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セリチニブ

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セリチニブ
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セリチニブ (英語: Ceritinib)は、一部の肺癌を対象とした治療薬の一つである[1]未分化リンパ腫キナーゼ (ALK) 阻害作用を持つ[2]。米国では2014年4月に米国食品医薬品局 (FDA) から、クリゾチニブ治療後の転移のあるALK 陽性非小細胞肺癌の治療薬として承認された[1]。日本では2016年3月に「クリゾチニブに抵抗性または不耐容のALK 融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」を適応として承認された[3]。商品名はジカディア。開発コードLDK378。

概要 IUPAC命名法による物質名, 臨床データ ...
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副作用

添付文書に記載されている重大な副作用は、間質性肺疾患(1.4%)、肝機能障害(3.6%)、QT間隔延長(5.7%)、徐脈(0.7%)、重度の下痢(6.4%)、高血糖(0.7%)、糖尿病(0.7%)、膵炎(頻度不明)である[4]。これらの副作用は時に致死的であるので、患者の安全確保を目的とした留意事項(適正使用情報)が承認同日に厚生労働省から医療関係者に通知されている[5]

他に20%以上の患者に食欲減退、悪心(77.9%)、下痢(77.1%)、嘔吐(58.6%)、腹痛、肝機能検査値異常(ALT(GPT)増加、AST(GOT)増加、血中ビリルビン増加等)、疲労が認められる。

作用機序

ALKは細胞の増殖を司るチロシンキナーゼの一種である。通常は休眠しているが、非小細胞肺癌の3〜5%ではALK 遺伝子と他の遺伝子の融合が見られ、ALK 遺伝子が恒常的に発現する事で細胞増殖シグナルが常にONになり、異常増殖が生じている[6]。この様な癌をALK 陽性(ALK+)非小細胞肺癌と言う。ALK阻害剤はこのキナーゼを阻害して増殖を止め、アポトーシスを誘導する。

出典

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