターボ用カセットや限定セットの箱側面ではTの文字をあしらったコインのイラストが確認できる。

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脚注

関連項目

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