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フー・ケイム・ファースト

ピート・タウンゼントのアルバム ウィキペディアから

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フー・ケイム・ファースト』(Who Came First)は、イングランドロックミュージシャンザ・フーのギタリストとして知られるピート・タウンゼントが、1972年に発表した初のソロ・アルバムである[注釈 1]

概要 『フー・ケイム・ファースト』, ピート・タウンゼント の スタジオ・アルバム ...

解説

要約
視点

経緯

タウンゼントは、1967年に友人でイラストレーターのマイケル・マッキナニー(Michael McInnerney)が持っていたCharles Purdom著のThe God-Man: The Life, Journeys & Work of Meher Baba with an Interpretation of His Silence & Spiritual Teachingを読んでインドの導師メヘル・バーバーの教えを知り、深い影響を受けた[1]

ユニヴァーサル・スピリチュアル・リーグは、1931年にイングランドでも教示活動を行ない始めたバーバーの教えを広めるために、1949年にロンドンに設立された[2]。この団体は、バーバーが他界した翌年の1970年に彼の75回目の誕生日を祝ってアルバム『ハッピー・バースデイ』を2500部限定生産して信奉者に向けて発売し[3]、1972年2月にはバーバーの三回忌を記念してアルバム『アイ・アム』を制作して1500部を限定発売した。タウンゼントは、友人のロニー・レーン[注釈 2][4]スモール・フェイセズフェイセズ)やシンガー・ソングライタービリー・ニコルス[注釈 3]ら、バーバーの信奉者であるミュージシャン、作曲家、詩人、臨床心理学者などと共にこれらのアルバムの制作に参加して、楽曲を提供した。

やがてザ・フーや音楽の愛聴者の間でこの2作のアルバムを聴きたいという希望が広がり、粗悪なコピーが海賊盤として出回った[5]。 そこでタウンゼントは急遽、収録曲から4曲を選び、未発表音源を加えて編集して、1972年9月29日に本作を発表した[6]

内容

表ジャケットに写るタウンゼント[注釈 4]は胸にバーバーのバッチをつけている。ジャケットの他の部分にはバーバーの写真が掲載され、アルバムにはマイケル・マッキナニーのイラストが添付された。

全9曲の収録曲の内訳は、タウンゼントの名義で彼の単独作もしくは共作が6曲、タウンゼント名義でレイ・ベイカー(Ray Baker)の作品が1曲、レーンの名義で彼の自作が1曲、ニコルスの名義で彼がマイケル・マッキナニーの夫人のケイトと共作した曲が1曲である。

タウンゼンドはレーン名義の'Evolution'とニコルス名義の'Forever's No Time At All'の2曲を除いて、ヴォーカル、全ての楽器演奏、プロデュース、レコーディング・エンジニアリング、ミキシングを担当した[7]

以下、曲名に続く括弧は作者を示す。

バーバー関連

  • Content (Maud Kennedy, Pete Townshend)
  • Parvardigar (Pete Townshend. Adapted from Meher Baba's Universal Prayer)
  • Evolution (Ronnie Lane)
  • Forever's No Time At All (Billy Nicholls, Kate McInnerney)

以上4曲は既出で、'Content'とレーン名義の'Evolution'は『ハッピー・バースデイ』(1970年)、'Parvardigar'とニコルス名義の'Forever's No Time At All'は『アイ・アム』(1972年)に収録された。

'Content'はモード・ケネディ(Maud Kennedy[8]の詩、'Parvardigar'はバーバーの祈りの言葉である"Universal Prayer"にタウンゼンドが曲をつけたものである。

'Evolution'ではレーンがヴォーカルとギターを担当し、タウンゼントもギターを演奏した。'Forever's No Time At All'にはニコルスとギタリストのケイレブ・クエイ(Caleb Quaye[注釈 5]が参加し、タウンゼントは演奏には関与していない。

  • There's a Heartache Following Me (Roy Baker)

この曲は初出で、原曲は1964年にジム・リーヴス(Jim Reeves)によって発表され[9]、バーバーが愛聴した[注釈 6]

『ライフハウス』

  • Pure and Easy (Pete Townshend)
  • Let's See Action (Pete Townshend)
  • Time is Passing (Pete Townshend)

以上の3曲は初出で、タウンゼンドがザ・フーの新作アルバムとして計画した『ライフハウス』の為に制作したデモ音源である。'Let's See Action'は1971年にザ・フーによって録音され、同年10月にヨーロッパでシングルとして発表された[10]

その他

  • Sheraton Gibson (Pete Townshend)

この曲は初出である。ザ・フーの1970年のツアーの途中で書かれた曲で、ツアーを嫌うタウンゼントの心情を扱った[6]

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収録曲

要約
視点

オリジナルLP

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CD

1992年にライコディスクが発売したCDには、『ハッピー・バースデイ』とユニヴァーサル・スピリチュアル・リーグが1976年に制作したアルバム『ウィズ・ラヴ』の収録曲がボーナス・トラックとして追加された。

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参加ミュージシャン

※番号はCDのトラック・ナンバーを示す。

  • ピート・タウンゼント(Pete Townshend)  全て(#1, #4-9)、アコースティック・ギター(#2)
  • ロニー・レーン(Ronnie Lane)  ヴォーカル、ギター(#2)
  • ビリー・ニコルス(Billy Nicholls  ヴォーカル、アコースティック・ギター(#3)
  • ケイレブ・クエイ(Caleb Quaye  アコースティック・ギター以外の楽器(#3)

脚注

関連項目

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