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ゼイ・ドント・ケア・アバウト・アス

マイケル・ジャクソンの1996年のシングル曲 ウィキペディアから

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ゼイ・ドント・ケア・アバウト・アス」(They Don't Care About Us)は、マイケル・ジャクソン1996年4月に発表したシングル。1995年アルバムヒストリー パスト、プレズント・アンド・フューチャー ブック1』からのシングル・カットである。作詞・作曲はマイケル・ジャクソン自身による。

概要 「ゼイ・ドント・ケア・アバウト・アス」, マイケル・ジャクソン の シングル ...
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解説

本作は1991年発売の『デンジャラス』以来4年振りにスラッシュとタッグを組んだ作品であり、歌詞とミュージック・ビデオの両方で論争を起こした作品として知られる。人種差別・環境破壊・紛争、あるいは暴力・中傷・抑圧・犯罪など人間の負の面を直接的に批判し、怒りに近い感情に満ちた強いメッセージを持った作品である。

歌詞は、一部(「jew me」および「kike me」)が、マイケルによる「僕を騙す」という本来の意味ではなく、「私をユダヤ人にする」という意味にも取られるとして、「人権的偏見を煽る歌詞がある」、「反ユダヤ曲である」と一部から批判された[1]。問題部分だとし抗議していた反ユダヤ活動監視団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」は、『“kike”はユダヤ人に対する侮蔑的言葉の俗語。“jew”はユダヤ人を指す言葉で、それ自体は侮蔑的な意味を持たないが、“kike”と並列して使うと否定的意味合いを帯びる結果を招いてしまう』との見解を示した。マイケルは直ちに、自分は反ユダヤ主義者ではないと明言した上で[2]、この曲でリスナーに不快感を与えたことを謝罪した[3][4]。アルバムの以降の版やシングル・バージョンでは、歌詞の問題となった当該個所にノイズを施す処置が行われた。

ちなみに、妊娠中ということでこの年の11月にジャクソンと結婚し、翌1997年2月に彼の長男を産んだ元妻のデビー・ロウはユダヤ系である。

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ミュージック・ビデオ

ミュージック・ビデオは「プリズン・バージョン」と「ブラジル・バージョン」の2バージョンあり、どちらもスパイク・リーが監督することで話題になった。オリジナルであるプリズン・バージョン(監獄バージョン)には、「ロドニー・キング事件」および「ロス暴動」、「天安門事件」の他、戦争核実験暴動集団暴行虐待クー・クラックス・クラン等の映像が多数使用されており、「暴力的である」としてMTVは放送を許可しなかった。『マイケル・ジャクソン VISION』にて、初めてプリズン・バージョンが収録された。

また、ブラジルバージョンはブラジルのスラム街(ファヴェーラ)で撮影された。

2020年には、スパイク・リー監督自らがアップデートさせて「They Don't Care About Us (2020)」としてマイケルの誕生日である8月29日に公開された。「プリズン・バージョン」と「ブラジル・バージョン」のシーンに加えて、当時世界各地に広がっていたBlack Lives Matterの抗議活動を織り交ぜた映像を作り上げた[5]

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備考

マイケルは生前『ナンバー・ワンズ』(2003年)、『マイケル・ジャクソン:アルティメット・コレクション』(2004年)、『エッセンシャル・マイケル・ジャクソン』(2005年)、『キング・オブ・ポップ』(2008年)とベスト盤を多く出していたが、日本盤ではいずれのベスト・アルバムにも収録されなかった。『エッセンシャル・マイケル・ジャクソン』に関しては、インターナショナル盤に収録されたものの、米国盤および日本盤には未収録となった。『キング・オブ・ポップ』に関しては、日本盤では収録されなかったが(投票結果:対象50曲中22位)[6] イギリスなど他の国では収録されたものも多い。

2006年発売のボックス・セット『ヴィジョナリー』には収録されたが、これは日本盤の発売がなかった。『ヴィジョナリー』で再発売された際、スペインで2位、イギリスで26位を記録し再びチャートインした。その後『エッセンシャル・マイケル・ジャクソン3.0』のDISC3に収録された。

マイケルは2009年7月からロンドンで「This Is It」と題する復活コンサートを予定していたが、6月25日のマイケル自身の死去により実現できなかった。その2日前の23日に、ロサンゼルス市内のステイプルズ・センターで行われた彼の「最後のリハーサル映像」(7月2日にAEGライブより一部公開分、約1分40秒)に収録されていたのが、この“They Don't Care About Us”であった。これにより、10月28日公開の映画サウンドトラック盤『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』への収録が実現した。

トラック・リスト

日本盤 マキシ・シングル

  1. ゼイ・ドント・ケア・アバウト・アス (シングル・ヴァージョン)
  2. ゼイ・ドント・ケア・アバウト・アス (チャールズ・フル・ジョイント・ミックス)
  3. ゼイ・ドント・ケア・アバウト・アス (ダラス・メイン・ミックス)
  4. ゼイ・ドント・ケア・アバウト・アス (ラヴ・トゥ・インフィニティズ・ウォーク・イン・ザ・パーク・レディオ・ミックス)
  5. ゼイ・ドント・ケア・アバウト・アス (ラヴ・トゥ・インフィニティズ・クラシック・パラダイス・レディオ・ミックス)
  6. ゼイ・ドント・ケア・アバウト・アス (トラックマスターズ・レディオ・エディット)
  7. ロック・ウィズ・ユー (フランキーズ・フェイヴァリット・クラブ・ミックス)
  8. アース・ソング (ハニズ・クラブ・エクスペリエンス)

クレジット

  • マイケル・ジャクソン - リード・ヴォーカル、バックコーラス、パーカッション、キーボード、シンセサイザー、プロデューサー、シンセサイザー・プログラミング、ヴォーカル・アレンジメント、リズム・アレンジメント、ストリングス・アレンジメント
  • ロサンゼルス子供合唱団 - バックコーラス
  • トレヴァー・ラビン - ギター
  • スラッシュ - ギター
  • ブラッド・バクサー - パーカッション、キーボード、シンセサイザー、シンセサイザー・プログラミング
  • チャック・ワイルド - キーボード、シンセサイザー、シンセサイザー・プログラミング
  • ジェフ・ボヴァ、ジェイソン・マイルズ - キーボード、シンセサイザー
  • ブルース・スウィーデン - レコーディング・エンジニア、ミキシング
  • エディ・デ・レナ - アシスタント・レコーディング・エンジニア、ミキシング
  • マット・フォーガー、ロブ・ホフマン - アシスタント・レコーディング・エンジニア
  • アネット・サンダー - コラール・アレンジメント[7]
  • オロドゥン - パーカッション演奏(ショートフィルムのブラジル・バージョン)
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チャート

要約
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脚注

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