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ドン・ニックス

アメリカのミュージシャン ウィキペディアから

ドン・ニックス
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ドン・ニックス (: William Donald Nix1941年9月27日 - 2024年12月31日)は、アメリカ合衆国ミュージシャンソングライター音楽プロデューサーである[2]。ニックスは「Going Down」のソングライターとして最も知られており、オールミュージックは彼のことを「サザン・ソウルおよびロック界において、知る人ぞ知る存在のひとり」としている[3]

概要 ドン・ニックス, 基本情報 ...

ソロ・アーティストとしてニックスは1971年と2008年の間に9枚のアルバムをリリースし、3冊の本を出版している。

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来歴

要約
視点

キャリア初期

ドン・ニックスは1941年9月27日、テネシー州メンフィスの音楽一家に生まれた。彼の弟のラリーはメンフィスのスタックス・レコードおよびアーデント・スタジオのマスタリング担当の技術者となった[4]。ニックスのキャリアは、スティーヴ・クロッパードナルド・ダック・ダンらとともにメンフィスを拠点としたグループ、マーキーズに参加し、サクソフォーンを担当したところから始まった。彼らは1961年に「Last Night」がシングル・ヒットとなっている[3]。マーキーズ脱退後、ニックスはスタックスのセッション・ミュージシャンとして活動した[3]

1960年代半ばにはロサンゼルスに拠点を移し、レオン・ラッセルゲイリー・ルイス&ザ・プレイボーイズジョン・メイオールズ・ブルースブレイカーズフレディ・キングなどのプロデューサーおよびソングライターを務めた[2][3]。ニックスの最も知られた楽曲「Going Down」は1969年にリリースされたモロックというバンドのアルバム『Moloch』に収録され、ジェフ・ベック・グループザ・フーらにカバーされるなどし、ブルースロックのスタンダードとなった[5]。1971年にニックスはジョージ・ハリソンと知り合い、その縁で彼がバングラデシュ・コンサートのバック・ヴォーカリストを手配することにつながった[6]

ソロ・デビュー

1971年、以前より交流のあったレオン・ラッセルのレーベル、シェルター・レコードより初のソロ作『In God We Trust』をリリース。同年には、セカンド作『Living by the Days』をエレクトラ・レコードからリリースしている。

更に同年、ジーニー・グリーン、ファーリー・ルイスらとアラバマ・ステート・トルーパーズを結成し、全米ツアーを行なった[7]。当初このツアーは『Living by the Days』のプロモーションを念頭に組まれたものの、ベテラン・ブルース・アーティストのルイスがオープニングを務めるなど、独自色を示すこととなった。翌1972年、エレクトラはこのツアーのライヴ盤『Alabama State Troupers Road Show』をリリースしている。しかしながら、このグループを長くは続かず、一度限りのツアーで終焉を迎えた[7]

ソロ・アーティストとして活発な動きを見せたニックスだったが、作品の売れ行きは芳しくなく、やがて彼は他のアーティストのレコーディングに軸足を移していった[3]

1980年代には自身の作品は出していないが、ナッシュヴィルに居を移し、再びソングライティングと他のアーティストのプロデュースをするようになった[3]

後年の作品と来日公演

2002年には10年近い空白期を経てアルバム『Goin' Down: The Songs of Don Nix』をリリース。これは、ブライアン・メイトニー・ジョー・ホワイトボビー・ブラムレットなど豪華ゲストを迎え、新曲を含め自身の書いた楽曲を歌う作品となっている[8]

その後2006年、2008年とソロ作を発表した[3]

2013年にはロニー・ナイトとともに来日公演を行なった[9]。万全の環境とは言えない中、日本人プレイヤーも入れたバンドのサポートを得て往年のレパートリーを中心に披露した[10]

死去

ニックスは2024年12月31日、テネシー州ジャーマンタウンの自宅にて死去した。83歳だった。死因は明らかにされていないものの、黄斑変性症を患っており、視力を失っていたと伝えられている[11]

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ディスコグラフィー

ソロ

  • 1971年 『In God We Trust』 (Shelter)
  • 1971年 『Living by the Days』 (Elektra)
  • 1973年 『Hobos, Heroes and Street Corner Clowns』 (Enterprise)
  • 1976年 『Gone Too Long』 (Cream)
  • 1979年 『Skyrider』 (Cream)
  • 1993年 『Back to the Well』 (Appaloosa)
  • 2002年 『Goin' Down: The Songs of Don Nix』 (Evidence Music)
  • 2006年 『I Don't Want No Trouble!』 (Section Eight)
  • 2008年 『Passing Through』 (Section Eight)

アラバマ・ステート・トルーパーズ

  • 1971年 『Alabama State Troupers Road Show』 (Elektra)[7]
  • 2005年 『Live for a Moment』 (AIM)[7]
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著書

  • 1997年 『Road Stories and Recipes』 (Schirmer Books/Simon & Schuster, New York) ISBN 0-02-864621-5
  • Who's That with Don Nix?』 – ドン・ニックスの個人的な経験を記したフォトジャーナル
  • 1997年, 2015年 『Memphis Man: Living High, Laying Low』 (Sartoris Literary Group, Jackson, Mississippi) ISBN 978-1-941644-39-3

出典

外部リンク

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