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トム・サイズモア
アメリカ合衆国の俳優 (1961-2023) ウィキペディアから
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トーマス・エドワード・サイズモア・ジュニア(Thomas ”Tom” Edward Sizemore Jr., 1961年11月29日 - 2023年3月3日[2])は、アメリカ合衆国ミシガン州デトロイト出身の俳優。
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来歴
映画好きの母親の影響で、子供の頃から毎週土曜日は兄弟と一緒に地元の名画座に行くのが習慣になっていた。14歳のとき「タクシードライバー」(1976)を観て虜になり、これが俳優を目指すきっかけだったという[3]。
ウェイン州立大学とテンプル大学で学び、卒業後にニューヨークに出る。
1989年、オリヴァー・ストーン監督の『7月4日に生まれて』で映画デビュー。続いてトニー・スコットの『トゥルー・ロマンス』やストーンの『ナチュラル・ボーン・キラーズ』に出演し、知られるようになる。特に1998年の『プライベート・ライアン』ではタフな軍曹を演じてその才能が注目された。のちに『ブラックホーク・ダウン』にて理想的な軍人を演じたとまで称賛を浴びる。
2023年2月18日、ロサンゼルスの自宅で倒れ病院に搬送。脳動脈瘤と診断され危篤状態だと米メディアが伝えた[4]。その後、親族により生命維持装置を外す決断を下された。3月3日死去。61歳没[2]。
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プライベート
要約
視点
俳優として活躍する一方で、サイズモアは重度の薬物依存症を抱えておりたびたび不祥事が報道された。
初めてドラッグに手を出したのは15歳のときだったが、依存症に陥ったのは30代になって「ナチュラル・ボーン・キラーズ」(1994)に出演した頃だったという。
1996年に女優のメーヴ・クインランと結婚したが、サイズモアの薬物摂取が発覚し3年で離婚した。2003年、交際していたハイディ・フライスへのDV容疑で逮捕され懲役6ヶ月および7年間の接近禁止令を言い渡されるが[5]、フライスはハリウッドのコールガールの元締めと呼ばれる人物で違法薬物にも深く関わっていたため訴えを取り消した。
「プライベート・ライアン」(1998)に出演が決まったときは、「毎日尿検査をしてもし陽性反応が出たら全ての出演シーンを削除し他の俳優で撮り直す」という半ば脅しのような条件をスティーヴン・スピルバーグ監督に突き付けられ無事に乗り切った[6]。
しかし2004年の尿検査で陽性となり、裁判官から「立ち直るか死ぬか、選択肢は2つだ」と厳しくも慈悲深い忠告を受け保護観察処分となった。しかし翌年3月の尿検査の際に、今度は尿サンプルの偽装が発覚し逮捕、懲役7ヶ月と4ヶ月間の薬物依存症治療を命じられた。カリフォルニア州のコーコラン刑務所に収容された彼は、1999年に同じ刑務所に入れられたロバート・ダウニーJr.を思い出し、そのときは「こんな名優がどうして刑務所に?」と不思議に思ったものだが自分が同じ境遇にあることに大変なショックを受けたという[7]。
2006年、ジャネル・マッキンタイアとの間に双子の息子のジャガーとジェイデンが生まれた。一緒にいる時間はほとんどなかったようだが、映画のプレミアや野球観戦などで一緒にいる姿が見られた。2023年にサイズモアが亡くなるときも2人はベッドの横で見送ったという。
2007年5月、カリフォルニア州ベーカーズフィールドで、執行猶予中にメタンフェタミン所持で友人と共に逮捕され再び16ヶ月の懲役刑を受けた。2011年に傷害容疑で逮捕されたが保釈金2万6千ドルを支払って釈放された。
サイズモアは自叙伝 "By Some Miracle I Made It Out of There" の中で、金に困ってどんな作品でも構わず出演したこと、「ヒート」(1995)で世話になったロバート・デ・ニーロとマイケル・マンにリハビリ施設に連れて行かれ断酒に成功したこと、数年前に数百万ドルの借金を返せず自殺を考えたことなど、数々のエピソードを告白した[8]。1992年頃に当時ヒュー・グラントの恋人だったエリザベス・ハーレイと「パッセンジャー57」で親密になり3年間ほど不倫していたことも明かされた。(タイトルの "By Some Miracle…"は「プライベート・ライアン」の中でのホーヴァス軍曹のセリフ)
2014年、『1998年にビル・クリントン大統領(当時)とエリザベス・ハーレイの不倫を手助けした』というサイズモアの肉声テープが表に出た。
- 『ホワイトハウスで開かれた「プライベート・ライアン」の上映会に招待され、大統領に「合衆国の最高司令官だ。金はいくらでもある。ハーレイの連絡先を教えてくれ」と命令された。彼女の電話番号を渡すと大統領は電話をかけ「私は核戦争から世界を守っている。あまり時間がないんだ、今からプライベートジェットをよこすから来てくれ」と言い、2人はホワイトハウスで密会した』
という内容だった。サイズモアは弁護士を通して「薬物で酩酊状態のとき一緒にいた誰かが録音したのだと思う。サイズモアはホワイトハウスに行ったこともないし大統領に会ったこともない。2人には大変な迷惑をかけた」と謝罪した[9]。さらにテープが公になる少し前に「テープを持っているという女から2万ドルを要求された」とも話した。
2016年7月、ロサンゼルスで恋人と口論になり頭と顔を殴ったとして逮捕された。サイズモアは容疑を認め、36ヶ月の略式保護観察と3年間の社会奉仕、1年間のDV矯正プログラムへの参加を命じられた。
サイズモアは2017年のインタビューで、この4年間(2013~2017年頃)は薬物やアルコールに一度も手を出さなかったと語った。しかし仕事がなく借金返済のため自宅を売り払い、車や友人が所有する電気も水道もない空き家で暮らしたりもした[10]。再び家が欲しくなりジャック・ニコルソンに500万ドル借りようと泣き付いたが断られたという[11]。
2018年、女優のキルステン・パイクが『15年前の”Piggy Banks”(2003)の撮影現場でサイズモアから性的暴行を受け、26歳になった今もPTSDを抱えている』と訴え慰謝料300万ドルを要求した。当時11歳だったパイクは父親役のサイズモアの膝の上に座るシーンを撮影中に執拗にキスされたり局部を触られたりしたという。母親の通報でサイズモアは追放されたが、警察が事件を立証できなかったためサイズモアは現場に復帰し、パイクの母親も「娘のキャリアを台無しにされたくない」という理由で告訴しなかった。裁判官は、当時の警察の記録や撮影スタッフらの証言などから今回の訴えを退けた。
しかしこれで改善することはなく、2019年1月にカリフォルニア州バーバンクで、フロントのナンバープレートが付いていない車を運転してパトカーに停められ車内から複数の違法薬物が見つかり逮捕された。2020年1月にもカリフォルニア州グレンデールで飲酒運転及び薬物所持で逮捕された。
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主な出演作
映画
テレビシリーズ
ゲーム
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参照
外部リンク
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