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ハプログループO1b (Y染色体)

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ハプログループO-M268 (Y染色体)(ハプログループO-M268 (Yせんしょくたい)、系統名称ハプログループO1bとは、分子人類学で用いられる、人類Y染色体ハプログループの分類のうち、ハプログループOのサブクレード(細分岐)の一つで、「M268, L463, F167/L690, P31」の変異で定義づけられる系統である[2]。2015年11月にISOGG系統樹[3]が改訂されるまではハプログループO2と呼ばれていた。

概要 系統祖, 発生時期 ...
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概要

O1b系統は、東南アジアインドの一部(特にオーストロアジア語族)で多く見られるO1b1系統、および日本朝鮮半島中国東北部の一部で多く見られるO1b2系統にそれぞれ分類される。O1b1、O1b2がいずれも中国国内で多少確認されているほか、東南アジアおよびインド東部に多いO1b1と日本列島および朝鮮半島に多いO1b2の分布の中間に中国が位置していることから、O1b系統がもともと中国で発生し、そのサブグループたちが中国から拡散したという仮説を中国の学者が2011年に発表された論文の中で唱えている[4]

O1b系統について、崎谷満長江文明の担い手だとしている。O1b2系統が移動を開始したのは約2800年前で、長江文明の衰退に伴い、O1b1および一部のO1b2は南下し、百越と呼ばれ、残りのO1b2は西方及び北方へと渡り、日本列島山東省朝鮮半島へ渡ったと崎谷満は主張している[5]。このO1b2系統は倭人弥生人に関連すると考えられる。

倭人(O1b2)はオーストロアジア語族(O1b1)と姉妹関係であり、日本語とオーストロアジア系カンボジア語の語彙類似性が高いとするデータ[6][7]とも符合する。また大野晋が唱える日本語タミル語起源説についても、タミル語基層言語オーストロアジア語族ムンダ語派が存在しており、O1b系統の集団が持っていた同源語彙が日本語や朝鮮語(O1b2)とタミル語(O1b1)に引き継がれたと考えられる。

なお、現代の日本人に於いて、O1b2に比べればその比率は遥かに低いが、O1b1に属すY染色体も全体の1~4%に観察されている[8]

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下位系統

脚注

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