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マドリードのマヨール広場での異端判決宣告式
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『マヨール広場での異端判決宣告式』 (マドリードのマヨールひろばでのいたんはんけつせんこくしき、西: Auto de fe en la plaza Mayor de Madrid、英: Auto de Fe in the Plaza Mayor in Madrid)は、17世紀スペインの画家フランシスコ・リシが1683年にキャンバス上に油彩で制作した絵画で、肖像画と宗教画を専門としたリシには珍しいタイプの作品である[1]。スペイン王室のコレクションに由来し、現在マドリードのプラド美術館に所蔵されている[1][2]。
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背景

スペインで異端審問はアラゴンで始まり、15世紀にカトリック両王はスペイン全土で異端審問を確立した。最初のアウト・デ・フェ (異端判決宣告式) は1481年2月6日にセビーリャで行われた[2]。1493-1498/1499年ごろ (本作の約200年前) には、スペインのルネサンス期の画家ペドロ・ベルゲーテが『異端審問を取り仕切る聖ドミニクス』 (プラド美術館) を描いている[1][3]。
スペインの大部分のアウト・デ・フェは私的なものであったが、時にはほかのヨーロッパ諸国の処刑や魔女の火刑のように公的に行われた。しかし、スペイン宮廷内では、アウト・デ・フェはほとんど行われることはなかった。ちなみに、本作が描かれる以前に行われたアウト・デ・フェは1632年のものである[2]。
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作品

この絵画は1680年6月30日に国王カルロス2世がマドリードのマヨール広場で執り行ったアウト・デ・フェを主題としており、スペイン国内全土から集められた容疑者に対して執行されたこのイベントを表すドキュメンタリー的作品といえる。特設された複雑な建築物をリシは余すことなく綿密に再現し、当時のスペイン社会の一場面を残した[1]。
画面奥には、王と妃マリア・ルイーサ、王母マリアナ・デ・アウストリアが見える[1]。左側には異端審問長官、ディエゴ・サルミエント・バリャダレス (Diego Sarmiento Valladares) [4] とその玉座が表されている。この判決式は一日中続いたが、その詳細はその舞台の意匠を行い[2]、最高代官[4]、カトリック教会の異端審問会議のメンバーでもあったホセ・デル・オルモ の著作に記されている[2]。
ホセ・デル・テルモの著作には、この異端判決宣告式を描いたエングレービングが含まれているが、それは大判のもので折りたたみ式になっている。作者はグレゴリオ・フォスマンで、リシが本作を描く際の最初の参照例となったものである。
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脚注
参考文献
外部リンク
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