トップQs
タイムライン
チャット
視点
パストラミ・オン・ライ
ウィキペディアから
Remove ads
パストラミ・オン・ライ(英: pastrami on rye)は古典的なサンドイッチの一種で、ニューヨークに多いユダヤ系のコーシャ・デリカテッセンの名物。1888年にサスマン・ヴォルクが考案し、ニューヨークのデランシー・ストリートで経営するデリにおいて提供していた。
歴史

サスマン・ヴォルクは1800年代後半にリトアニアから米国に移住し、ニューヨークのロウアー・イーストサイドに小さな肉屋を開いた。ヴォルクは一人のルーマニア系移民と友人になり、肉を保存するのに店の大型冷蔵箱を使わせてやった。友人は返礼としてパストラミのレシピを教え、ヴォルクはそれを客に売り始めた。この評判が良かったため、ヴォルクは1888年にニューヨーク市で最初のデリカテッセンの一つである店をデランシー・ストリート88番地に開き、パストラミをライ麦パンで挟んで売った[1]。
スパイシーブラウン・マスタードを乗せたこのサンドイッチはほかのデリでも人気を集め[2]、カッツ・デリカテッセンを始めとするニューヨークのデリ一般の代名詞となった[3][4]。『ニューヨーク・タイムズ』紙の著名な料理評論家フローレンス・ファブリカントは、カッツ・デリカテッセンについての書籍[5]を紹介して「カッツのパストラミ・オン・ライのように内容たっぷり」と書いている[6]。
現在ではパストラミ・オン・ライは古典的なニューヨークのユダヤ式デリを象徴する料理となっており[7][8][9][10]、ロサンゼルス[7]、ブエノスアイレス[11]、フロリダ州ボカラトン[12]、カリフォルニア州サンディエゴなど世界中のデリで本場ニューヨークの空気を再現するためにメニューに載せられている[13]。薄くスライスしたパストラミをライ麦パンで挟んでスパイシーブラウン・マスタードをつけるのが古典的ニューヨーク式である[14]。付け合わせとしてコーシャ・ディルピクルスを添えることが多い[15]。
Remove ads
著名なデリやレストラン
- カンターズ― ロサンゼルス、フェアファックス地区[16]
- カーネギー・デリ ― ミッドタウン・マンハッタン[17]
- ダンズ― カナダ、ケベック州モントリオール[18][19]
- カッツ・デリカテッセン ― マンハッタン、ロウアー・イースト・サイド
- ランガーズ・デリ― ロサンゼルス、ウェストレイク地区[20]
- セカンドアベニュー・デリ― マンハッタン、マーリー・ヒル
- シュヴァルツ –ケベック州モントリオール[19]
バリエーション
具にコンビーフ(パストラミと同じく塩漬けの牛肉だが、燻製する代わりに茹でて作る[21])を追加したバリエーションが存在する。材料の一例はライ麦パンとパストラミのほかコンビーフ、コールスロー、ロシアンドレッシングである。スライスしたライ麦パンに二種類の肉をコールスローと一緒に載せ、ロシアンドレッシングを塗ったもう一枚のパンで挟む[22]。
パストラミ・レタス・トマト (PLT) と呼ばれるサンドイッチは、2枚のトーストしたサワードウ・ブレッド、マヨネーズ、パストラミ、レタス、薄切りのトマトなどを材料とする。パストラミ、レタス、トマトをパンで挟み、マヨネーズは上側のパンに塗っておく[23]。
関連項目
- アメリカ風ユダヤ料理
- サンドイッチの一覧
- ビーフ・オン・ウェック
- モントリオール風スモークミート
- ルーベンサンドイッチ
- ローストビーフ・サンドイッチ
- セーラー・サンドイッチ― やはりパストラミとライ麦パンからなる。
脚注
関連文献
Wikiwand - on
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Remove ads