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ニューヨーク市立大学クイーンズ校

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ニューヨーク市立大学クイーンズ校
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ニューヨーク市立大学クイーンズ校(ニューヨークしりつだいがくクイーンズこう、Queens College of The City University of New York)は、アメリカ合衆国ニューヨーククイーンズ区にある名門の公立総合大学である。ニューヨーク市立大学の傘下にあるシニアカレッジ(米国では2年制の短大を意味する「ジュニアカレッジ」に対し4年制総合大学は「シニアカレッジ」と呼ばれる)の1つであり学士過程および大学院(修士課程)から成り立つ。一般に「クイーンズ・カレッジ」という名前で呼ばれることが多い。

概要 モットー, モットー (英語) ...
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概要

要約
視点

1937年創立。当初は著名な人文系大学として知られたが、近年では音楽学部(en:Aaron Copeland School of Music)などの芸術系分野やニューロサイエンスや生物などの科学系および臨床研究系分野、および心理学、社会学、教育学などの社会科学系でも活躍が目立つようになった。また、経済学、図書館学、スピーチパソロジーの各分野でも全米で高評価を受けている。現在は学長 Frank H. Wu の提唱のもとでビジネススクールと総合芸術学部(音楽、演劇、美術などすべてを統合した学部)の構築と強化が推し進められている。

2010年までキャンパス内にニューヨーク市立大学クィーンズカレッジロースクールを併設していたが、その後独立し同市内のロングアイランドシティに移転、現在ではロースクールはニューヨーク市立大学ロースクールと改名している。

同大学は開校以来地元学生を中心とした大学とされて来たが、1990年代以降全米はもとより世界中からの学生を集めるため、キャンパス内の学生寮や研究施設の建設およびアイビーリーグ大学なども含めた教育機関から優秀な教授や研究者をヘッドハンティングするなど、様々な努力を重ねている。全教授の85%以上が博士号取得者である。

2013年には教育学部の学部長に日本人である秋場大輔が就任した(ニューヨーク市立大学大学院センター教育心理学部教授と兼任)。

学生の大半はニューヨーク市内、および、ニューヨーク市に隣接するロングアイラン島の各地域の出身(云わば生粋のニューヨークっ子)であるが、「人種のるつぼ」ニューヨークにふさわしく世界中の様々な国からアメリカへ移住した親を持つことが多い。幼少期から学校では英語、家では両親と英語以外の言葉を話して育った者が多いため、英語およびその他の言語の両方を完全に操るバイリンガル(2か国語話者)の学生が大多数を占める。当大学の学生が話せる英語以外の外国語は合計96言語におよぶ。また、学生の先祖の出身国は133か国におよぶ。現在はアジア系アメリカ人学生の比率が高く全学生の3分の1を超えている。また、ユダヤ系アメリカ人の比率も非常に高い。

クイーンズ・カレッジは「多様性を重視・尊重し、あらゆる差別・偏見を排除する」ということをモットーの1つに掲げ学校運営を行っており、年齢・性別・人種・民族・宗教の違い、身体的な障害、性的嗜好の違い、など、ありとあらゆる偏見やハンディーを教育の現場から排除し、誰もが公平に安心して教育を受ける機会を作り出すことに努力を重ねている。

83エイカー(34ヘクタール)あるキャンパスはニューヨーク市内にあるとは思えないほど緑豊かで、伝統的なアメリカのキャンパスライフを享受することができる。また、キャンパスからは、マンハッタンのミッドタウンにそびえる摩天楼を観望することが出来る。クイーンズ・カレッジは環境にやさしい「グリーンキャンパス」を目指し、キャンパス内でのエネルギーの有効利用、二酸化炭素削減に向けた木々・植物の植え付けや保全など、さまざまな取り組みが行われている。

大学の正式設立以前(今から約120年前)からこの地に存在していた薄レンガ色のスペイン様式の建物も6つ残されており、現在は教室や事務所などとして使われている。またこれら6つの建物に合わせキャンパス内にある多くの施設(図書館やサイエンスビルなど)は薄レンガ色に統一されている。

キャンパス内には2009年に完成した506名収容可能な近代的な寮もあるが人気が高いため入居する場合には早めの申し込み手続きが必要である。

キャンパスに隣接して(ほぼキャンパス内)2つの附属高校(Townsend Harris High School と The Queens College School for Math, Science and Technology PS/IS 499 )がある。Townend Harris High School(タウンゼンド・ハリス高校)は全米でもトップレベルにある高校の1つとして高い評価を受けニューヨーク市内の俊才・秀才の生徒を集めている。タウンゼンド・ハリス高校の生徒は卒業後に全米のさまざまな地域にある名門大学へ進学しているが、高校の最終学年次(アメリカの高校は4年制であるため高校の4年次)に同じキャンパス内にある隣のクイーンズ・カレッジで授業を受け正式に大学の単位を取得することができる。他大学に進学した場合、これらの単位が認められるかどうかは進学先の大学の規定によるが、クイーンズ・カレッジに進学した場合は間違いなく大学卒業に必要な単位として認められる。そのため1日でも早く大学を卒業しその先にある大学院進学を考えている学生にとっては選択肢の一つとなっている。The Queens College School for Math, Science and Technology PS/IS 499 についても同様である。実は、これら2つの附属高校の生徒以外であっても成績が特に優秀であれば高校4年次にクイーンズ・カレッジの授業を受け大学の単位を正式に取得する制度があり、この制度は High Jump Program と呼ばれている。

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学業

学士過程および大学院(修士課程)から成り立つ「シニアカレッジ」である。78の学士プログラム、24の修士プログラム、20の博士プログラムを提供する。博士号はクイーンズ・カレッジからではなくニューヨーク市立大学大学院センターから授与される。さらにいくつかの上級サーティフィケート(準修士)も提供している[2]

2006年度版のen:The Princeton Review「The Best Colleges」によると、ニューヨーク市立大学クイーンズ校(ニューヨーク市立大学バルーク校と併せ)は、地元学生を対象とする全米のローカル公立大学の8位(修士課程)に、また総合50位にランクしている。同大学は著名な音楽家(グラミー賞の受賞候補または受賞者だけでも100名以上)、実業家、ノーベル賞受賞者、ニューヨーク州およびニューヨーク市の議員、政府高官も輩出している。

著名な教員

  • アン・デビソン教授 -- Progressive Professor of English
  • 秋場大輔教授 -- 教育学部長

著名な出身者

  • Adriano Espaillat - アメリカ合衆国下院議員
  • Gary Ackerman - アメリカ合衆国下院議員
  • Joe Crowley - アメリカ合衆国下院議員
  • Nikos Christodoulides - キプロス共和国大統領
  • Helen Marshall - ニューヨーク市クイーンズ区の元区長
  • Anthony Como - ニューヨーク市市議会議員
  • Julia Harrison - ニューヨーク市市議会議員
  • Jeffrey D. Klein - ニューヨーク州議会上院議員
  • Hiram Monserrate - ニューヨーク州議会上院議員
  • Jose Peralta - ニューヨーク州議会上院議員
  • Deborah J. Glick - ニューヨーク州議会議員
  • Andrew Hevesi - ニューヨーク州議会議員
  • Dov Hikind - ニューヨーク州議会議員
  • Rory Lancman - ニューヨーク州議会議員、ニューヨーク市市議会議員
  • レイ・ロマーノ - 俳優、コメディアン
  • ジェリー・サインフェルド - 俳優、コメディアン、映画およびテレビ番組プロデューサー、アメリカの大ヒットテレビ番組「となりのサインフェルド」で一世を風靡
  • en:Joy Behar - コメディアン、人気テレビ番組 The View のサブホスト


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脚注

外部リンク

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