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ダフニスとクロエ (ロンゴス)

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ダフニスとクロエ (ロンゴス)
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ダフニスとクロエ』(古代ギリシア語: Ποιμενικὰ κατὰ Δάφνιν καὶ Χλόην、もしくは Δάφνις καὶ Χλόη)は、2世紀末から3世紀初頭にローマ帝国で書かれた古代ギリシアの小説、物語。ロンゴスΛόγγος ; ラテン語表記では Longus、生没年不詳)が作者とされるがその人生はほとんどわかっていない。(ローマ帝国領土図参照)

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  西暦117年当時のローマ帝国の最大版図
  2世紀までに間接的に支配した地域
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フランスの彫刻家ジャン=ピエール・コルトーの作品『ダフニスとクロエ』(ルーヴル美術館所蔵)
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フランスの画家ラファエル・コランの作品『ダフニスとクロエ』
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フランスの画家ルイーズ・マリ=ジャンヌ・エルサンの『ダフニスとクロエ』、1810年代

全4巻がほぼ完全な形で現存しており、ローマ帝国領内のエーゲ海に位置するレスボス島の牧歌的な情景を舞台に、少年と少女に芽生えた純真な恋とその成就が、恋敵との諍い・海賊の襲撃・都市国家間の戦争などの逸話を絡めて、抒情豊かに描かれている[1]

何度か映画化されているが、日本では、1963年ニコス・コンドゥロス英語版監督によるギリシアの映画が『春のめざめ英語版』の題で公開されている。

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あらすじ

ギリシャのレスボス島で、山羊に育てられた少年ダフニスと、羊に育てられた少女クロエは、それぞれ山羊飼いと羊飼いの夫婦に拾われて育てられる。二人はすくすくと成長し、やがて美しい恋心を抱くようになる。恋敵である牛飼いのドルコンが現れ、ダフニスはクロエのキスをかけてドルコンと舞踏の腕を競い合う。舞踏の勝者となったダフニスだが、その後、人妻のリュセイオンの誘惑を挟み、突如海賊の襲撃に遭う。クロエは海賊に誘拐され、絶望したダフニスは倒れてしまう。3人のニンフに助け起こされたダフニスがパン神に祈ると、パン神の力でクロエは海賊の元から救い出される。海賊が退散した後、再会したダフニスとクロエはパン神に感謝する。後に二人は自分たちの身元が判明し、共に裕福な家柄の出身であることがわかる。そして、結婚して幸せに暮らす。

登場人物

  • ダフニス
  • クロエ
  • ラモン - 山羊飼い。 ダフニスの養父
  • ドリュアース - クロエの養父
  • ドルコン - 牛飼いの青年。ダフニスの恋敵
  • フィレータス - 老人
  • リュカイニオン - 年増女
  • ディオニュソファネス - ミュティレネの富豪。ダフニスらの住む村一帯の持ち主
  • クレアリステ - その妻
  • アステュロス - その息子
  • グナトーン - ディオニュソファネスの雇い人で男色家
  • ランピス - 牛飼い。クロエの求婚者
  • メガクレス - ミュティレネの富豪

 など

関連文献

脚注

関連項目

外部リンク

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