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トウゾクカモメ科

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トウゾクカモメ科
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トウゾクカモメ科(トウゾクカモメか、学名 Stercorariidae)は、鳥類チドリ目の科である。

概要 トウゾクカモメ科, 分類 ...

トウゾクカモメ(盗賊鴎)と総称されるが、狭義にはその1種をトウゾクカモメと呼ぶ。

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特徴

両半球の高緯度地域ユーラシア北米最北部、南米最南部、南極大陸、南極周辺の孤島群)の海岸海洋に生息する。ただし長距離の渡りをし、冬季には反対側の半球で越冬するので、旅鳥としては低中緯度でも見られる。

全長45–65cm。形態はカモメ科に似るが、初列風切の基部が白いなどの違いがある。多くの種に、全身暗色の暗色型と胸・腹が白い淡色型の多型がある。

魚類・小型哺乳類・他の鳥類のなどを食べる。捕食もするが、他の海鳥が捕食した魚を吐き出させて奪う習性がある。

系統と分類

要約
視点

トウゾクカモメ科は形態がカモメ科(広義)に似ており、カモメ科と近縁だと考えられてきた。そのため、カモメ科と合わせてカモメ亜目 Lari としたり (Wetmore 1960)、あるいは、カモメ科に含めトウゾクカモメ亜科 Stercorariinae またはカモメ亜科(=カモメ科+トウゾクカモメ科)のトウゾクカモメ族 Stercorariini とする分類 (Siblet & Ahlquist 1990) もあった。

しかし実際の姉妹群ウミスズメ科のようである[1][2][3]

トウゾクカモメ科は伝統的に2属に分けられていた。トウゾクカモメ属 Stercorarius(図中の ○)は小型で尾が長く、北半球で繁殖する。オオトウゾクカモメ属 Catharacta (図中の ●) は大型で羽色が暗く、主に南半球(1種のみ北半球)で繁殖する。しかしこれらはいずれも単系統ではなく[4][5](ただしオオトウゾクカモメ属の単系統性は完全には否定されていない)、1つのトウゾクカモメ属に統合された。

英語名は系統により Xxx SkuaXxx Jaeger が使い分けられているが、トウゾクカモメPomarine Jaeger としたり(かつての属に対応)[6]、全て Xxx Skua とすることもある[5]

南半球の群(図の southern skuas)の種分化は不完全で交雑があるため、種分類には諸説ある。標準的には3種に分け、そのうち1種チャイロオオトウゾクカモメを3亜種に分けるが、多くするなら3亜種を種とし5種(4種とする説もある)、少なくするなら全てをオオトウゾクカモメ S. antarcticus 1種とする。ミトコンドリアハプロタイプからは1亜種 S. antarctica lonnbergi に最大の遺伝的多様性があるため、従来の複数種・亜種に分ける説は妥当ではなく、1種内のクラインとする説が支持される[7]。さらにキタオオトウゾクカモメも含めオオトウゾクカモメ属全体を1種とする説が古くからあるが、オオトウゾクカモメ属が単系統でないならば系統的には支持されない。

? カニチドリ科 Dromadidae

カモメ科 Laridae

トウゾクカモメ科
skuas (狭義)
southern skuas

チリオオトウゾクカモメ S. chilensis

オオトウゾクカモメ S. maccormicki

S. antarctica antarctica

S. antarctica hamiltoni

S. antarctica lonnbergi

キタオオトウゾクカモメ S. skua

トウゾクカモメ S. pomarinus

jaegers

クロトウゾクカモメ S. parasiticus

シロハラトウゾクカモメ S. longicaudus

ウミスズメ科 Alcidae

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属と種

属と種は国際鳥類学会議 (IOC)[8]より。1属7種。チャイロオオトウゾクカモメの3亜種を追加した[5]

出典

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