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ハプログループO1b2 (Y染色体)
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ハプログループO-M176 (Y染色体)(ハプログループO-M176 (Yせんしょくたい)、系統名称ハプログループO1b2とは、分子人類学で用いられる、人類のY染色体ハプログループの分類のうち、ハプログループO-M268のサブクレード(細分岐)の一つで、「M176」の子孫の系統である。2015年11月にISOGG系統樹[7]が改訂されるまではハプログループO2bと呼ばれていた。
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誕生
最も近縁のハプログループO1b1との分岐は約31,108(95% CI 22,844~34,893)年前[1]とされている。最も近い共通祖先は、25,800 (95% CI 28,400~23,300)年前[5]或いは26,650(99% CI 33,045 - 21,160)年前[4]或いは25,450年前[8]まで遡ると推定されている。
O-M175のサブクレードのひとつで、稲作文化を伝えた弥生人(倭人)と推定される[9]。
O-M176のサブクレードに属するY-DNAを合計すると、現在日本人の約32%を占める。[10][11][12][13]
2025年5月現在のところ、Y染色体ハプログループO1b2に属すと判定された古代の人骨は、
①弥生時代初期(紀元前6世紀ごろ)の人骨と推定されている愛知県清須市朝日遺跡出土の13号人骨(Y染色体ハプログループはO1b2a1a1)[14]
②弥生時代中期(紀元前後)の人骨と推定されている鳥取県青谷上寺地堆積層出土漂着人骨1(頭蓋 No.34、Y-DNAハプログループはO1b2a1a1)[15]
③弥生時代後期の人骨と推定されている鳥取県青谷上寺地遺跡8区西側溝跡(SD38)出土頭骨 No.25(26824、Y-DNAハプログループはO1b2a1)[15]
④韓国金海市大成洞古墳群12号墓(金官伽耶国、350–500 CE)にて殉葬されたAKG_10204(Y-DNAハプログループはO1b2a1a2a1b1)[16]
⑤和歌山県田辺市磯間岩陰遺跡出土の磯間1-1(紀元後五世紀後半・古墳時代中期の木国と熊野国の境界線付近、Y-DNAハプログループはO1b2a1a1)
⑥韓国慶尚北道永川完山洞古墳群18号人骨(5世紀前半から7世紀前半、Y-DNAハプログループはO1b2a1a2a)[篠田ほか2022][17]
⑦韓国群山市堂北里甕棺墓(紀元後六世紀・朝鮮三国時代の百濟国領内)出土のGUC005(Y-DNAハプログループはO-CTS7620即ちO1b2a1a2a1a)[18]
⑧島根県出雲市猪目洞窟出土の猪目3-2-2(較正年代1230-1095 cal BP [1σ]、1240-1070 cal BP [2σ]即ち710ー880 CE・奈良時代或いは平安時代初期の出雲国に相当、Y-DNAハプログループはO1b2a1a1[19])
である。
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分布
要約
視点
ハプログループO-M176は現代に於いて、日本人及び朝鮮民族の三割方の男性に見られる[20]。
日本国内、韓国国内の各地域の分布では特に偏りは見られない。ただし、サブグループに関して言えば、日本人はO-K7/O-47zが多いのに対し、朝鮮民族はO-K4が多い。O-CTS10687は日本や韓国等で稀に見られる。
- 九州 27.1%(佐賀県立致遠館高等学校)[21]、32.1%[10]、34.0%(長崎市)[12]、35.3%(福岡市)[12]
- 山口県 22.7%[2]
- 徳島 30.0%[10]、33.3%[2]、33.5%[12]
- 大阪市 28.2%[12]
- 金沢市 28.0%(成人男性)[12]、32.6%(学生)[12]
- 静岡 34.4%[10]
- 川崎市 34.3%[12]
- 東京 31.6% (JPT)[5]、32.7%[22]
- 千葉 31.8%[22]
- 茨城県 32.0%[2]
- 青森 30.4%(青森県立八戸北高等学校及び青森県立三本木高等学校)[21]、30.8%[10]
- 札幌市 27.7%(成人男性)[12]、31.8%(学生)[12]
アイヌ民族には見られない(16人のサンプル中0人[23]、4人のサンプル中0人[10])ことから、弥生時代以降の倭人(弥生人)の遺伝子と推定されている[24]。東アジア北東部に水稲農耕をもたらした集団との考えがある。
中華人民共和国内の回族においては、ハプログループO-M176が約3.54%(621人中22人)の割合で観察される[25]。特に江蘇省高郵市の回族では37.5%(32人中12人)と高頻度で確認されている[25]。
CC Wang等が2019年に発表した論文[25]によれば、中国各地の回族におけるO-M176の具体的な分布は以下の通りである。
- 回族(安徽省碭山県) 8.3% (1/12) O-M176[25]
- 回族(江蘇省高郵市) 37.5% (12/32) O-M176[25]
- 回族(山東省済南市) 3.1% (1/32) O-M176[25]
- 回族(江蘇省南京市) 9.0% (1/11) O-M176[25]
- 回族(河南省平頂山市) 13.3% (4/30) O-M176[25]
- 回族(山東省泰安市) 7.1% (1/14) O-M176[25]
- 回族(河南省洛陽市) 4.7% (1/21) O-M176[25]
- 回族(新疆ウイグル自治区) 0.57% (1/173) O-M176[25]
満洲族では、23mofangの統計によれば約3.10% (91/2938) の現代満州族男性に観察されている。満州族に見られるO1b2-P49の詳細については、
- O-F1204 > O-K4 > O-L682 > O-K485 > O-CTS723(TMRCA約3110年前) 総人口の1.97%(58/2938)
- O-F1204 > O-47Z > O-CTS713(TMRCA約3330年前) 総人口の0.71%(21/2938)
- O-F1204 > O-CTS10687(TMRCA約4300年前) 総人口の0.14%(4/2938)
- O-F1204 > O-47z(xCTS713) 総人口の0.07%(2/2938)、
- O-P49(xF1204) 総人口の0.20%(6/2938)
を占め、現代の朝鮮民族に於ける比率とほとんど差が無く、現代の満州族男性の約1割が朝鮮系だとすれば簡単に説明がつく様相を呈している[26]。
モンゴルに関しては、中華人民共和国内に住む所謂蒙古族は23mofangの統計によれば約1.51%(23/1521)の蒙古族男性がハプログループO-F1204/O-K10に属している[27][28]。サブグループ毎の結果は以下の通りである。
- O-F1204 > O-47Z > O-CTS713(TMRCA約3330年前) 約0.72%(11/1521)
- O-F1204 > O-K4 > O-L682 > O-K485 > O-CTS723(TMRCA約3110年前) 約0.46%(7/1521)
- O-F1204 > O-CTS10687(TMRCA約4300年前)約0.33%(5/1521)
モンゴル国内を対象とした多くの研究論文ではハプログループO1b2に属す可能性のある男性が皆無である:
- Mongolian 0/24 O-M175(xM122, M119, M95)[29]
- Mongolia 0/149 O-SRY465/O-P49[10]
- Inner Mongolian(座標によると採取地は中華人民共和国内モンゴル自治区フルンボイル市オロチョン自治旗)0/45 O-SRY465[30]
- Outer Mongolian(座標によると採取地はウランバートル市バヤンズルフ地区の北東部)0/65 O-SRY465[30]
- ドルベト(オブス県) 0/40 O-M268[31]
- トルグート(ホブド県) 0/47 O-M268[31]
- ホシュート(ホブド県) 0/18 O-M268[31]
- 蒙古族(包頭市ダルハン・ムミンガン連合旗) 0/33 O1b2[32]
- 蒙古族(アバガ15名+ブリヤート14名+ホルチン16名+ハルハ14名+オイラト8名+ソニド5名) 0/72 O1b2[33]
- ハルハ 0/48 O2b (= O1b2)[34]
- 蒙古族(青海省デリンハ市)0/129 O2b-M176[35]
- 蒙古族(新疆ニルカ県オーロト部5名、新疆塔城オーロト部2名、フフホト市オーロト部1名、シリンゴル盟チャハル部2名、オルドス市トゥメト部1名、包頭市ナイマン部1名、通遼市ホルチン部1名)0/13 O1b2[36]。
モンゴル国及び中国「蒙古族」のサンプルの中でハプログループO1b2に属す者が観察された例としては、以下のものがある。
- Di Cristofaro氏等(2013年)による論文[37] モンゴル国在住モンゴル人計1/160 = 0.6% O2b-M176
- Mongol-NorthEast 1/20 O2b-M176
- Mongol-SouthWest 0/2 O2b-M176
- Mongol-Central 0/18 O2b-M176
- Mongol-SouthEast 0/23 O2b-M176
- Mongol-NorthWest 0/97 O2b-M176
- Xuwei Hou等(2022年)による論文[38]
- 遼寧省阜新市蒙古族 1/13 O1b2a1a1-K7/CTS11723
- 何光林等(2023年)による論文[39](中国蒙古族5/175 = 2.86% O1b2a1a; 詳細は以下の通り)
ハプログループO1b2に属すモンゴル民族の人が主にモンゴル民族居住地域の東部、特に南東部の者であるという事がうかがえる。例外として、加藤徹等による2005年の論文では、ハプログループO1b2が、ハルハ(モンゴル国の主流部族)及びホトン(イスラム教徒)のサンプルからは検出されなかったのに対し、ウリャンハイ及びザフチン(いずれもモンゴル国西部に住む部族)のサンプルからはある程度検出されたとしている。[40]
- ハルハ 0/85 O2b-SRY465)
- ホトン 0/40 O2b-SRY465)
- ウリャンハイ 3/60 = 5.0% O2b-SRY465)
- ザフチン 2/60 = 3.3% O2b-SRY465)
また、韓国のある研究チームによる一連の論文では針原伸二から提供されたという[41]「東モンゴルのブリヤート族」のサンプルを扱っており49人中1人[41]または50人中1人[42]にハプログループO1b2-M176(x47z)が観察されたとしている。
また、ロシア国内に居住するウデヘ[42]、そして中国国内に居住するダウール族、ナナイ、エヴェンキ、シベ族、漢族、回族、ウイグル、土家族、四川省カンゼ・チベット族自治州新龍県のチベット族(カムパ)などでも稀に観察された例がある。
頻度
日本人
- 日本全国
- 大和民族
- 22.7% (10/44) 山口県[2]
- 27.1% (35/129) 佐賀県立致遠館高等学校の男子生徒[21]
- 27.7% (57/206) 札幌市成人男性[12]
- 28.0% (65/232) 金沢市成人男性[12]
- 28.2% (68/241) 大阪市成人男性[12]
- 30.0% (21/70) 徳島[10]
- 30.4% (24/79) 青森県立八戸北高等学校及び青森県立三本木高等学校の男子生徒[21]
- 30.8% (8/26) 青森[10]
- 31.8% (96/302) 札幌市大学生[12]
- 31.8% (14/44) 千葉県[22]
- 約32%(66/207或いは67/207;Y-STRより推定)名古屋市[43]
- 32.0% (16/50) 茨城県[2]
- 32.1% (17/53) 九州[10]
- 32.1% (18/56) 東京[13]
- 32.6% (97/298) 金沢市大学生[12]
- 32.7% (17/52) 東京都[22]
- 33.3% (19/57) 徳島県[2]
- 33.5% (130/388) 徳島市大学生[12]
- 34.0% (102/300) 長崎市大学生[12]
- 34.3% (110/321) 川崎市大学生[12]
- 34.4% (21/61) 静岡[10]
- 35.3% (36/102) 福岡市成人男性[12]
- 35.9% (42/117) 関東地方[40]
- 琉球民族
- 19.4% (7/36) 沖縄県立開邦高等学校の男子生徒[21]
- 22.2% (10/45) 沖縄[10]
- 23.0% (20/87) 沖縄(Y-STRより推定)[43]
- 26.5% (13/49) 沖縄県立八重山高等学校及び沖縄県立八重山商工高等学校の男子生徒[21]
- 28.9% (11/38) 沖縄県立宮古高等学校の男子生徒[21]
- 31%[44]
韓国・朝鮮
- 朝鮮民族
- 19.9% (31/156) 韓国[41]
- 25.0% (4/16) 中国吉林省[45]
- 26.9% (58/216) ソウル及び大田市[46]
- 27.9% (12/43) ソウル付近[30]
- 28.0% (7/25) 遼寧省阜新市阜新モンゴル族自治県付近[30]
- 28.2% (31/110) ソウル及び京畿道[2]
- 29.1% (16/55)[47]
- 29.1% (120/412)[48]
- 29.8% (25/84) 慶尚道[2]
- 30.6% (22/72) 忠清道[2]
- 31.1%以下 (≤14/45)[29]
- 31.1% (28/90) 全羅道[2]
- 31.6% (6/19) 中国黒竜江省[45]
- 31.59% (181/573) ソウル[49]
- 32.0%以下 (≤8/25)[50]
- 32.2% (28/87) 済州島[2]
- 33.8% (45/133) 大田市[49]
- 37.3% (28/75)[10]
- 39.7% (25/63) 江原道[2]
トゥングース系
- 満州族
- シボ族
- ナナイ族
- ウリチ族またはナナイ族
- 15.1%以下 (≤8/53) ハバロフスク地方ウリチスキー地区旧ブラヴァ村及び新ブラヴァ村[59]
- ウリチ族
- 1.9%以下 (≤1/52)[60]
- ウデゲ族
- オロチョン族
- ネギダール
- 0% (0/17) ハバロフスク地方イメニ・ポリヌ・オシペンコ地区及びニコラエフスキー地区[59]
- エヴェンキ
- 0% (0/95) クラスノヤルスク地方トゥルハンスキー地区Sovetskaya Rechka村[62][10]
- 0% (0/57) サハ共和国[63]
- 0% (0/31) エニセイ川流域[59]
- 0% (0/26) 新バルグ左旗付近[30]
- 0% (0/16) ハバロフスク地方トゥグロ=チュミカン地区オホーツク海沿岸 [59]
- 0.8%以下 (≤1/127) ロシア(ニュクジャ川流域78人、ポドカメンナヤ・ツングースカ川流域40人、タイミル半島18人、イエングラ川流域9人)[64]
- 2.4% (1/41) 中国東北部(旧満州)[10]
- エヴェン
モンゴル系
- ダウール族
- ブリヤート人
- オイラト
- 0% (0/82) カルムイク・ホシュート部[68]
- 0% (0/61) キルギス共和国サルトカルマク[31]
- 0% (0/52) カルムイク・ブザヴァ部[31]
- 0% (0/47) モンゴル国ホブド県トルグート部[31]
- 0% (0/40) モンゴル国オブス県ドルベト部[31]
- 0% (0/28) カルムイク・ホシュート部[31]
- 0% (0/23) カルムイク・ブザヴァ部[68]
- 0% (0/18) モンゴル国ホブド県ホシュート部[31]
- 1.4%以下 (≤1/69) カルムイク・ドルベト部[31]
- 1.8%以下 (≤3/165) カルムイク・ドルベト部[68]
- 8.3%以下 (≤1/12) 新疆ウイグル自治区カルムイク人[31]
- 12.7%以下 (≤19/150) カルムイク・トルグート部[68]
- 17.2%以下 (≤10/58) カルムイク・トルグート部[31]
- モンゴル人
シベリア
チュルク系
古シベリア系等
中央アジア
漢民族
- 漢民族 0% (0/129) 華北[79]、0% (0/167) 華東[79]、1.5% (1/65) 華南[79]、3.8% (2/52) 湖南省及び福建省[13]
- 遼寧省 0% (0/40)[80]、0% (0/35)[81]、0% (0/9) 瀋陽市[58]、2.2% (4/183) 大連市[82]
- 吉林省 0% (0/12) 長春市[58]、13% (2/15)[81]
- 黒竜江省 0% (0/35) ハルビン市[30]、0% (0/12) ハルビン市[58]、1.8% (2/110)[81]
- 甘粛省 0% (0/49) 蘭州市[83]、0% (0/30) 蘭州市[30]、0% (0/8)[81]
- 陝西省 0% (0/93)[84]、0% (0/26)[81]、西安市 2.9% (1/34)[2]
- 山西省 0% (0/44)[54][10][85]、1.6% (2/127)[81]
- 河北省 1.9% (1/52)[81]、邯鄲市 2.05% (15/730)[86]
- 北京市 1.4% (2/138)[81]、2.0% (1/51)[2]、4.3% (2/46)[13]
- 天津市 0% (0/13)[81]
- 山東省 0% (0/193)[81]、0% (0/187)[87]、淄博市 1.29% (4/310)[88]
- 河南省 0.9% (2/231)[81]
- 江蘇省 0% (0/54)[81]、0% (0/288) 呉江区[88]
- 安徽省 0% (0/20)[81]
- 重慶市 1.0% (1/98)[89]、4.3% (1/23)[81]
- 湖北省 3.7% (1/27)[81]
- 湖南省 2.9% (4/137)[81]
- 貴州省 0% (0/26) 遵義市・貴陽市・畢節市[90]、0% (0/19)[91]、0% (0/8)[81]
- 台湾 0% (0/84)[10]、0.57% (2/352)[92]
- 上海市 0.15% (1/689) 浦東[93]、0.19% (1/530) 崇明島[93]
- 浙江省 0% (0/105)[81]
- 福建省 0% (0/127)[81]、0% (0/55)[92]
- 江西省 0% (0/138)[81]
- 広東省 0% (0/149)[81]、0% (0/40)[54][10][62]、0% (0/35) 梅県区[30]
- 海南省 1.0% (2/195)[81]
- 広西チワン族自治区 0% (0/14)[94]、1.0% (1/104)[81]
- 四川省 0% (0/34) 成都市[30]、1.0% (1/100)[95]、3.0% (1/33)[81]
- 雲南省 0% (0/60)[2]、0% (0/12)[81]、0% (0/5)[94]、1.06% (6/565) 昭通市[96]
- 内蒙古自治区 0% (0/14) 包頭市[58]、0% (0/13) フルンボイル市[58]、0% (0/11)[81]
- 新疆ウイグル自治区 0% (0/32) イリ[30]
中国少数民族
- 回族
- 0% (0/146) 甘粛省[81]
- 0% (0/66) 河南省[81]
- 0% (0/63) 青海省[81]
- 0% (0/54) 寧夏回族自治区[54]
- 0% (0/43) 新疆ウイグル自治区[81]、0.57% (1/173)[25]
- 0% (0/40) キルギスドンガン人[29]
- 0% (0/39) 雲南省[81]
- 0% (0/37) 四川省[81]
- 0% (0/35) 寧夏回族自治区中衛市海原県付近[30]
- 0% (0/32) 甘粛省[45]
- 0% (0/27) 山東省[45]
- 0% (0/23) 安徽省[45]、8.3% (1/12) 碭山県[25]
- 0% (0/15) 河北省[45]
- 0% (0/14) 遼寧省[45]
- 0% (0/13) 江蘇省[45]、9.0% (1/11) 南京市[25]、37.5% (12/32) 高郵市[25]
- 0.55% (14/2553) 中国全国[97]、3.54% (22/621)[25]
- 1.1% (3/282) 遼寧省[98]
- 1.2% (1/83) 寧夏回族自治区[81]
- 1.3% (1/76) 陝西省[81]
- 1.5% (2/130) 山東省[87]、3.1% (1/32) 済南市[25]、7.1% (1/14) 泰安市[25]
- 2.0% (1/50) 寧夏回族自治区呉忠市[81]
- 2.6% (1/39) 山東省[81]
- 5.3% (1/19) 河南省[45]、4.7% (1/21) 洛陽市[25]、13.3% (4/30) 平頂山市[25]
- トゥチャ族
- イ族
- ハニ族
- 0% (0/34) 元江ハニ族イ族タイ族自治県付近[30]
- 0% (0/27) タイ王国チエンマイ県在住アカ族[92]
- ラフ族
- トーロン族
- チンポー族
- アチャン族
- ミャンマー ビルマ族
- チン州チン族
- 0% (0/19)[102]
- ザガイン地方域ナガ族
- 0% (0/15)[102]
- ラカイン州ラカイン族
- 0% (0/13)[102]
- チャン族
- チベット族
- ミャオ族
- シェ族
- ヤオ族
- コーラオ族
- 0% (0/59) 貴州省遵義市道真コーラオ族ミャオ族自治県[81]
- 0% (0/35) 貴州省黔東南ミャオ族トン族自治州麻江県木佬[106]
- 0% (0/34) ベトナムハザン省ホアンスーフィー県[107]
- 0% (0/33) 貴州省遵義市務川コーラオ族ミャオ族自治県[106]
- 0% (0/15) 貴州省遵義市道真コーラオ族ミャオ族自治県・貴陽市・遵義市[90]
- トン族
- スイ族
- マオナン族
- プイ族
- チワン族
- リー族
- タイ族
東南アジア
- タイ
- 0% (0/205) コンムアン[110]
- 0% (0/91) タイ・ルー族[110]
- 0% (0/85) タイ・ユアン族[110]
- 0% (0/26) タイ・ヨーン族[110]
- 0% (0/24) タイ・クーン族[110]
- 0% (0/20) シャン族[110]
- 0% (0/50) ラワ族(タイ北部)[110]
- 0% (0/18) Mon族(タイ北部)[110]
- 0% (0/75) バンコク[92]
- 0% (0/129) 中部タイ(シャム)人[111][112]
- 0% (0/60) コンムアン[112]
- 0% (0/26) タイ・ユアン族[112]
- 0% (0/84) Hmong族[112]
- 0% (0/27) ヤオ族[112]
- 0% (0/15) リス族[112]
- 0% (0/33) ラフ族[112]
- 0% (0/57) カレン族[112]
- 0% (0/38) シャン族[112]
- 0% (0/78) ラーオイーサーン[112]
- 0% (0/42) プータイ族[112]
- 0% (0/10) ムラブリ族[112]
- 0% (0/4) マニ族[112]
- 0% (0/105) Mon族[112]
- 0% (0/21) チャオ・ボン(ニャークル族)[112]
- 0% (0/29) クメール人[112]
- 0% (0/20) クイ(Suay)族[112]
- 0% (0/17) Soa族[112]
- 0% (0/18) ブルー族[112]
- 0% (0/18) ティン Mal族[112]
- 0% (0/29) ティン Pray族[112]
- 0% (0/18) カム族[112]
- 0% (0/18) プーラン族[112]
- 0% (0/18) パローン族[112]
- 0% (0/31) 西ラワ(Western Lawa)族[112]
- 0% (0/16) 東ラワ(Eastern Lawa)族[112]
- 0% (0/17) タイ・クーン族[112]
- 0% (0/30) タイ・ルー族[112]
- 0% (0/17) カルーン(Kalueang)族[112]
- 0% (0/7) セク族[112]
- 0% (0/18) Nyaw族[112]
- 0% (0/36) タイ・ダム族[112]
- 0% (0/35) Phuan族[112]
- 2.5% (1/40)[2]
- ベトナム
- 0% (0/34) ハザン省ホアンスーフィー県コーラオ族[107]
- 0% (0/36) ハザン省ホアンスーフィー県ラチ族[107]
- 0% (0/43) ハザン省ホアンスーフィー県ヤオ族[107]
- 0% (0/37) ハザン省ホアンスーフィー県及びその周辺のヌン族[107]
- 0% (0/36) ハザン省メオヴァク県ロロ族[107]
- 0% (0/35) ハザン省シンマン県及びラオカイ省ムオンクオン県のフラ族[107]
- 0% (0/36) ハザン省クアンビン県パテン族[107]
- 0% (0/33) ライチャウ省ムオンテ県ハニ族[107]
- 0% (0/29) ライチャウ省ムオンテ県シラ族[107]
- 0% (0/31) ライチャウ省ムオンテ県ラフ族[107]
- 0% (0/37) ライチャウ省ムオンテ県Mang族[107]
- 0% (0/41) ディエンビエン省ディエンビエンフーHmong族[107]
- 0% (0/47) タイー族[107]
- 0% (0/24) タイ族[107]
- 0% (0/50) ハノイ市及びその周辺のキン族[107]
- 0% (0/76) ハノイ市キン族[113]
- 0% (0/24) ハノイ市[92]
- 0% (0/11)[114]
- 0% (0/24) エデ族[107]
- 0% (0/27) ジャライ族[107]
- 1.7%以下 (≤1/59) ビントゥアン省チャム族[113]
- 2.9% (2/70)[54]或いは4.3% (3/70)[85]
- 8.3% (4/48) ハノイ市[2]
- フィリピン
- マレーシア
- インドネシア
- 0% (0/641) バリ島[85]
- 0% (0/497) 西ティモール[117]
- 0% (0/394) フローレス島[85]
- 0% (0/350) スンバ島[85]
- 0% (0/141) ジャワ島[92]
- 0% (0/94) 西パプア高地[114]
- 0% (0/92) レンバタ島[85]
- 0% (0/89) 西パプア低地・沿岸部[114]
- 0% (0/86) ボルネオ島[85]
- 0% (0/74) ムンタワイ諸島[85]
- 0% (0/61) ジャワ島[85]
- 0% (0/60) ニアス島[85]
- 0% (0/57) スマトラ島[50]
- 0% (0/54) スラウェシ島マンダル人[85]
- 0% (0/38) スマトラ島バタク・トバ人[85]
- 0% (0/34) モルッカ諸島[50]
- 0% (0/31) ヌサ・トゥンガラ諸島[50]
- 0% (0/30) モルッカ諸島[85]
- 0% (0/28) アロール島[85]
- 0% (0/26) スマトラ島[92]
- 0% (0/25) ボルネオ島[92]
- 0% (0/22) バンジャルマシン[115]
- 0% (0/18) アンボン島[92]
- 0% (0/17) スラウェシ島[92]
- 0% (0/9) ティモール島[85]
- 0% (0/5) ヌサ・トゥンガラ諸島[92]
- 1.9%以下 (≤1/53) ジャワ島[50]
- 5.0%以下 (≤2/40) ボルネオ島南部[114]
- 8.1% (3/37)[2]
- 台湾高山族
- 台湾平埔族
- 0% (0/370)[92]
オセアニア等
- パプアニューギニア
- アボリジニ(オーストラリア
- バヌアツ
- フィジー
- ソロモン諸島
- 0% (0/456) オーストロネシア語族且つ非ポリネシア系言語話者 [118]
- 0% (0/106) 非オーストロネシア系言語話者 [118]
- ミクロネシア
- ポリネシア
- 0% (0/100) ツバル[50]
- 0% (0/62) サモア[50]
- 0% (0/52) ティコピア[118]
- 0% (0/50) 東フツナ[50]
- 0% (0/38) レンネル島[118]
- 0% (0/32) オントンジャワ環礁[118]
- 0% (0/29) トンガ[50]
- 0% (0/28) ベローナ島[118]
- 0% (0/25) 西サモア[115]
- 0% (0/24) タヒチ島[85]
- 0% (0/21) カピンガマランギ環礁[115]
- 0% (0/20) クック諸島[115]
- 0% (0/12) トンガ[85]
- 0% (0/12) 西サモア[85]
- 0% (0/10) ニウエ[50]
- 0% (0/10) ラパヌイ[85]
- 0% (0/6) トケラウ[50]
- 0% (0/6) アメリカ領サモア[85]
- 1.3%以下 (≤1/77) クック諸島[50]
- マダガスカル人
- 0% (0/35)[115]
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サブグループ
要約
視点
O-K10
O1b2のサブクレードであるO-K10は、現代の日本人や朝鮮民族の男性に多い。
O-K10の最も近い共通祖先はKarmin氏等が2022年に発表した論文によると約7,900 (95% CI 9,449 ↔ 5,624)年前に誕生したと考えられる[1]。また、民間の幾つかの遺伝子検査会社によれば、O-K10/O-F1204の最も近い共通祖先の推定年代は約8,340年前[121]、約8,070年前[122]、約7,436(99% CI 9,395 ↔ 5,782)年前[123]、約7,000(95% CI 8,000 ↔ 6,000)年前[5]となっており、どれもやはりO-K10の最も近い共通祖先が今よりおおよそ七、八千年前に生きたと推定している。
現存するO-K10は三つの異なるサブクレード、O1b2a1a1-K7/O-47z、O1b2a1a2-K4、及びO1b2a1a3-CTS10687に大別される。O1b2a1a1にもO1b2a1a2にもO1b2a1a3にも属さない、所謂O1b2a1a*に分類されるY-DNAは、日本(川崎市のサンプルでは全てのO1b2の4.6%を占め比較的多いが、金沢市、大阪市、徳島市のサンプルでも同様のY-DNAが観察されている[124])と韓国(大田133人のサンプル中1人[125])のサンプルの中から稀に検出されている。
O-K7/O-47z
O-K7/O-47zの最も近い共通祖先の推定年代は約6,311 [99% CI 8,149 ↔ 4,786]年前[126]とされる。
O-K7/O-47zは日本で高頻度(約22.5%、18%大阪市成人男性[12]~28%九州[10])、朝鮮民族で中頻度(約8.5%[48][41][10][30][46][2][49][127]、4%[10]~14%[30])、中国で極低頻度(約0.18%[128])で観察される。
- 日本:
- 九州 28.3% (15/53)、青森 26.9% (7/26)、徳島 24.3%、静岡 21.3% (13/61)、沖縄 11.1% (5/45)[10]
- 日本人 23.4% (11/47)[30]
- 日本人 25.1% (66/263)、名古屋市 20.8% (43/207; Y-STRによる推定)、沖縄 19.5% (17/87; Y-STRによる推定)[43]
- 徳島県 28.1%、茨城県 26.0% (13/50)、山口県 20.5% (9/44)[2]
- 福岡市成人男性 26.5%、川崎市大学生 24.3%、長崎市大学生 23.3%、徳島市大学生 23.2%、札幌市大学生 23.2% (70/302)、金沢市大学生 21.1% (63/298)、札幌市成人男性 19.9% (41/206)、金沢市成人男性 18.5% (43/232)、大阪市成人男性 17.8% (43/241)[12]
- 青森県立八戸北高等学校及び青森県立三本木高等学校男子生徒 22.8% (18/79)、佐賀県立致遠館高等学校男子生徒 18.6% (24/129)、沖縄県立宮古高等学校男子生徒 23.7% (9/38)、沖縄県立八重山高等学校及び沖縄県立八重山商工高等学校男子生徒 18.4% (9/49)、沖縄県立開邦高等学校男子生徒 11.1% (4/36)[21]
- 東京 (JPT) 26.8% (15/56)[13][5]
- 韓国:
- 韓国 6.3% (26/412)[48]
- 韓国 5.8% (9/156)[41]
- 韓国 4.0% (3/75)[10]
- 韓国 14.0% (6/43)[30]
- ソウル及び大田(乙支医科大学及び乙支大学校病院にて募集に応じた者) 9.7% (21/216)[46]
- 慶尚 11.9% (10/84)、忠清 9.7% (7/72)、済州 9.2% (8/87)、江原 7.9% (5/63)、全羅 7.8% (7/90)、ソウル及び京畿 7.3% (8/110)[2]
- 大田 11.3% (15/133)、ソウル 9.8% (56/573)[49]
- 韓国 8.3% (25/300)[127]
- 朝鮮民族(主に韓国) 7.3%(39/532)[129]
O-K4
O-K4の最も近い共通祖先の推定年代は約6,057 [99% CI 7,879 ↔ 4,555]年前[130]とされる。
O-K4は朝鮮民族で高頻度(約19%[125])、日本で中頻度(約6.5%、日本に於ける全てのO1b2の約20.5%[124])、中国で低頻度(約0.44%[3])で観察される。
O-CTS10687
O-CTS10687の最も近い共通祖先の推定年代は約5,524 [99% CI 8,477 ↔ 3,381]年前[131]とされる。
O-CTS10687も日本人及び朝鮮民族に最も高い頻度で観察される系統だが、それでも3%以下で、中国に於いては極低頻度(約0.04%[132])で観察される。
その他
O-K10(F1204)に属さないO-M176は日本人(広島[5]、福島[5]、金沢市[124]、札幌市[124]、川崎市[124]、大阪市[124]、長崎市[124]、徳島市[124]等[4]、日本に於ける全てのO1b2の約3.6%[124])、韓国人(ソウル及び大田に於ける男性人口の約1%即ち全てのO1b2の約3.1%[125]、大邱[5]、蔚山[122]及び慶尚南道[5])、満洲族(吉林省舒蘭市[122])、漢族(北京[5]、吉林省松原市寧江区[3]、河北省保定市満城区[3]、河南省周口市沈丘県[3]、江蘇省句容市[3]、安徽省黄山市黄山区[3];中国男性の総人口の約0.03%、中国に於ける全てのO1b2の約4%[133][121])から低頻度ながらも検出されている。
系統樹
ハプログループO系統の分岐については2020年4月16日改訂のISOGGの系統樹(ver.15.58)による[134]。日本人における割合は佐藤ら(2014)[135]及び井上・佐藤(2023)[136]による。
- O1b2 (P49, M176) - 最近共通祖先 26,638 (99% CI 33,033 ↔ 21,148)年前[137]。主に日本人及び朝鮮民族に見られ、中国(朝鮮族のほかには、主に満州族、ナナイ、ダウール族、蒙古族、漢族、回族)でも低頻度(全国男性人口の約0.68%[133])に見られる。
- O1b2a (F1942/Page92, F855) - 最近共通祖先 11,500 (99% CI 14,378 ↔ 9,047)年前[138]
- O1b2a* - 日本[4]
- O1b2a1 (CTS9259) - 最近共通祖先 10,492 (99% CI 13,140 ↔ 8,238)年前[139]
- O1b2a1a (F1204,F3356,K10) - 最近共通祖先 7,436 (99% CI 9,395 ↔ 5,782)年前[123]
- O1b2a1a1 (47z, K7) - 最近共通祖先 6,303(99% CI 8,140 ↔ 4,780)年前[126]。主に日本人(約22.5%)及び韓国人(約8.5%)に見られ、中国(全国男性人口の約0.18%[128]、満洲族約0.78%[140]、蒙古族約0.72%[27]、回族約0.12%[97])等でも稀に見られる。また、青谷上寺地遺跡や朝日遺跡など日本列島における弥生時代以降の遺跡より出土した人骨から発見されている。
- O-BY45877/Y174038 - 日本[4]、韓国[3][5]、中国[3][5]
- O-CTS713 - 最近共通祖先 3,400(99% CI 4,476 ↔ 2,522)年前[141]。日本[5]、韓国[5]、中国(約0.12%[142])
- O1b2a1a1a(K14,CTS1875) - 最近共通祖先 3,012(99% CI 4,173 - 2,103)年前[143]。日本[5](7.6%)、韓国[5]、中国(山西省[5]、遼寧省大連市漢族[82]等、約0.02%[3])
- O1b2a1a1b(Z24598,Z24599) - 最近共通祖先 3,197(99% CI 4,738 - 2,050)年前[144]。日本[5](5.3%)、韓国(釜山[5])、中国(河北省[5][3])
- O1b2a1a1c(CTS203) - 最近共通祖先 2,167 (99% CI 3,586 - 1,195)年前[145]。日本[5](2.3%)、中国(約0.03%[146])
- O1b2a1a2 (F2868,F3110,K4) - 最近共通祖先 6,060(99% CI 7,882 ↔ 4,558)年前[130]
- O1b2a1a2a (L682) - 最近共通祖先 3,678(99% CI 4,930 ↔ 2,670)年前[147]。主に朝鮮民族(約19.0%)に見られ、日本人(約6.5%)、満州族(約1.97%[140])、ナナイ族[5]、ダウール族(愛輝区[3])、蒙古族(約0.46%[27])、ウイグル族(約0.30%[148])、漢族(吉林省[3]、遼寧省[3]、河北省[3]、北京市[5][3]、天津市[122]、山西省[3]、山東省[3]、陝西省[3]、安徽省[3]等)、回族(約0.24%[97])などにも見られる。
- O1b2a1a2a* - 日本(群馬[5]、東京[5]、長崎市[124])、韓国[122]、中国(山西省陽泉市及び太原市[3]、河北省邢台市[122])
- O1b2a1a2a1 (CTS723) - 最近共通祖先 3,012(99% CI 3,964 ↔ 2,074)年前[149]。韓国[5]、日本(6.5%)[5]、中国[4](男性人口の約0.32%[150])
- O1b2a1a2a1a (CTS7620) - 最近共通祖先2,674(99% CI 3,967 ↔ 1,712)年前[151]。韓国、日本(2.7%)、中国、堂北里甕棺墓(紀元後六世紀・朝鮮三国時代の百濟国領内)出土のGUC005
- O1b2a1a2a1b (A12446)最近共通祖先 2,577年前。
- O1b2a1a2b (F940) - 最近共通祖先 2690年前。現代中国(約0.12%)[152]。漢民族(湖南省[5]、江西省[5]、河南省[153]等)及び回族(0.08%[154])に稀に見られる。
- O-MF56667 河北省保定市競秀区漢族1人[3]
- O-MF56823 - 最近共通祖先 約1520年前。現代中国(約0.01%)。特に北京市(約0.05%)、山西省(約0.05%)、内モンゴル自治区(約0.05%)、陝西省(約0.04%)、河南省(約0.04%)、吉林省(約0.03%)及び黒竜江省(約0.03%)で比較的多めに見られる。中国全国で最も多い姓でもある王姓を名乗る者が特に多い。[155][3]
- O-MF61543 - 最近共通祖先 約1660年前。現代中国(約0.10%)。特に湖南省(約0.63%)、広西チワン族自治区(約0.30%)、重慶市(約0.29%)、江西省(約0.26%)、湖北省(約0.19%)、四川省(約0.16%)、貴州省(約0.15%)に於いて平均値以上の割合を占める。周姓を名乗る者が多く、湖南省の中でも特に湘潭市(全男性人口の約2.05%)、益陽市(約1.67%)、長沙市(約1.29%)等湖南省北東部に集中して分布している。[156]
- O1b2a1a2a (L682) - 最近共通祖先 3,678(99% CI 4,930 ↔ 2,670)年前[147]。主に朝鮮民族(約19.0%)に見られ、日本人(約6.5%)、満州族(約1.97%[140])、ナナイ族[5]、ダウール族(愛輝区[3])、蒙古族(約0.46%[27])、ウイグル族(約0.30%[148])、漢族(吉林省[3]、遼寧省[3]、河北省[3]、北京市[5][3]、天津市[122]、山西省[3]、山東省[3]、陝西省[3]、安徽省[3]等)、回族(約0.24%[97])などにも見られる。
- O1b2a1a3 (CTS10687) - 最近共通祖先 5,524(99% CI 8,477 ↔ 3,381)年前[131]。韓国[4][122](3/133 = 2.26% 大田、10/573 = 1.75% ソウル[125][157])、日本(1.6%)[5][4][122]、中国(約0.04%[132])で稀に見られる
- O1b2a1a1 (47z, K7) - 最近共通祖先 6,303(99% CI 8,140 ↔ 4,780)年前[126]。主に日本人(約22.5%)及び韓国人(約8.5%)に見られ、中国(全国男性人口の約0.18%[128]、満洲族約0.78%[140]、蒙古族約0.72%[27]、回族約0.12%[97])等でも稀に見られる。また、青谷上寺地遺跡や朝日遺跡など日本列島における弥生時代以降の遺跡より出土した人骨から発見されている。
- O1b2a1b (CTS562) - 最近共通祖先 5,477(99% CI 8,346 ↔ 3,383)年前[158]。主に韓国(3/573 = 0.52% ソウル[125][157])で見られ、日本(0.05%)と中国(約0.02%[159])でも稀に見られる。[160][5][161]
- O1b2a1a (F1204,F3356,K10) - 最近共通祖先 7,436 (99% CI 9,395 ↔ 5,782)年前[123]
- O-MF9607 - 日本[4]、韓国[4]
- O1b2a (F1942/Page92, F855) - 最近共通祖先 11,500 (99% CI 14,378 ↔ 9,047)年前[138]
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稲作・遺跡・土器との関連
崎谷満は稲の品種を根拠にしてO-M176に属す集団は2800年前に中国江南から山東半島、日本列島、朝鮮半島へ水稲栽培をもたらしたと主張しているが中国江南にはO-M176が殆ど発見されていない研究結果から信憑性は低いとされている[24]。O-M176は現代では日本及び韓国・朝鮮に高頻度であり、それら以外の地域に起源をもつと結論付けられる様な証拠が現時点では未だに無い。
縄文時代終末から弥生時代にかけて広くみられる刻目突帯文土器に似た土器が沿海州南西部のシニ・ガイ文化にみられる[162] ことから、刻目突帯文土器およびこれを携えたハプログループO1b2に属す弥生人の起源を沿海州南西部に求める見方がある。
なお、青谷上寺地遺跡より出土した弥生時代の人骨でY-DNAが解析済みの10個体のうち、2体がハプログループO1b2a1に属しており、そのうち1体は現代日本人に多くみられるO1b2a1a1に属していた。他の個体については、3体がハプログループDに、2体がハプログループC1a1に、1体がハプログループO(どの下位系統に属すかは未発表)に属し、2体がどのハプログループに属すか特定できなかったという結果が出ている[163][164]。
長崎県佐世保市に所在する下本山岩陰遺跡の箱式石棺から出土した下本山3号という弥生時代の男性人骨(放射性炭素の測定により、年代は2001–1931 cal BP [1σ]と推定されている)もハプログループO(TheYtreeによればO1b2a1a1-CTS713[165])に属すという結果が発表されている[166]。
上記2件の研究結果により、ハプログループO1b2が弥生時代には既に因幡国および肥前国の地域に、ハプログループC1a1とハプログループDに関しても既に因幡国の地域に存在していたことが報告された[163]。 現代日本人男性の7割以上がD、O1b2、C1a1のいずれかのハプログループに属しているので、弥生時代の西日本の住民と現代日本人との間には少なくともY染色体(即ち男系)に関しては大差が無いということがうかがえる。(ただし、現代日本人男性の約2割を占めるハプログループであるハプログループO2に属すと特定できたY-DNAは2023年現在、弥生時代の遺跡からは発見されていない。)
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一塩基多型分岐図
要約
視点
A0000 | {{{A0000}}} | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
A000-T | PR2921 | A00 | A0 | A1a | A1b1 | {{{A000-T}}} | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
L1090 | P305 | V221 | M42 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
サン族 | YAP | CTS3946 | M174 | CTS11577 | M64.1 | {{{サン族}}} | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
M168 | P143 | M89 | F1329 | M578 | L15 | {{{M168}}} | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Y27277 | G系統 | H系統 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
M9(P128) | LT系統 | {{{M9(P128)}}} | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
M526 | M2308 | F549 | M214 | M175 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
IJ系統 | I系統 | YSC0000186 | N系統 | {{{IJ系統}}} | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
J系統 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
F265 | M268 | M176 (P49) | F855 | CTS9259 | F1204(K10) | {{{F265}}} | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
M122 | {{{M122}}} | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
47z (K7) | CTS1348 | CTS713 | {{{47z (K7)}}} | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
CTS8379 | ACT4054 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Y130364 | CTS2748 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Z24599 | CTS1351 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
BY146002 | Y130014 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
CTS9852 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
K14 | Z24594 | CTS525 | FT217340 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
FT350225 | CTS11088 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
BY179281 | BY178096 | BY178807 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Y126340 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
F2868(K4) | L682 | CTS723 | Y24057 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
F940 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
CTS7620 | CTS4596 | Y61286 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Page90 | BY162375 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
CTS1175 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
MF14346 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
A12446 | PH40 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
FGC67537 | FT41750 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
MF14220 | FGC67568 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Y72859 | MF16242 | MF14245 | FT281275 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(出典)"Y-Full"(Ver.12.00), "FTDNA Big Y Tree"
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脚注
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