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ピクシレーション

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ピクシレーション
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ピクシレーション: pixilation)は人間を1コマずつ動かして撮影しそれらを連続再生する技法・作品である[1]

ピクシレーションの実例 (2019、TAP Dompierre Sur Mer提供)

概要

ピクシレーションは人形アニメーションを「人」を使っておこなうことに例えられる[2]。本来は自由に運動できる人間を「ポージングした人型人形」としてコマ撮りする。少し変化した別のポージングでまた撮影し、これを繰り返すことで映像のなかに実在しない動きを生み出す、つまりアニメーションを作っている[2]。この点でピクシレーションはストップモーション・アニメーションの一種である[1][2](⇒#アニメーションとの関係)。

セグンド・デ・チョーモン英語版の『El hotel eléctrico』(1908年)やエミール・コールの『Jobard ne peut pas voir les femmes travailler』(1911年)など映画黎明期からある技法であるが、「ピクシレーション」という語はそれよりずっと後、カナダアニメーターのグラント・マンロー(1923年 - 2017年)が造った[3]。様々なピクシレーション作品が制作され続けている(⇒#作品例)。

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アニメーションとの関係

ピクシレーションはアニメーションの一種である[4][1]。特にストップモーション・アニメーションの一種である[1][2]

人間は現実の時空間のなかで運動でき、この実際運動を連続撮影したものが実写映像である。ピクシレーションはあえてこれと反し、各コマのために個別にポージングしこれを都度撮影する[2][1]。最終的な映像からは人間が映り動いているように感じられるが、この動きは現実に起きた動きではない。静物を連続的に表示して「実在しない動き」を感じさせる映像となっており、これはまさにアニメーションである。

作品例

Thumb
セグンド・デ・チョーモン『El hotel eléctrico』(1908)

映画

  • セグンド・デ・チョーモン英語版の『El hotel eléctrico』(1908年)
  • エミール・コールの『Jobard ne peut pas voir les femmes travailler』(1911年)
  • ノーマン・マクラレンアカデミー短編ドキュメンタリー映画賞受賞作品『隣人』(1952年)、『いたずら椅子』(1957年)、『ささいな二つの話』
  • チャック・メンヴィル&レン・ジャンソンの短編『Stop Look and Listen』(1967年)、『Blaze Glory』(1968年)、『Sergeant Swell of the Mounties』(1972年)
  • マイク・ジトロフの『マイク・ザ・ウィザード』(1989年) - 同名の短編(1979年)もある。
  • ヤン・クーネンの短編『Gisèle Kérosène』(1989年)
  • 鉄男』(1989年)
  • ヤン・シュヴァンクマイエルの『フード』(1992年)、『悦楽共犯者』(1996年)の一部
  • ボレックスブラザーズの『親指トムの奇妙な冒険』(1993年)
  • PESのアカデミー賞ノミネートの1分40秒の短編『Fresh Guacamole』(2012年)と『Western Spaghetti』(2008年)

テレビ

ミュージックビデオ

ピクシレーションに似ているもの

通常の動画をコマ落ちさせることによってピクシレーションに似た効果をあげることができるが、品質は劣る。

マイケル・ジャクソンの『Leave Me Alone』はビデオのフレーム速度を減速させ、オブジェクトに重ねたものである。

脚注

外部リンク

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